ラーメン&つけ麺食べ歩き
すみれ 池袋店
(東京都 豊島区)
(2007/8閉店)
店名 札幌ラーメン すみれ 池袋東武スパイス店(すみれ) 住所等 東京都豊島区西池袋1-1-25 東武百貨店池袋店スパイス12F 【地図表示】 禁煙 タバコ完全禁煙 訪問日 2005年11月中旬 味噌ラーメン 900円
〜札幌 すみれ 池袋東武店〜
(各写真はクリックで拡大します)
池袋東武百貨店のエレベーター。
レストラン街「スパイス」の12階へ向かいます。
12階フロアの案内図。
フロアの中央付近に「すみれ」は出店しています。
お店を右手に発見しました。
午後3時近かったので待ち客はいないものの、
行列対策のロープがピーク時間帯の人気を物語ります。
お店スペースはさほど大きくはないようですな。
入ってすぐ右に食券売り場。
店頭に置かれたメニュー。
「味噌」「醤油」「塩」・・・と揃うのは本店同様です。
「味噌ラーメン」をオーダーしました。
百貨店のテナントらしい清潔感にあふれた小粋なインテリア。
壁に往年の札幌本店の写真が飾られております。
窓に沿っておみやげラーメンの箱が
ちょっとしたオブジェのように飾ってありました。
厨房は奥に引っ込んでいる造り。
さほど広いスペースではないようですな。
2005年11月中旬 味噌ラーメン 900円
札幌「すみれ」本店の味を、優しく、甘く、マイルドな方向へ
上手にチューニングしたような印象を受けます。
食べ手を優しく包み込むかのような・・・
ふんわりとした甘さ、口当たりの良さ、マイルドさが支配するテイストは
東京の百貨店の客層に大いに支持されそうですね。
ラードやカロリーもだいぶ控えめな感じ・・・。
たっぷり乗った玉ネギの甘味とニンニクの香りがキーテイストかな。
玉ネギやニンニクの風味が味噌と渾然一体になって、
しっかりと素材の旨味が詰まったスープが美味しいです。
客層に合わせてか、かなりの甘口な気が・・・。
麺は太く、黄色く、うねりのある、いわゆる典型的「札幌」ラーメンのイメージ。
店頭の説明どおり、シコシコ、モチモチする感じもあります。
とても良くスープを吸って、染まっていますね。
意外に多加水な感じで、柔らかな口当たりと優しい歯応え。
適度にポヨポヨと動き、やや大人しめの「しっとり」とした食味は万人向け。
肩肘張らず、すんなりと食べ終えることができますた。
2005年11月中旬 味噌ラーメン 900円
ご存知、札幌「すみれ」が、2005年7月に池袋東武百貨店のレストラン街「スパイス」12階の名物企画である「諸国ラーメン探訪区」の四代目として出店。一年間の期間限定らしい。
店舗スペースは思っていたほどは広くなく、カウンター数席と、四人掛けテーブルが5〜6つほど。入店してすぐ右側で手会計で食券を購入するシステム。
着席してすぐに気付くのは、店内は熱されたニンニクの匂いが心地よく漂っていることだ。店員さんはキビキビしていて明るく、なかなか感じが良い。
スープを一口飲んでみると・・・・素材感に満ちたコクがしっかりとあり、様々な旨味がぎっしりと溶け込んでいて、兎にも角にも、レンゲ一杯目から圧倒的な満足感をもたらすスープである。
そして食べ手を優しく包み込むかのような・・・・ふんわりとした甘さ、口当たりの良さ、マイルドさが感じられる。
以前に札幌本店で食べた際は、もっと複雑な旨味と圧倒的なパンチ、強いスパイス感、特に山椒のパンチが鮮烈であったと思う。また、新横浜ラーメン博物館に出店していた際は、もっと全体の造りが荒っぽく、ラードもやたらと大量で、化学調味料も強かった記憶があるが・・・・。
こちらの池袋店では、まるで「カフェ・オ・レ」のように口当たりがまろやかで優しく、そう言う意味ではどことなく女性や子供向けの味になっていると思えるフシがあるが・・・・百貨店のメインの客層を配慮してのチューニングがなされているのだろうか。
さらにラードも意外に少なめで、表層には分厚い「層」を成さずに、ところどころ「まだら」になって浮いている程度。そのせいか飲み口は重くなく、中庸的だ。
それにしてもこのスープの甘味・・・・砂糖などではなく、もっと自然な素材感のあるナチュラルな甘味だ。
思い浮かぶのは、カレーを作る際の玉ネギの下ごしらえで感じる風味と甘味だ。つまり、大量の刻み玉ネギを焦がさないようにフライパンでじっくりじっくりと丹念に炒め、全体がキツネ色になり、粘度の出て来る飴状になるまで、じっくりと炒めた際の、その状態での玉ネギのあの甘味、あの口解け感を連想させる。
実際、スープには具として炒められた玉ネギが多めに載せられていて、ふんわり、しんなり、とろけるような口解け感が心地良く、優しく舌に馴染むその食感と甘味が素晴らしい。モヤシもしんなりとして、よくスープを吸っていて同じく良い感じである。
味噌の味自体はかなり抑えられていて、むしろこの玉ネギとニンニクの風味、そして挽き肉の旨味がメインに感じられ、味噌は縁の下の支えとしてアレンジされている程度のイメージを受ける。味噌の塩気が一切とがらず、ラードのコテッとした舌触りも絶妙で、舌をくすぐる甘味とともに、随分と上品に、口当たり良くまとめられている印象だ。
麺は太く、黄色く、うねりのある、いわゆる典型的「札幌」ラーメンのイメージそのもの。
しかし、こちらもスープ同様に、柔らかな口当たりと優しい歯応えであり、非常に食べ易く仕上がっている。適度にポヨポヨと動き、やや大人しめの「しっとり」とした食味であるが、熟成感と言うか、店頭の説明どおりのシコシコ、モチモチする感じもある。
札幌やラー博で食べた時は・・・・もっと「がっつり」したストロングな食感の麺と記憶していたが・・・・この辺も東京の百貨店と言う客層を考慮した結果なのだろうか。
意外に多加水な感じで、スープとよく馴染み、これはこれで食べ易く、美味しいと思う。
チャーシューは角切りにされ、ふくよかで柔らかく美味しいとは思うが、いかんせん一つ一つが小さめなうえ、量も少なめなので「味わう」という感じにはならない。逆に、メンマがバリッ、ボリッ、としてやたらと食感が強く、マイルドな食味が支配するこの器の中では、食感がやや浮いている感じで、存在がちょっと邪魔に感じられてしまった。
ただ、少々気になったのは着席してから、3分も待たずにすぐにラーメンが登場した事だ。
個人的には「すみれ」の他店との差別化、その美味しさの秘密は、一線を超えた「超高温調理」と「出来立ての美味さ」の賜物なのだと思っている。
大型ガスコンロの尋常でない猛烈な火力が、ラードと挽き肉と野菜とスパイス類を灼熱の鉄鍋で一瞬にして炒め上げ、スープを鉄鍋に注いでさらに熱々にして、出来立て熱々の異次元の「渾然一体味」を堪能するのが、他店には到底マネの出来ない「札幌すみれ」のスープの真骨頂の味なのだと思う。
しかし、3分も待たずに出て来たと言うことは・・・・注文毎に作るのではなく、ある程度スープを作り置いているという事なのだろうか。
ともかく食べた後の一時間ほどは、その強烈なインパクトが舌と脳裏に鮮明に焼き付き、余韻として残り続ける「札幌すみれ本店」の味噌ラーメンと比較すれば、あくまで温暖な東京の上品な百貨店の客層に合わせているのか・・・・かなりマイルドで甘めのスープは、玉ネギ特有の甘味と香りがキーテイストになっていて、口当たりが良く優しい味わいになっていると感じられた。
変に肩肘張ったり威圧する感じがなく、これはこれで悪くないと思う。定評のスープの強烈な熱さも抑えられ、短時間ですんなりと食べ終えることができた。
(麺は完食。スープは6割飲んだ。)
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