ラーメン&つけ麺食べ歩き
鈴木食堂
(福島県 白河市)

店名 手打中華 鈴木食堂(すずきしょくどう)
住所等 福島県白河市道場小路71-32 【地図表示】
禁煙 タバコ完全禁煙
訪問日 2005年7月上旬 ら〜めん 550円



〜鈴木食堂〜

(各写真はクリックで拡大します)




JR白河駅です。
なかなか瀟洒(しょうしゃ)な建物です。






JR白河駅から西へ徒歩約7分・・・お店に到着しました。
店頭が駐車場になっています。






建物の左側から入る形です。
いわゆる一軒家風のお店ですな・・。






手前にテーブル席、奥が小上がり席。
厨房は左側一帯で、壁で仕切られていました。
ツヤツヤと輝くテーブル、ホコリ一つない調味料や箸立て・・・清潔感も満点。






うむむ・・・メニューは天井付近のちょっと見づらい場所。
常連さんが多いのか、あまりPRしていない感じ・・・。
「ら〜めん」を注文。






営業時間とお店のこだわりの説明。
店内は雑誌もあって一人でもくつろげる雰囲気。










2005年7月上旬 ら〜めん 550円



味わいはまさに白河ラーメンの「王道」ですが、
どこかしら都会の洗練されたテイストがありますね。

淡く、柔らかいトーンの旨味を湛えた澄んだ上品なスープ・・・。
シコシコしたパワフルな「コシ」と、絶妙な「粉っぽさ」を堪能できる手打ち太麺・・・。
この両者が口中で融合して誕生する「合体味」が真骨頂でしょう。

そして麺も具もスープも・・・すべてが一回り大きい感じ。
大柄な紳士・・・と言う印象のラーメンですな。









非常に奥ゆかしい、上品なトーンのスープ。
まるで「澄んだ泉」のようなクリアな味わいです。
多めの油でツルツルする感じはあるものの重さは全くない。






手打ちの麺は実に存在感にあふれる縮れ太麺タイプです。
洗練された淡いトーンのスープとの「相性」は抜群。







うむ・・・他の白河ラーメンの麺が中量級とすれば、
こちらの麺はいわゆる「重量級」でしょう・・・。
食べ心地は、まさに「小麦粉三昧」という趣きです。






チャーシューはモモ肉特有のモサモサした硬めの歯触りと淡白な味わい。
大振りなメンマは繊維が見事に均質、シャクシャクと歯触りが良く、
内包された味わいも豊かで美味しいです。




2005年7月上旬 ら〜めん 550円

昭和56年創業の白河を代表するお店の一つ。こちらの店主さんは名店「とら食堂」の先代である故竹井寅次氏から、手打ち麺の手ほどきを受けたと言う。
なお、白河には「鈴木食堂」と「食堂すずき」の二軒があり、しかもどちらも有名店なので混同しないよう注意が必要だ。こちらのお店は白河駅から西へ徒歩7分ほどの距離にある。一軒家風のお店は、非常に隅々まで清掃が行き届いている印象で清潔感に満ち溢れ、白河としては珍しく「全席禁煙」となっていることからも、味への強いこだわりが感じられる。接客は慎ましくも真摯な印象で、メニューも良心的な値段設定であり、好感度大である。

登場したラーメンは器も大きめだが、麺も具もスープも・・・すべてが一回り大きい感じで、いかにもきちんとした「食事」としてのボリュームを満たす事を意識しているように感じる。
スープを一口飲んでみると・・・・何とも、淡く、柔らかく、優しい、上品なトーンの旨味が舌に伝わって来る・・・・まるで「澄んだ泉」のようなクリアな味わいである。その味の伝わり方が、非常に奥ゆかしく、また、濃い醤油色から想像したのとは裏腹に、醤油の醸造風味もかなーり控えめなのは意外に感じられた。
そして、ガラの風味もあまり強くは主張せず、化学調味料や塩分に頼った感じも全くなく、油は多めに浮いていてツルツルする感じはあるものの重さが全くない。どうやら、インパクトやパンチを前面に出した判り易い味よりも、もっと奥ゆかしく、「洗練」された味を目指している印象・・・を受ける。
このスープ・・・・・以前にどこかで味わったスープと良く似ていると思ったが、この淡く、優しい、洗練されたトーンの風味からは、東京の銀座にある有名な老舗「萬福」の澄んだ上品な醤油スープを連想させられた。

一方の麺は、太く縮れた量感タップリの手打ち麺である。
箸で持ち上げると、かなりゴワゴワとする重さがあり、ガッチリした手応えは実物以上の太さを感じさせる。口の中に入れるとモゴモゴ、ワッシワッシと存在を主張して、やや力を入れてモッチン、モッチン、と噛み切る感じになり、噛み締めると、シコッ、シコッ、シコッ、と最高のコシが待ち受けている。食べ手はまさにその太麺を噛み砕く「仕事」を楽しむイメージだ。まさに「すする」のではなく、「食べる」「噛む」タイプの麺であり、言うなれば「スイトン」のコシをさらに強化したような、かなりストロングなコシである。
そうして、その噛み砕かれた麺からは、今度は口中いっぱいに「粉」の風味があふれ返るのだ。この小麦「粉」の風味がこのスープと合わさった時に、何とも言えない独特の懐かしい風味を生み出すのだが、まさにその「合体味」こそが、こちらのラーメンの「真骨頂」の魅力であり、おそらく狙っている味なのだと思える。この風味を出すために、麺には意図的に玉子をあまり使っていない感じも受け、こういった「粉っぽさ」「粉臭い」麺が大好きな人も多いと思う。

チャーシューは、いかにもモモ肉と言う感じのモサモサした硬めの歯触りで、噛み締めて行ってもそれほどジューシーさは感じられず、淡白な味わいに終始する。
メンマはいかにも自家製と言う感じ。かなり大振りでありながら、繊維が見事に均質に揃っていて歯触りが非常に良く、シャクシャクと心地よい噛み応えである。内包された味わいも上品で風味も豊かで美味しい。
海苔とワカメが両方乗っているのは大サービスと言う感じ。たっぷりと入るワカメは柔らかくて歯切れが良く、磯の風味も穏やかで、これまた上品で美味しい。むしろ海苔の方の磯風味がちょっと気になったほどだ。

食べ終わってみれば、決してボリュウムでごまかしてしまうのではなく、スープ、麺、具・・・・と、とにかくどこにも手抜きがなく、すべてが「きっちり」と作り込まれているイメージのラーメンである。
そして何より全体のバランスが見事に調和している事に気付く。最初にスープだけを飲んだ際は、旨味が薄く、随分と味付けが控えめと感じたのだが、そのスープがいざ麺の「粉」風味と合わさると、俄然、ベストバランスに感じられて来たのだ。あくまでスープと麺の「調和」、両者の「合体味」で食べさせる仕組みになっているのには、まさに白河の「麺文化」を感じさせられる想いである。
また、後日調べてみると、こちらのお店では四川風の辛味とゴマの芳ばしさを加えたゴマラーメンも人気の一品らしい。こちらの手打ち太麺の小麦粉風味と、四川風ゴマスープとの「合体味」が、どう仕上げられているのか、大いに気になるメニューだ。



(麺は完食。スープは3割飲んだ。)










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