ラーメン&つけ麺食べ歩き
杉田家
(神奈川県 横浜市)
店名 ラーメン 杉田家(すぎたや) 住所等 神奈川県横浜市磯子区新杉田町3-5 【地図表示】 禁煙 タバコ可否不明 訪問日 2005年5月上旬 並ラーメン(味薄め) 590円
〜杉田家〜
(各写真はクリックで拡大します)
お店を発見しました。
磯子産業道路に面しています。
道路向かいは「吉村家」の跡地という、いわば「家系」発祥の聖地。
JR京浜東北線「新杉田駅」から徒歩3分ほど。
京浜急行の「杉田駅」からは徒歩10分位ですかな。
券売機制です。味玉40円とは安いですねー。
「和風新杉田ラーメン」という珍しい和風メニューもあります。
「並ラーメン」を購入しました。
客席はJ型のカウンター。
店員さんは、まさに「働いている」という感じ・・・。
カウンター眼前に寸胴があるので、大迫力の匂いと熱気。
卓上には10種類ほどの薬味と調味料。
【動画】(約5.8MB)
杉田家の「ガラ」の入れ替えシーン。
途方もない量のトンコツをグラグラ煮立てたスープ。
スープを作るところを見ていると本当に圧倒されますぞ。
2005年5月上旬 並ラーメン(味薄め) 590円
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その味わいは・・・パワフル&プリミティブ。
ドロリとする濃厚な動物性スープは舌にドッシリと「重め」ですな。
クルマで例えると・・・・70年代の大排気量のアメ車かな。
「ドッドッドッドッ・・・」と、分厚いトルクで押し出すように走る感じ・・・。
カマロやマスタング、コルベットなどのマッスルカーを連想します。
味付けも同様にアメ車っぽく、見事なまでに直線番長的。
( ´∀`)
コロイド状の「ドロッ」とした感じは、ちょっとトマトジュース(?)のような舌触り。
味付けも醤油や調味料の投入でかなーり図太い感じです。
オロシショウガを入れると、清冽な風味が良く合いますぞ。
鶏油多めの箇所はこんな感じ・・・。
ドッシリと「重め」で「頑健」な感じのテイストは、どことなくアメ車のエンジン的・・・。
日本車のような「軽快感」や「レスポンス」重視の高回転型DOHCではなく、
ゆっくりと力強く回る「トルクフル」なOHVのフィールです。
麺は太さ、長さともしっかりとあって、ムッチリした歯応えも最高。
甘味のある柔らかな風味は鶏卵を贅沢に使った感じ。
スープとも相性抜群、とても美味しいですね。
2005年5月上旬 並ラーメン(味薄め) 590円
家系総本山「吉村家」が、創業の地「新杉田」から1999年に「横浜駅」近くへ移転したのと前後して、新杉田の聖地を引き継ぐ形でオープンしたお店。
こちらの店主さんが吉村氏にビシバシと容赦なく鍛え上げられる様子がTV放映された事からも知られているように、今となっては吉村社長の王道の味を「直伝」された貴重な一店である。
店内はJ型カウンターで、中央付近に座ると、目の前に巨大な寸胴が2本並んでいて、ちょうど「ガラ」の入れ替えのタイミングだったらしく、大きな金属製のしゃもじで、大量のトンコツとトリガラがかき出されていた。見ていると、「出るわ出るわ」まさに途方もない量のトンコツをグラグラ煮立てている事が判る。スープを作るところを見ていると「息を飲む」ほどに本当に圧倒されてしまうとともに、汗びっしょりになりながら大量のガラと格闘する店員さんの姿はまさに働いている「男」の姿そのものだ。
食券を渡す際に好みを尋ねられるので「味薄め」でオーダーした。
登場したラーメンは、醤油ダレの色がやや濃い目で、確かに「吉村家」のラーメンのスープの色と良く似ている。チャーシューも同様に煮豚ではなく「焼豚」になっている。
スープからは「これでもか!」と言わんばかりの動物性の芳香が立ち上がっているが、博多系のようなちょっと醗酵したような匂いとは異なり、あくまでも「豚シャブ」などを連想させる馨しい(かぐわしい)肉系の匂いである。
レンゲにとって一口飲んでみると・・・・コロイド状の「ドロッ」とした濃厚な動物性スープが舌にドッシリと「重め」に乗って来る・・・・と、同時に、濃厚な骨髄エキス感とパンチのある旨味が、私の舌をガッチリと力いっぱい押さえ込んでしまう。
これはもう、一口目から「うぅ・・・・今、自分は、間違いなく家系を食べている」・・・・と、いやが上にも強く認識させられてしまう。
あふれる骨髄感や旨味もさることながら、このちょっとトマトジュースのようなドロリとする舌触りは、家系の中でもかなーり濃厚な方だと思う。味付け自体も「薄目」にしたものの、それでも多少濃い目に感じられ、醤油ダレと化学調味料の投入で、この濃度のあるスープに負けない図太い味の芯を形成している。
濃い目の味付けが、スープをより一層重く感じさせるものの、鶏油は器の表面の半分位にちょっと遠慮がちに浮かされていて、量がやや少ないということもあるかと思うが、スープ自体の濃度の濃さの前に、その存在はあまり主張してこないため、ギトギトするような「油感」は意外に少ない。あくまでもドロリとする動物性「エキス感」と、ペトペトする「ゼラチン感」が中心だ。
ただ、一部の隙もない感じの濃厚さは期待通りなのだが、その分、軽快感と言うかスピード感のようなものは感じられない。また、パンチはあるのだが、やや荒削りで力技にも感じられ、言うなれば「パワフル&プリミティブ」な動物性スープという様相である。
また、麺は家系定番の「酒井製麺」の麺箱が店内に置かれていたが、太さ、長さともしっかりとしていて、「ムッチリ」した歯応えが最高に美味しいものだ。
同じ酒井製麺の麺でも、何種類かあるのか、他の家系では随分と細かったり、やたらと短かったり、ポヨポヨするような軽い口当たりだったりする麺に出会うことがあるが、こちらの麺は「吉村家」ときちんと同一の麺を使っていると思えた。
噛み締めてみると、割と硬さがありながらも実に滑らかなコシ具合で、あふれ出る甘味のある柔らかな風味は、鶏卵を贅沢に使った感じがあり、相当に「高級」な麺だと思う。
この麺を色に例えれば、「茶色」っぽいザラザラしたような感じではなく、「白色」っぽい線の繊細さでもなく、言うなれば風味の良い「クリーム色」・・・・というイメージだ。濃厚スープとの相性も抜群だが、これならぜひ一度「つけ麺」にして食べてみたい気もする。
焼豚は「吉村家」同様にローストされたもののようで、芳ばしさはあるものの、水分が少ない肉に独特のややモソモソする食感が感じられる。しかし、さすがに「焼き」だけあって肉の旨味はしっかりと詰まっていて満足感は高い。
ホウレン草は適度に水分が残った感じで歯切れが良く、青菜の風味がきちんと感じられとても美味しいうえ、濃厚スープの箸休めにちょうど良い感じ。
途中から卓上の「行者ニンニク」「オロシショウガ」等を加えてみた。
ニンニクは文句なく「合う」感じで、スープの旨味が倍化して美味しくなるが、しかしそれ以上に「オロシショウガ」が素晴らしく良く「合う」と思う。
何と言うか、この一部の隙もない濃厚な動物性スープは、特に後半になると、濃厚であるがゆえに、やや大味と言うか、クドいと言うか、旨味が単調に感じられて来る部分もある。また、さすがにここまで重いとちょっと息苦しい感じもして来てしまうのだが、オロシショウガの持つ植物系の爽やかなスーッとする清涼感のある風味が加わると、絶妙な「サッパリ」感が付与され、濃厚で重いだけではない、絶妙な軽快感やスピード感が出てくるのだ。
まるで6月の陽気の中、閉め切られてちょっと蒸し暑かった部屋に、窓を開けて一陣の爽やかなそよ風が吹き込むような・・・・そんな清々しいリフレッシュ効果がある。
卓上には10種類ほどもの薬味や調味料が置かれており、この辺の薬味の使い方次第で、まさに自分好みの「一杯」に仕上げるのも「家系」ならではの楽しみだろう。
食べ終わってみて、もしこの味を何かで例えるとすれば・・・・と考えてみた。
たとえば車で言えば、どことなくアメ車のエンジン的・・・・・それも70年代の大排気量のアメ車だろうか。「ドッドッドッドッ・・・」と、分厚いトルクで押し出すように走るカマロやマスタング、コルベットなどのマッスルカーを連想させられる「濃厚さ」と「ラフさ」を感じさせられる。味付けも同様にアメ車っぽく、ともかく猪突猛進、見事なまでに「直線番長」的だと思う。
日本車のような「軽快感」や「レスポンス」重視の高回転型DOHCではなく、ゆっくりと力強く回る「トルクフル」なOHVのようで、重々しく腹に響く「怒涛のフィール」が「すべてに優先する」世界である。
5000cc、6000ccの大排気量、極太トルク、しかもリアリジッドの世界・・・・好きな人にはたまらない魅力に思えるだろう。
(麺は完食。スープは6割飲んだ。)
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