ラーメン&つけ麺食べ歩き
菜華
(東京都 中野区)

店名 支那そば 菜華(さいか)
住所等 東京都中野区中野5-55-3 【地図表示】
禁煙 タバコ可否不明
訪問日 2006年3月上旬 支那そば 600円



〜らーめん 菜華〜




お店に到着しました。
都内でも屈指のラーメン店密集地帯、
「中野ふれあいロード」のど真ん中にあります。
別名「ラーメン・アベニュー」とか・・・。






ウッディで温かみのある店構え。
この地に開業し、今年で10周年だそうです。
雑誌の切抜きなどが飾られています。






店内はJ型のカウンター形式。
客席から距離が近いオープンキッチンなので
調理の様子が良く見えます。






壁にかけられたメニューと無化調の宣言。
吟味厳選された素材を駆使したスープだそうです。
営業時間の表示もあります。
メニュートップの「支那そば」をオーダーしました。






カウンター台にもメニュー。
無化調&厳選素材路線としては価格はかなり良心的ですね。
美味しそうな「黒豚チャーシュー」が気になります。










2006年3月上旬 支那そば 600円
(この写真はクリックで拡大します)



中野では数少ない厳選素材系の無化調ラーメンです。
体に良いラーメンと言う「本筋」を見失っていないのがいいですね。

「豚」と「節系」のコンビネーションがメインのスープは、
無化調、低塩分ですが、決して「さっぱり」と言う感じでもなく、
ラードを使って、ちょっと後口の重さを出しています。

チャーシューとメンマが素晴らしい出来栄え。
まるで将棋の「飛車」と「角」を連想させる逸品です。









豚骨、焼アゴ、宗田節、有機野菜などを使用したと言うスープ。
薄口醤油の風味が、舌に触るか触らないか・・・位の心憎い絶妙な塩梅。






麺は結構な「ちぢれ」を感じる細麺。
しっかりと弾性があって、すするとワサワサする食感。
歯を入れると「プツッ、プツリ・・・」と小気味良く噛み切れる食感が特徴。




2006年3月上旬 支那そば 600円

1996年創業の無化調、厳選素材系のラーメンを出すお店。
「中野ふれあいロード」には、ひしめく程のラーメン店が密集しているが、その中で既に10年に渡り「無化調ラーメン」を貫いているのはすごい事だと思う。都内屈指のラーメン激戦区を勝ち抜く無化調ラーメンとはどういうラーメンなのか・・・・以前から興味があったのだが、今回やっと訪問する事が出来た。
メニュー価格は600円からのスタートで、いわゆる無化調&厳選素材路線のお店としては価格はかなり良心的だと思えた。

スープ素材は豚骨、焼アゴ、宗田節、厳選した有機野菜などを使用しているらしい。
まずはスープを飲んでみると、まずは魚節系が、ホワホワと感じられ、一口目は何とも優しい「ふぅわり」とした味わいに感じられる。
一口目は「やや薄味かな?」と感じたが、どうやら醤油ダレが控えめなのと、表層にラードの膜が張っているせいだったようだ。
このスープ表面のラードの膜・・・・見た目はあまり厚い膜ではないものの、このラードの層がちょっと唇に付く感じがある。このラードの膜によって、スープを味わおうとする「舌」がややコーティングされてしまう感じを受けるのだ。
しかし、麺を食べ始めるとスープも良い具合に撹拌され、ラードもスープに溶け込む感じになり、優しい動物性のコクが現れ、節系も中盤から穏やかにパワーアップして来る感じで、この二者で味わいの両輪となるイメージだ。

麺はいかにも「中華麺」と言う感じで、結構な「ちぢれ」を感じ、細麺ながらも弾性があって、すするとワサワサする食感。
すする際に決してストレートな食感にならず、常にジグザグにうねりながら口に入って来て、そして歯を入れると「プツッ、プツリ」と、小気味良く噛みちぎれる食感が特徴的だ。とても食べ易く、主張しすぎない美味しさと言えば良いのか、こちらのような優しいスープとの組合せで真価を発揮する麺だと思う。

肩ロースとおぼしき「チャーシュー」は、醤油でやや濃い目の味付けがされていたが、脂身部分がトロトロにとろけていて、口に入れただけでホロホロとすっかりほぐれ、「ドッサリ」と美味しい肉汁が流れ出してくる非常にジューシーで美味しいもの。
なぜこんなに美味しいのかと、改めてメニューを見てみると、どうやら貴重で高価な「黒豚」のチャーシューのようだと気付き、納得した。まさに「素材の良さ」を実感する味である。最初から、この美味しさを知っていれば、間違いなくチャーシュートッピングをしたと思う。

また、続く「メンマ」が、まさしく絶品の美味しさだった。
表面付近は、ユルリとやや「とろける」ようになまめかしい舌触りなのだが、太くて、厚みがあり、内部に近づくにつれ、歯応えがしっかりとしていて、「ふんわり」と足並みのきれいに揃った繊維感が素晴らしい歯応えを生み出している。この中心と外側の歯触りのコントラストの妙味が素晴らしい上、メンマ特有の醗酵風味が、きっちりと味わえるのにも驚かされた。メンマ本来の風味がこれほど「濃厚」に出ているメンマは、そうはお目にかかれないだろう。

しかも、メンマを別皿で出しているのではなく、熱々のスープに浸っていて、これだけ味を生かし切るのは、実に「お見事」だと思う。
最近は、極太メンマや、穂先メンマなど、メンマも多様化しているが、改めて、重要なのはメンマ自身の「味わい」なのである事を悟らされる。
青菜は小松菜だろうか、茎の部分の「パキッ、シャリ、シャクッ・・・」とクリスピーな歯触りが心地よく、新鮮な野菜ならではの香りの良さがある。メニューの説明によると「有機野菜」を使っているらしい。

食べ終わってみると、「支那そば」と言うイメージから、もっと「鶏」が主張するラーメンかと思っていたが、どうやら「豚」と「節系」のコンビネーションがメインのようだ。
何よりも、無化調と言うと、その分、やたらと塩気を強くして何とか味にパンチを出そうとしているお店が多いように思うが、こちらは塩気の少ない優しいスープであり、体に良いラーメンと言う「本筋」を見失っていないのは実に嬉しい。
ただ、鶏や鶏油をメインに使った軽快な味わいのタイプではなく、豚骨をベースにしたスープは、やはり終始、ラードの存在に口当たりが左右される感じはある。
そう言う意味では、決して「さっぱり」と言う感じでもなく、ちょっと後口の重さを出している。
むしろそこが特徴とも言える感じで、すぐ近くの「バクエン」や、赤坂の「赤とんぼ」などと同系統の特徴を持つスープの造りだと思う。


(麺は完食。スープは5割飲んだ。)










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