ラーメン&つけ麺食べ歩き
支那そばや 群馬 店
(群馬県 伊勢崎市)

店名 支那そばや 群馬店(しなそばや)
住所等 群馬県佐波郡赤堀町間野谷607-7
     ↓ (2005年1月市町村合併)
群馬県伊勢崎市間野谷町607-7 【地図表示】
禁煙 タバコ完全禁煙
訪問日 2004年4月下旬 ラーメン 730円 
           塩ラーメン+味玉 830円 
2004年8月中旬 ラーメン 730円 
           塩チャーシューメン(大)+味玉 1130円 



〜支那そば屋 群馬 店 その1〜

(各写真はクリックで拡大します)




到着しました。
国道50号沿いの分かり易い場所ですな。
店の左側が広い駐車場になっています。
待ち客用に椅子とTVまであるのは超親切。






「支那そば屋」のノレンが誇らしげです。
営業時間が窓に書いてあります。
平日の閉店時間ぎりぎりだったので
既に行列はありませんでした。






ちょっとファミレス風の造り。
お隣りはスーパー。






入口すぐに券売機。
醤油と塩の二本立て。
支那そばや本店と同じメニュー構成ですな。
醤油ラーメンと塩ネギラーメンと味玉を購入。






店内には鼻腔をくすぐる
非常に良い香りが漂っています。
厨房を囲むようにカウンター約7席。
女性店員さんはとてもフレンドリーっす。






テーブル席は6卓。
基本的に相席はさせないようです。
窓が大きいのでとても明るい雰囲気。






卓上メニュー。
醤油と塩の分かりやすい2系統。
支那そばやが「つけ麺」を出さないのは
きっとポリシーなのでしょう。






おぉ!
TBSガチンコラーメン道2で優勝した
今泉真一郎さんを発見(右)。
一杯、一杯、実に丁寧で真剣な調理ぶりです。










2004年4月下旬 醤油味ラーメン 730円



まず、ラーメンが目の前に登場した瞬間から、
香り立つ素材の良質さに驚きます。

スープを飲む手がまるで止まりまへん。
スープ、麺、具と、まるで均整の取れた「城」のごとき、
厳選素材群のパーフェクトな「布陣」ですな。

国宝の美しい「白鷺城」のようなラーメン。









【動画】(約1.9MB)

「支那そばや」の湯切りシーン。
今泉 氏のなんとも豪快な湯切りパフォーマンス。

「お待たせしました」の声がずいぶん優しいですね。
まさに作り手としての「万感の想い」を込めて
ラーメンを送り出している印象です。




2004年4月下旬 ラーメン 730円 

駐車場は18台ほど。混雑時はノートに名前を書いて順番を待つ方式なので、並ぶ必要はなく車の中などで待っていられる。
お店の駐車場で車を降りると、店の裏手の換気扇から「えも言われぬ」良い匂いが漂って来る。鶏や豚を大量に調理したような、「肉」と「醤油」が絶妙に混ざり合って醸す、深くて甘い香ばしい香り、馥郁たる匂い。ラーメンの「美味いお店」は匂いで判るというが、こういう匂いをかがされては、既に頭の中はすっかり「スイッチオン」の状態である。実際、人気店であってもこういう良い匂いをさせている店には、まずめったに出会わない。相当な上質の素材を、大量に、上手に調理している事が容易に想像できる。

ラーメンが目の前に置かれると、醤油の深い醸造風味と、鶏の甘く厚みのある風味が、否応なしに鼻腔を占領してしまう。
レンゲでスープを一口飲む。もう一口飲んでみる・・・。そしてまたもう一口・・・。そしてまたまたもう一口・・・。うー、スープを飲む手が止まらない。これ以上飲むとスープがなくなってしまうとか、麺がのびるとか、具もおいしそうとか、頭では判っているのだが、あまりにスープが「美味すぎて」、本当に手が止まらない。それどころか、飲めば飲むほど、どんどん加速度的に手が動き続けてしまう。まさに飲むほどに、ボルテージの上がる感動のスープだ。
こういう経験は、私の長いラーメン食べ歩きの中でも、本当に数えるほどの経験しかない。むう、恐るべし、「支那そばや」である。

名古屋コーチン鶏の風味は分厚く、滋味深く、醤油ダレは芳醇であり、それをまたいくつもの高級素材が取り巻き、幾重にも折り重ね、完璧な布陣を敷いている。堅固な城を築いている。固めている。まさに天守閣、本丸を中心に、二の丸、三の丸、内堀、外堀と、幾重にも磐石の威容を誇る「味の城」の様相である。
しかも、それらの「すべて」が、学術的にも裏打ちされた構造、よほどの深い知識と非常に高い見識によって裏打ちされ、「建築」されたラーメンの造りである事をはっきりと感じさせられる。まるで、気高く美しい姿で、見る者を魅了してやまない、世界遺産であり国宝でもある名城「白鷺城」(姫路城)のごとき非常に均整が取れた城のイメージなのである。

自家製の麺は中細のストレート、純粋で穏やかな小麦の風味、柔らかくふくよかな歯触り、一本一本がかなり長めの麺だ。非常にしなやかなコシ、のびやかな食感は、国産小麦と天然カンスイの成せるワザであろう。からめたスープの七色の音色を奏でながら、ノドの奥深くへと見事にその「味」を運んでゆく。抜群の喉越しである。
チャーシューは大きめで厚めの巻きバラ。肉本来の素材の味を堂々と前面に出してくる、意外にもややワイルドなタイプ。また、九条ネギに特有のやや苦味のある濃い風味が、この濃密なスープには非常に良く合っている。おそらく単なる白ネギだと、このスープから湧き上がる素材群のボリューム豊かな風味に負けてしまうことだろう。

また、思いのほか、麺もスープも非常にたっぷりしていて十分な量感があるため、美味いうえにきちんと満腹にさせられてしまうのは「さすが」という感じだ。決して、独りよがりの「独善的な味の追究」ではなく、きちんとお客さんの顔を思い浮かべ、どうすれば「満足してもらえる」か、を知り尽くしている。
さらに、驚いたのは、麺とスープをすべて平らげても、口の中にはきれいな「旨味の余韻」が残るだけで、余計な塩分感や嫌な調味料感がまったく残らない事だ。つまり、塩や化学調味料を安易に使った味ではない、ナチュラル素材の旨味の結晶という事なのだろう。いずれにしても、非常に高いレベルで、限りなく均整の取れたナチュラルなおいしさ。

私が食べ終わる頃、隣の席の男性に私と同じ醤油ラーメンが届いた。その男性も一口スープを飲んで、その後やはり連続して5〜6回もレンゲでスープを飲んでいた。そして、我に返ると猛ラッシュで麺と具を食べ尽くしていた。私とまったく同じ反応に、なんだか私が食べている時のシーンの「リプレイ」を観ているようで、ちょっと心の中で笑ってしまった。


(麺は完食。スープも完飲。)




↓続きあり





〜支那そば屋 群馬 店 その2〜










同上日 塩ラーメン730円 + コーチン味付玉子100円



目指すは、究極の「味覚感銘」。

そのために全国から集結した一流素材群の競演。
心に響く「名曲」を名門フルオーケストラの生演奏で聴く。

そんな、深い感銘の時間が約束された・・・「味」。

あまりに美味すぎて、
食べ終わった後、しばらく席を立てなかった・・・(- - ;)




同上日 塩ラーメン730円 + コーチン味付玉子100円 

続いて塩ネギラーメンを食す。
カウンターに座ったので、作るところを見ていたら、何と2つの大きな寸胴で、醤油用スープと、塩用スープを完全に別々に作っていた。
さらに驚いたのは、器の形も塩ラーメンは広口の器になり、醤油とは異なった物が使われている。さらに麺も、繊細な塩スープに合わせるためか、ずいぶん細くなっていて、完全に極細のジャンルの麺が使われる。また、具も九条ネギではなく、塩味と相性の良い揚げネギと葱白ミジン切りに変更され、小松菜が載る。
普通、ちょっとした有名店であっても「醤油」と「塩」で、ごく単純に「タレ」しか変えない店がほとんどである。特に、ただでさえ最も仕込みに時間のかかるスープは、一種類を作るだけでも大変な労力であり、醤油や塩や味噌などのすべてに同一のスープを使い回すのが常識だろう。器や麺や具なども当然に同一である。 しかし、「支那そばや」では、タレが変われば必然的に「スープ」「麺」「具」「器」とすべてをそれぞれ専用の二系統に分けている。まさに、すさまじいまでの「本気のこだわり」である。

レンゲで一口スープを飲むと・・・次の瞬間、もう「金縛り」である。
そのあまりの美味さに脳内ホルモンが放出される瞬間が解るほど。素人の私にも相当数の食材を使っている、使いこなしていることが、非常にまじまじと伝わってくる。あらゆる素材が濃密に溶け込んだスープだが、中でもコーチン鶏の厚みのある豊かな肉の旨味と、ホタテの旨味、海老などの甲殻類系の旨味が、特に主役に据えられているようだ。そして、スープに浮く白ネギのミジン切りの鮮烈な香気と、揚げネギの香ばしさが、香り、歯触りともに絶妙のアクセントを加えている。

スープを口に含めば、それぞれの素材が、それぞれのパートを演じ始め、それらの「音」が次第に見事に「調和」してゆき、一つの「名曲」となる。心に響く「旋律」になる・・。余計なもの、欠落しているものが何一つない超一流のフルオーケストラの演奏会のごとき、まさに「感動」の味わい。そして、スープを飲み込むとともに、次第にそれらの美しい旋律もまた見事に収束してゆく。類まれな美味さの余韻だけを残して・・・。

まさに個性的な多数の素材の持つ旨味を見事に引き出し、高尚にまとめ上げる、名指揮者の様相である。
「支那そばや」の目指すもの、そのテーマは、間違いなくラーメンという「料理」の高尚さ、その真の「味覚感銘」にどこまで近づけるか・・・・であろう。

また、塩ラーメンに使われている「極細麺」が、なんとも非常にしなやかであり、なめらかであり、のびやかであり、ナチュラルであり・・・・舌の上を嫋々(じょうじょう)とたなびき、スルスルと長い尾を引いて喉元を撫で回し、ふぅわりと胃の中へと消えて行く様は・・・・まさに快感としか言い様がない超逸品である。特に「喉越し」の素晴らしさは、ラーメン界広しと言えども、間違いなく唯一無二と言えるレベルだろう。
そしていざ噛み締めれば、いかにも上質な小麦を使っていると判る滑らかで柔らかい、ふうわりとふくよかなデリケートニュアンスを持つ実に絶妙なるコシに、再び度肝を抜かれ、さらに鼻腔にあふれ返る国産小麦の旨味と香りの驚くほどの量感と豊かさ・・・・にも舌を巻く。
いやはや・・・・この麺を食べてみると、いかに他店が「麺を軽視しているか」が如実に判ってしまうほどの秀逸な出来栄え。一度食べると、はっきり「舌が記憶してしまう」ほどの高尚なる食味を備えている。

また、オプションで付けた名古屋コーチンの味玉は、良質な玉子本来の味を生かすためか、味付けはほんのり薄めだが、中身はトローリと濃厚な旨味の黄身がたっぷりと入っていて、スープと麺にからめて食べると、もう「絶句」のおいしさ。
また、たまたまなのか、塩ラーメンのチャーシューはバラ肉と肩ロースが混じって入っていて、肩ロースの大好きな私としては、そのふくよかで厚みのある旨味と絶妙な繊維感に、何度も「放心」状態に・・・。

スープは当然のように「最後の一滴」まですべて完飲。醤油ラーメンも本当に素晴らしかったが、塩ラーメンも猛烈に気に入ってしまった。
また最近は、人気ラーメン店はいずれもが「ラーメン」だけでなく、良くも悪くも流行の「つけ麺」にも必ず手を出している。しかし、支那そばやだけは「頑として」つけ麺を作ろうとはしない。あくまでラーメンオンリーのポリシーである。

支那そばやに「二心なし」なのだろう。生涯をかけラーメンの「完成形」のみを一心に追い続け、求め続けている。まさに「ラーメン道」である。
実際にこの二品を頂いて、その「想い」が強烈に伝わって来た。


(麺は完食。スープも完飲。)




↓続きあり






〜支那そば屋 群馬店 その3〜




到着しました。
お店の入口に待ち客が見えます。






お店の左側一帯が駐車場です。
15名ほどの列がありましたが約20分で入店。
なかなか回転が良いですな。






営業時間など。
平日は2時半、土日祝は3時まで。
お昼のみの営業です。






観葉植物などあって「夏」の雰囲気。
カウンター席には一人客、
テーブル席はカップルと家族連れが目立ちます。






前回、見落としたのか、
メニューの裏には「TBSガチンコラーメン道2」
の事が書いてありました。
師匠の佐野実氏との2ショット写真も。






「支那そばや」サービスカードの裏面。
スタンプ5個目で味玉か大盛券が無料、
10個で次回何でも一杯無料になります。
1000円以上のメニューも無料とは良心的ですね。

他の4人連れの客は一気に4個押してもらってました。
ここ「群馬店」だけの特典のようです。










2004年8月中旬 ラーメン 730円



対面すると、その芳醇な香りの吸引力に、
唾液がとめどなくあふれて来ます。

高級食材「名古屋コーチン鶏」の素晴らしい旨味と
天然醤油のふくよかな味が「じんわり」「しっかり」と良く出ていますね。
「醤油」と真っ向から向き合い、決して逃げず、決してごまかさず、
「醤油」が持つ真の魅力を、これほど最大限に
「リスペクト」した
ラーメンは極めて希少でしょう。









数十秒もするとゼラチン膜が張ってきます。
多量に溶け込んだ良質動物素材の「証」ですね。






名古屋の「コーチン鶏」と
和歌山産「二年もろみ天然醸造醤油」。
まさに出会うべくして出会った「二つの味」。
超実力者同士の見事なパートナーシップ。






相変わらずのピュアな小麦の風味と
マイルドでふくよかな口当たり。
「すする」快感を重視した長めの自家製麺。




2004年8月中旬 ラーメン 730円 

前回の感動が忘れられず、ほぼ4ヶ月ぶりの再訪。
お盆の前後ということもあってか、15名ほどの行列があったが、20分ほどで入店できた。待ち客用にベンチとTVが置いてあるうえ、ノートに名前を書くシステムなので車の中でも待っていられる。

食券を渡すと、サービスカードを持っているか尋ねられた。持っていないと言うと、新しいカードをくれて、スタンプを押してくれた。こういうカードは大抵サービス内容に魅力がないものが多いが、「支那そばや」のカードは、まずスタンプ5個で味玉もしくは大盛券がプレゼントされ、さらにあと5個貯めて、計10個になると、次回何でも好きなメニューが一品食べられるなかなかの特典ぶりだ。味玉や大盛りなどは100円だし、最も高価なメニューの「チャーシューワンタンメン大盛」なら何と1180円なので、10回食べて2度の特典を使えば、最大1回当たり128円ものリターンになるので、超厳選素材で作った730円のラーメンが、わずかに600円ほどで食べられたと言うことになる。これはかなりお得だと思う。しかも今回、2杯食べたら2個押してくれた。

ラーメンが目の前に置かれると、その目の前に広がる芳醇な香りの吸引力に、口の中でとめどなく多量の唾液が分泌され、目は吸い込まれるかのごとく一心に器を凝視し、すっかり臨戦態勢になってしまう。
全国各地から厳選された一級品の食材で創ったスープは、名古屋コーチン鶏の豊かな風味が中心に感じられ、その旨味を幾重にもふくらませる形で他の素材が配置されている印象である。鶏と言う「支那そば」のルーツとも言える素材をしっかりと中心に据え、他の食材はたとえ高価な一級品食材とはいえ、あくまで脇を固めるサポーターの様相。これらの数々の「家臣」、「配下」、「とりまき」、を伴って、分厚く出た「コーチン鶏」の卓越した旨味が非常に美味しく、実に印象的である。
そして、その主人公である「コーチン鶏」のあふれる旨味を、しっかりと理解し、すべてを受け止め、お互いを一層成長させあう存在としての、まさに「選ばれしパートナー」こそが、ほかでもない、日本の醤油発祥の聖地、和歌山産の「二年もろみ天然醸造醤油」なのだ。
まさに、出会うべくして出会った「二つの味」が、お互いの魅力を理解し合い、見事に高め合っている。お互いにひとかたならぬ「超実力者」同士だからこそ、相手の高い実力を見抜き、ベストパートナーとして、お互いを必要とし合い、かつ、引き立て合っているイメージを受ける。

ともかく非常にきれいな醤油の味が「じんわり」「しっかり」と、素晴らしく良く出ていて、その醸造風味には一切のごまかしがない。あくまで「醤油」という日本伝統の優れた調味料と、真っ向からしっかりと向き合って、決して逃げず、決してごまかさず、本当に、醤油の持つ魅力を最大限に「リスペクト」(尊敬)しているんだなぁと思う。こちらの醤油ラーメンを食べてしまうと、他店の醤油ラーメンは、単に醤油の色が付いているだけで、いかに風味も、味わいも、弱いものであるか、つくづくと悟らされてしまう。
逆に、普通の醤油ラーメンの感覚で食べようとすると、醤油の真の魅力を堪能するはずが、その予期せぬしっかりした味の存在感に、むしろちょっと狼狽してしまうかも知れない。

自家製の麺は中細のストレート、相変わらずのピュアな小麦の風味とマイルドでふくよかな口当たりである。一本一本がかなり長めで、非常にしなやかなコシ、のびやかな食感は、麺の食感を、「すする」ことの快感を、見事に、心ゆくまで堪能させてくれる。実に無類の喉越しである。
厚みがありちょっとワイルドなバラ肉チャーシューは独特な肉のふくよかさがあり、良い感じの「獣」っぽさがある。しっかり自家製と判るメンマなども前回どおりの好印象であった。
ただ、今回使われていた九条ネギが、僅かにだが、やや苦味が強めに感じられるもので、麺を噛んだときなど一緒に噛み砕くと、ちょっと気になってしまった。自然のものゆえ、形状や味にある程度のバラツキがあるのは仕方なく、また、調理のせいではない事ではあるが、あまりにもパーフェクトに完成された「美味」の世界の中では、逆にごく僅かなネギの風味の「違い」さえもが、気になってしまう。


(麺は完食。スープも完飲。)




↓続きあり






〜支那そば屋 群馬店 その4〜










同上日 塩チャーシューメン(大)1030円 + コーチン味付玉子100円



大盛チャーシューメンの超ボリュウムは、まさに「圧巻」。
スープは、鶏、豚、ホタテ、海老、魚節、昆布、茸、などの旨味が渾然一体。
厳選された一流の食材群が奏でる
「美味」という名のフルオーケストラ演奏会が、
ノンストップ&ロングランで何時間も続くような感覚。
食べている間は「100%無心」になれますぞ。









その琥珀色の「スープ」を口に含めば、
それぞれの素材が、
それぞれのパートを演じ始め、
それらの「音」が見事に「調和」してゆき、
一つの「音楽」となり、
心に響く「名曲」となる・・・イメージ。






「塩」専用の極細麺。
非常にしなやかであり、なめらかであり、
のびやかであり、ナチュラルであり・・・
快感としか言い様のない「喉越し」。






これほど「美味しい」味玉は初めて。
見事な半熟具合の名古屋コーチンの味玉です。
黄身の味がとっても深いです。
そのとろける黄身を麺やスープとからめて
同時に食べれば、実に表現不可能な「至福」の時が・・。




同上日 塩チャーシューメン(大)1030円 + コーチン味付玉子100円 

せっかく来てメニュー選びで後悔のないよう、いろいろ迷った結果、塩チャーシューメン大盛りを味玉入りで食す。
しかし、後日、よく考えたらメニューにある中で「ワンタン」が未食となってしまっている事に気づき、醤油ラーメンを醤油ワンタンメンにすれば良かったと、結局はちょっと後悔した。

塩チャーシューメン大盛りは、実に洗面器なみの大きさで登場した。しかも、なみなみと注がれた琥珀色のスープに、チャーシューや味玉、薬味類がどっさりと載っており、このひとかたならぬ大ボリュームは、かなりのインパクトがある。
繊細な味+この超ボリューム・・・・いったいどうなることかと思案したが、食べ始めてみれば、予想を超えた良好な展開となった。

味わい的には前回同様の、コーチン鶏、豚骨、ホタテ、海老、魚節、昆布、などの旨味が渾然一体となって実に「高尚」な味わいを成している。そこへ、今回は多めのチャーシューがどっさりと載って豚の旨味が溶け込み、まさに、「旨味」「旨味」「旨味」「旨味」「旨味」「旨味」の連続。
やはり、このスープの味は、一つの楽器の独演会ではなく、10数種類もの楽器が、楽譜に沿って少しずつ「自分の音」を奏で、それら各楽器の個性ある「音」が名指揮者の元で一つになって、美しく厚みのある「音楽」となり、聴く者を深く魅了する「名曲」となる。まさにそんな、一流フルオーケストラの演奏会というイメージだ。
「しかも」である。これほどの大ボリュームになると、そのフルオーケストラ演奏会が、数曲程度で終わることがなく、ノンストップ&ロングランで何時間も続くような感覚。まさに年末12/31に行われる「NHK交響楽団」の大晦日ノンストップ特別公演なみのロングラン演奏を、目の前いっぱいにライブでたっぷりと聴かされるような気分だ。

そして、だからこそ、その長き道のりだからこそ、その間、「100%無心」になれると言うか、「浸り切れる」というか、「耽り切れる」(ふけりきれる)というか、まさに自分だけの時間、自分だけの空間、自分だけの大切なリフレッシュタイム・・・をエンドレスで過ごす感覚である。

麺は塩専用の極細麺であるが、大盛りはおそらく1.5玉になっている様子。もともとボリュームのある麺なので、それこそ「無くなる心配」がないと言う感覚で、次々に、思う存分食べ進める。途中、揚げネギや白ネギのみじん切りがからんで来て絶妙なアクセントを奏でてくれる。
また、チャーシューはバラ肉ではなく、すべて肩ロースとなっていた。おそらく、チャーシューメンになったことで肉がこれだけ増えても、スープに溶け出す「脂」の量をできる限り一定にするため、バラ肉より脂身の少ない肩ロースとしているのだろう。つまり、具の構成を変えても、可能な限り「目指す味は一つ」なのだろうと確信する。
実に恐れ入るほどの支那そばやの「本気」である。

その肩ロースチャーシューは肉の旨味と繊維感のバランスが素晴らしく、香ばしい味付けと、類まれな「ふっくら」感で舌をとりこにしてしまう美味しさ。これが、何と「四枚」も載っているのだから、たまらない。
また、トッピングしたコーチン味玉は、黄身がとても大きく、実に濃い味わいである。そしてこのルビーのように輝いているトロリとした黄身を、麺とスープに同時にからめて食べると、あまりに美味すぎて、呼吸するのさえも忘れてしまうほどの「究極美味」が現出するッ・・・。

きれいに巻かれた小松菜の清涼感あふれる緑の味が口中をリフレッシュさせ、いかにも手作りという味わいのメンマもほど良い箸休めになっていて、決して飽きさせず、大振りの器の中身が、次々と私の胃の中へ見事に収まってゆく。

そうしてまさに、多くの麺を食べ終え・・・・数々の具を食べ終え・・・・「甘露」のごとき美味スープの最後の一滴を飲み干した時・・・・「味わい尽くした」、「美味をすべて堪能し切った」、という、まさに言いようのない大きな満足感が私の胸の奥に去来した。
予期はしていても、食べ終えれば、やはりえも言われぬ「感動」に襲われる。いつまでもこの素晴らしい「美味」を大切に守り続けて欲しいと思う。


(麺は完食。スープも完飲。)










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