ラーメン&つけ麺食べ歩き
大家
(埼玉県 比企郡 滑川町)

店名 和風らーめん 大家(たいけ)
住所等 埼玉県比企郡滑川町月輪1521-17 【地図表示】
禁煙 タバコ可否不明
訪問日 2004年4月下旬 塩ラーメン 630円
           醤油ラーメン 630円
           味噌ラーメン 730円



〜大家 その1〜

(各写真はクリックで拡大します)




周囲はとても緑が豊かです。
駐車場は店の前と裏手にあります。
最寄り駅は月輪駅ですな。






なんつーか・・・
ホント普通の二階建て住宅と言う感じ。
ノレンがないとお店とは判らないでしょうな。






ちょっと居酒屋っぽいカウンター席。
昼間とは言え、ついつい
Uヽ( ´∀`)ノ 一杯やりたくなりますなぁ。
反対側には座敷もあります。






メニューです。
醤油、塩、味噌、つけ麺と、
充実してます。






メニュー裏。
昼の営業時間は長めですな。
日、祝は、昼から夜まで通しで営業。










2004年4月下旬 塩ラーメン 630円



見た目からしてあっさり和風路線ですな。
スープはしっかりと香りと旨味が出ていてかなりハイレベル。
平打ちの中細麺がやさしい食感です。
文句なく美味しい一杯です。

海苔がスープに落ちないよう、レンゲで
押さえてくれている心遣いがいいですね。




2004年4月下旬 塩ラーメン 630円

新興住宅地の近くにポツンとあるお店。一見、お店はノレンが出ていなければ、二階建ての普通の民家に見える。周囲は緑の豊かな林に囲まれた非常に閑静なロケーション。
店舗の前と裏手が駐車場で10台以上は楽に停められそう。店内は右にカウンター席、左に座敷席、ひょっとして奥にもさらに座敷があるのかも知れない。厨房は奥に離れていて調理の様子は全く見えない。おそらくご家族で切り盛りされている感じ。

登場したラーメンを一目見て思ったのは、同じ埼玉県の人気店「あぢとみ食堂」(埼玉県比企郡)の塩ラーメンを連想する外観であったこと。
塩スープではありがちな揚げネギやゴマなどの薬味を一切浮かべず、カイワレ大根が載ったり、うっすらと色の付いた半熟玉子などを載せているのも同じである。また、漂ってくる匂いも実に同じ系統と感じられた。どちらの開店が先か、何らかの関係があるのか、等は私には判らない。
さっそく一口、スープを飲んでみると、外観に違わずなかなか繊細でナチュラル、絶妙な塩加減であり、どの素材も突出せずとてもよくまとめられているおいしいスープであった。揚げネギやゴマ等の薬味に頼らず、妙な調味料感を感じさせずにここまで塩スープの味をハイレベルに完成させるのは、本当に大変だろうと思う。あぢとみ食堂と比較すると、こちらは昆布系の旨味と甘味がやや影を潜めていて、その分、鶏などのふくよかな出汁が分厚く感じる。あっさりではあるが、やや動物系の「厚み」方向へ振った感じの美味しいスープ。

麺は中細の平打ち麺であった。かなり熟成させたような小気味良いプリプリした食感があり、麺もかなり美味しい。麺の量は140g程度だろうか。肩ロースのチャーシューは肉質は良いが、やや小振りなのは残念、味玉も黄身が小さく、ややしょっぱめに感じた。総じて、ボリューム的にはやや軽めだと思う。

強烈な個性やインパクトはないものの、丁寧な作りこみと確かなスープで、老若男女を問わず、安心して誰からも喜ばれ好かれそうなハイレベルなラーメンと感じた。客の大半は地元の家族連れという感じなのだが、カウンター席があり、漫画やラーメン本が少し置いてあるので一人で行っても困る事はなさそう。


(麺は完食。スープは7割飲んだ。)




↓続きあり






〜大家 その2〜










同上日 ラーメン 630円



塩に比べると、「中華そば」ぽさがありますな。
「懐かしい味」を感じさせてくれます。
中華そばの魅力やエッセンスを上手に残しながらも、
現代風に昇華させた印象。




同上日 ラーメン 630円

メニューでは、醤油ラーメンは単に「ラーメン」と表示されている。この醤油スープは、割と伝統的中華そばの味わいがベースになっていると感じた。
麺は中細の平打ちで、よじれのないすっきりしたストレートであるため、「伝統的」とは感じない比較的現代風な味わいであるが、スープには鶏と煮干の使い方のせいなのか、良い意味で「懐かしい味」を感じさせられた。
日本人に長らく親しまれてきた中華そばの「高品質リメイク版」という印象のスープだ。このスープはレベル高く、確かにおいしいが、ただ今回は混雑していたせいなのか、せっかくのスープがややぬるく、また、気のせいか後味がちょっと残る感じがした。
基本的に麺や具は塩ラーメンと同じだ。改めて見てみると、やはり具にもう少し力を入れてほしいと思う。スープの出来が良い分、よけいにそう感じてしまう。味玉はやはり少ししょっぱめ。

店内に何年か前のラーメン本があって、このお店も載っていたが、当時のメニューと比較すると、ここ1〜2年の間に何回かの値上げを繰り返しているようだ。セット物やアルコール類もあり、常連さんも多そうな印象を受けた。


(麺は8割食べた。スープは7割飲んだ。)




↓続きあり






〜大家 その3〜










同上日 味噌ラーメン 730円



ファミリー向けの「あっさり味噌」ラーメンという印象。
味噌に中細麺の組合せは珍しいですな。
一味唐辛子が浮いて、ちょいピリ辛。




同上日 味噌ラーメン 730円

続いて味噌ラーメン。スープには一味唐辛子が浮き、見た目、ちょっとピリ辛風の味噌ラーメン。
しかし、たまたまなのかスープがかなりぬるめで出てきたのは納得いかない。スープ自体は、とても穏やかな味噌の風味で、塩分も控えめであり万人向けにとても食べやすい感じだ。場所柄か、味噌本来の持つ深い魅力の追究よりも、かなり「ファミリー客向け」という味付けの方向性を感じる。逆にその分、専門店の味噌ラーメンなどと比較してしまうと、強烈な個性やガツンと来る部分はちょっと少ない。強いインパクトや深みや個性などよりも、誰にでも安心して食べられる受け入れ易い味を意図しているようだ。
味噌ラーメンだけ100円高いので、その分、期待が大きかったというのもあるのかも知れないが、割と万人向けの味であり、常連さんや、家族連れなどのグループ客向けに、メニューのバラエティの一つとして作ったラーメンという印象。

ちょっと気になったのは中細の平打ち麺が、味のくどくなる味噌スープとはあまり合わない気がした。スープを抱き込みすぎてしまううえ、麺の食味が弱く感じられてしまう。味噌にはやはり太麺が合うと思う。
また、具のモヤシだがフライパンで炒めたものではなく、単なる茹でモヤシのようで、「香ばしさ」や「熱さ」がなく、シャキシャキ感に乏しいうえ、ちょっとしんなりし過ぎてモソモソする食感になってしまっている。未確認だが、お昼時の忙しさのせいで茹で置きのモヤシを使っているのかも知れない。もしそうなら、すっかり冷めたモヤシを入れるのはスープを冷ます原因にもなっていると思えた。

やはり味噌ラーメンの具であれば、札幌風に挽肉とモヤシと玉ねぎなどをフライパンで一回ずつ熱々に炒めて載せたものが合うと思う。海苔やカイワレ大根も、塩や醤油と同じように入っていたが、これはちょっと味噌の風味に合っているとは思えなかった。また、塩や醤油と比べて値段は100円もアップするのに、味噌には味玉が入らなくなるのは如何なものかと思う。

どちらかと言えば、ファミリー向けのあっさり味噌ラーメンという感じだが、もともとそういうジャンルを目指したと考えれば、よくまとまっていると思う。特に、味噌ラーメンは好きだが、挽き肉の風味や強いコクが苦手な人、また、太い麺が苦手という人には好まれそうなラーメンだろう。ちょっと辛味のあるスープと甘くてジューシーなコーンの組み合わせは、なかなか美味しい。


(麺は8割食べた。スープは3割飲んだ。)










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