ラーメン&つけ麺食べ歩き
松味庵
(東京都 杉並区)

店名 支那そば 松味庵(しょうみあん)
住所等 東京都杉並区松庵3-38-16 【地図表示】
禁煙 タバコ可否不明
訪問日 2005年8月上旬 支那そば 550円



〜支那そば 松味庵〜

(各写真はクリックで拡大します)




JR西荻窪駅の南口を降りると、
小さなアーケード商店街があります。
ちょっとレトロな雰囲気がいい感じですね。






西荻窪駅から徒歩1分ほど・・・
お店に到着しました。






日本蕎麦屋風の何ともシックで慎ましい佇まい。
紺色のノレンがお出迎えしてくれます。
横引きの扉がいい雰囲気です・・。






店外に貼られたメニューと営業情報。
週四日、昼のみの営業ですぞ。






店内はカウンター席のみ。
どこかしらピーンと張り詰めた雰囲気。
扉の内と外ではまるで空気感が違いますね。






店主さんは実に気骨にあふれた調理の所作。
こちらとしても、姿勢を正してラーメンを食べたくなりますな。










2005年8月上旬 支那そば 550円



ラーメンと言うよりも・・・あくまでも「支那そば」である事に
強いこだわりを持った印象の一杯です。

自身が心に想い描く「支那そば」の理想の姿を
あますことなく具現したい・・・。
その作りたい味、その理想像の具現へ向かって、
一杯ずつ非常に丁寧に作られている感じがひしひしと伝わって来ます。









支那そばらしい鶏ガラベースのスープは、醤油ダレがしっかりと舌へ乗って来る。
シンプルであっさりとしたダシ風味、プレーンな旨味のスープと言うイメージ。
後口的には、やや醤油の強さが舌に残る感じがある。






スープの中を細麺が泳ぐ感覚・・・。
いわゆる典型的な「支那そば」の麺と言うイメージ。
箸で掴むと「フルフル」と震え、すすると「プルプルッ」と微細な振動を発生。






すするままに、麺が軽く素直に口の中へ「吸い込まれていく」感覚・・・
この「吸い込む」快感がヤミツキになる人も多いことでしょう。
レトロでナイーブなコシを感じさせる麺ですね。




2005年8月上旬 支那そば 550円

西荻窪にあり、完成度の高い支那そばを出すと評判のお店。
JR西荻窪駅の周辺は道路が狭く、昔ながらの商店街と言う雰囲気を色濃く残している。こちらのお店はそんな商店街と住宅街のちょうど境目付近に位置している。お店は電飾を一切排した日本蕎麦屋風の何ともシックで慎ましい佇まいであり、紺色のノレンがなかなか「粋」である。一歩、店内へ足を踏み入れると、あまり広くはない店内は、店主さんの目配りと気配りが、実に隅々まで行き渡っている感じで、こちらはそのピーンと張り詰めた「おもてなし」のオーラに包み込まれる印象だ。
スタッフはお二人であったが、終始、無駄口一つなく、まさに入魂の調理振りであり、こちらも客として姿勢を正して食べたくなる雰囲気がある。

ふんわりと醤油が香り立つ鶏ガラベースのスープは、決して繊細すぎると言う感じではなく、醤油ダレが結構しっかりと出ている明確な味付けで、一口目からしっかりと味が舌へ乗って来る。
シンプルであっさりとしたダシ風味は、多種類の素材をかけあわせしたような・・・様々な味がジワジワと順に立ち上がって来る感じではなく、割と単層的と言うか、最初に舌に感じた味がそのまま最後まで持続する感じである。食べ始めた最初の一口目と、食べ終わる時の最後の一口で、見事に味が変わらない非常にプレーンなスープと言うイメージでもある。後味に微細なショウガ風味が感じられた。

ただ、しみじみとダシを楽しむには、ややキレのある醤油の強い味が舌にピンと立って感じられ、しょっぱさが少し先に立つ感じがあって、甘味や苦味や酸味がない上品なスープではあるが、舌がそれ以上先へ進みづらく感じられる。後口的にも、舌に醤油がやや残る感じがあり、スープを飲み干すと同時に味が「すっきり」と舌の上から一斉に引いて行く感じにはならなかった。そう言う意味では、飲んで美味しいタイプと言うよりは、次々と麺が欲しくなるタイプのスープを指向していると言う印象だ。

麺は、規則的な縮れのついた軽さのある細麺で、いわゆる典型的な「支那そば」の麺をイメージさせるもの。
箸で掴むと「フルフル」と震え、すすると「プルプルッ」と微細な振動を発生する感じで、ナイーブなコシを感じさせる麺である。すするままに、軽く素直に口の中へ吸い込まれていく様子が、昔ながらの食味と言うか、食べ手と麺との封建的な「主従関係」を厳格に遵守している感じで、なかなか気分が良い。麺の長さや縮れ方がきれいに均一に揃っている感じなのは、ちょっと機械打ちチックではあるが、その分すすり易く、食味の素直さに拍車をかけている。
味わい的には、食感に「ヒョロッ」とした軽さがあり、ちょっと歯がぬかる柔らかな感じがあり、ややカンスイ感を感じるような昔ながらの味わいではあるが、ラーメンと言えば、ズバリこう言う麺が好きな人も多いと思う。

チャーシューは厚みのあるモモ肉、最初はモサモサした肉質に感じるが、歯を入れるとサックリと素直に切れ、モモ肉としてはサクサク感の心地よい相当に秀逸な繊維感がある。モグモグと良く噛めば「しんみり」としたソフトな赤身肉の懐かしい味がじわじわと舌へ伝わって来る。味付けは醤油でやや強めにしっかりと味付けがなされ、厚みがあるので、ボリューム感もあり、モモ肉ファンには堪らないであろう満足度の高いチャーシューである。
メンマはプキプキとやや柔らかめで、味付けはちょっと濃い目に感じられた。長ネギではなく、細かな万能ネギが散らされているのも上品な口当たりの演出に一役買っている。

食べ終えてみると、決して「レトロ」な味ではなく、かと言って「ニューウェーブ」風にやたらと新しい事に色々チャレンジしているようでもない。
ただ漠然と伝統を守ったり、逆に流行ばかりを追うのではなく、まず最初に、店主さんが長年心に描いている確固たる「支那そば」の理想の姿と言うものが明確に存在し、その作りたい味、その理想像の具現へ向かって一心不乱に尽力しているようなイメージ・・・・を受ける味わいである。

つまり、あくまで店主さんの想い描く「支那そば」としての「あるべき姿」「完成形」を、日夜、追求し続け、追い求めている印象を受ける一杯である。
そのために、持てる力を総動員して、一杯ずつが非常に丁寧に丁寧に作られている感じがひしひしと伝わって来る。


(麺は完食。スープは4割飲んだ。)










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