ラーメン&つけ麺食べ歩き
多賀野
(東京都 品川区)

店名 多賀野(たかの)
住所等 東京都品川区中延2-15-10 【地図表示】
禁煙 タバコ完全禁煙
訪問日 2004年6月中旬 豚鴨つけそば 700円 



〜多賀野〜

(各写真はクリックで拡大します)




東急池上線の「荏原中延」駅を降りた風景。
すでに多賀野の看板が見えますな。






入口はいつも開け広げてあります。
券売機が見えますね。






営業時間です。
きれいな字で書かれてますな。






お薦めメニュー。
お店としては「つけそば」がお薦めのようです。
実際、私もそう思います。
中華そばも十分美味しいけど。






券売機です。
トッピングの「特製」とは
チャーシュー、海苔、メンマの増量で、さらに
Aは煮玉子、Bは温泉(温鮮)玉子が付きます。
「豚鴨つけそば
を購入。






店内はL型カウンターと奥にテーブルが一つ。
ここの冷水機の冷水はうまいですな。
スタッフの調理も接客も本当に「完璧」。
流れるような美しい作業ぶりです。
壁には「化学調味料、添加物は不使用」
の旨の事が書いてあります。










2004年6月中旬 豚鴨つけそば 700円



動物系素材の素晴らしい香気。
無化調でありながら非常にパンチのあるつけ汁。
冷水で完璧に締められた麺。
厳選素材の具と薬味、などなど・・・
まさに「逸品」の風格。








麺のアップ。
密度感のある瑞々しい麺です。
食感はやや固めのタイプ。
固めなのでうず高く盛る事が可能です。






つけ汁のアップ。
豚や鶏の湧き立つ香気と
芳醇な旨味の「宝庫」。




2004年6月中旬 豚鴨つけそば 700円 

お店は最寄駅から徒歩10秒、非常に清潔感のある店内で、接客もパーフェクト。素材の恵みを生かすべく、無添加・無化学調味料にこだわり、日々向上心を持って精進を続けるお店・・・そんなイメージのお店である。
メニューは中華そばとつけそばの2系統だが、お店自身も店頭で貼り紙をしているように、「つけそば」が特にお薦め。つけそばに比較すると、ラーメンは多少ではあるが、こちらのお店の本領を発揮し切れていないと思えてしまう。

まずは麺をそのまま一口食べてみると、冷水でまさに見事な「適温」にまで冷やされた麺は、しっかりと水切りが成され、さらに底には丁寧にザルまで敷かれている。食感は意外にも割と固めの食感で、がっしりという食感とは異なるが、密度の高いムッチリ、という感じ。おそらく熱々のつけ汁に浸すと柔らかくなるので、この固さになっているのだろうと思う。確かに、つけ汁は非常に熱々である。
いよいよ、麺をつけ汁へ深々と浸し、いざ口へ運ぼうとすると、その並外れて素晴らしい「芳香」が周囲にとめどなく湧き立ち、味わうより先に鼻腔を駆け抜け、私の思考回路を完全に占領してしまう。まだ食べてもいないのに、既に食べた気になってしまうほど、芳醇な香りなのだ。
つけ汁の中では天然醸造の醤油ダレの見事な指揮の元、豚や鶏が「声高らかに」自分達の存在を、明瞭に歌い上げている。そして一面に浮いた刻みネギの心地よい香りまでもが加わって、まるで器の周囲に芳香の「結界」を張られているようだ。ひとたびその結界に入れば、誰しもが、その麗しい香りにすっかり魅了され、完全なる「とりこ」になってしまう。表面には多目のラードが浮いて、つけ汁のコクを増すとともに、フタの役目を果たし熱々を維持してくれる。
このつけ汁は、良質な動物素材と昆布、煮干、カツオ節などの出汁によるたっぷりの「コク」、そして極上二年物の天然醸造醤油による味の「キレ」、また、鷹の爪のヒリリとする辛味による味の「インパクト」を備えている。そしてこれらが三つ同時にそろう事で、とてつもなく強力で明快な「パンチ力」を発揮している。文句なく「絶品」の領域である。

麺は風味良く、量も多めであるが、やたらとうまいつけ汁のため、次々に食べ進んでしまう。ただ、つけ汁に十分浸しても、かなりアゴを使う感じなので私にはやはりやや固すぎると感じる食感だと思う。また、つけ汁には「甘味」が一切ない。なので甘味のあるつけ汁が好きな人には、好みと外れるかもしれない。だが、世のつけ麺と言えば、甘辛いつけ汁に、柔らかめのプリプリ麺という組み合わせばかりが多い中、そういう意味では多賀野は独自の「自分の道」を歩んでいると言える。この確固たるスタイルがまた、多賀野のつけ麺をより一層魅力的にしている。

つけ汁の中には、具としてモモ肉とバラ肉のチャーシューが一枚ずつ入り、さらにこま切れのバラ肉も入って強いコクを生んでいる。また、メンマもかなり多目に入っている。チャーシューは素直な味付けで、誰の好みにも合うよう2種類入れていると思える。また、メンマもスープを邪魔しないようにか、控えめな味付けであるが、食感がコリコリとちょっと固すぎに感じられた。これらのメンマやこま切れチャーシューの量が結構多く、しかも私にはちょっとだけ固すぎることもあり、結果として具の存在感があり過ぎて、少しうるさく感じてしまう気がするのはやや残念。また、つけ汁は、ちょっとだけ塩分が高い気はする。

夢中になって食べていると、頃合いを見て小さなとっくりで割スープを出して来てくれる。とっくりは非常に熱いので持つときは注意したい。薄黄色のスープはふんわりとした優しいカツオ出汁である。これを残ったつけ汁に注ぎ、軽くかき回してから飲む。やや薄まる事で、塩分もちょうど良くなり出汁の存在が一層明快に判る。熱々ではあるが、我慢できずぐいぐいと飲んでしまう。
食べ終わると、なぜか他店では得られない種類の満足感に浸れる。無添加のおいしいつけ麺の成せる業か、笑顔の接客の成せる業か、それともこちらのお店の「真摯な」姿勢に対する深い共感なのかは、私にもよく判らない。
結構、行列していることの多いお店だが、キビキビしたスタッフ、丁寧な笑顔の接客、常に安定した調理、無添加でおいしいメニューなど、家族や友人などを連れて行っても、非常に喜ばれそうなお店だと思う。


(麺は完食。スープ割も完飲。)











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