ラーメン&つけ麺食べ歩き
烈士洵名
(東京都 文京区)
店名 信濃神麺 烈士洵名(しなのしんめん れっしじゅんめい) 住所等 東京都文京区西片1-15-6 【地図表示】 禁煙 タバコ分煙(11〜14時は禁煙) 訪問日 2004年12月下旬 ラーメン(黒麺) 650円
〜信濃神麺 烈士洵名〜
(各写真はクリックで拡大します)
到着しました。
看板は漆黒の夜空に浮かぶ
三日月をイメージしたのかな?
艶消し黒が渋〜い店構え。
なんか忍者屋敷っぽいでつね・・。
春日駅が最寄り。
水道橋駅、後楽園駅、本郷三丁目駅、
東大前駅、白山駅なども徒歩圏内。
かなりの長時間営業。
トリプルスープの説明が貼ってあります。
券売機はボタンが多め。
セットものがあるからですね。
麺を二種類から選択。
「らーめん(黒麺)」を購入しますた。
券売機横のメニュー。
炒飯や焼肉と半ラーメンのセットもありますぞ。
カウンター3席とテーブル2卓。
障子の裏にも小上がり席があるようです。
カウンター正面には焼酎瓶が並びます。
冷水はほんのりと柑橘風味入り。
2004年12月下旬 らーめん(黒麺) 650円
メニューにはお酒や定食もあるものの、
ラーメンはズバリ「本物志向」ですね。
透明感のあるスープは滔々とした旨味にあふれ、
同じく透明感のある細麺とベストマッチ。
「繊細系」ながら味の輪郭がしっかりしていて美味しいです。
信州の食材にこだわったラーメンだそうですが、
しめじとエリンギの風味がスープに移り、かなーり主張。
ネギの使い方も独特ですな。
中国の高地で採れる小麦の原種「黒小麦」を使った細麺。
野生味や素朴さとともに、意外な繊細さがあり、
フルフルと震える軽い食感も良いですね。
淡い色合いからは想像できない滔々(とうとう)とした
鮮やかで深〜いダシの旨味を湛えたスープ。
トリプルスープだそうですが、鰹風味が頭一つ出てる感じかな・・。
シメジのキノコ風味が移って良い感じに個性的。
2004年12月下旬 らーめん(黒麺) 650円
2004年8月に開店、「信濃神麺」と付くように長野で飲食店を経営するグループが母体らしい。東京でのお店の開店にあたりスタッフも全員が信州から転居して来たと言う。
お店はツヤ消しの黒で塗られ、漆黒の佇まいである。横に引く格子戸が何となく江戸時代の忍者屋敷のようなイメージだ。ラーメンの麺は大麦焙煎麺(太い平打ち麺)と黒小麦麺(細麺)が選べると言うので黒小麦麺を選んだ。
カウンター上には酒瓶がならんでいて厨房の中は良く見えないが、フライパンで何かを炒めるような音がする。どうやら炒飯セットを作っていたようだ。
登場したラーメンは、器の口がアサガオの花びらのように広がったタイプ。目の前に置かれると様々な素材に混じって魚節系の風味がホワーンと漂って来た。ここ最近は茶濁のラーメンばかり食べていたので、このような半透明なスープは久しぶりだ。
一口飲んでみると、このスープの淡い色合いからは想像できないほどの滔々(とうとう)とした深〜いダシの旨味を湛えた美味しいスープである。店名から何となく、パワフルで筋骨隆々、エネルギッシュなラーメンが登場するのかと勝手に想像していたが、実際は人工的な味わいや強引さ、荒っぽさがなく、鮮やかな天然素材からのダシで構成された実に「きれいな」味わいを奏でている。
お店の説明によれば、動物系、魚介系、昆布類のトリプルスープだそうだが、カツオ節系の風味が頭一つ出ている感じを受けた。醤油風味も穏やかに感じられるが、それよりもミリンや砂糖と思われる優しい甘味がベースに感じられる。
さらに、具として載せられているシメジやエリンギの「キノコ風味」がスープにたっぷりと移っていて、何とも言えないキノコ風味スープにも感じられ、美味しい上になかなか個性的なテイストのスープとなっている。
選択した黒麺は、小麦の「原種」と言われている中国産の黒小麦を使った麺だ。以前に新横浜ラーメン博物館で「支那そばや」が同じ黒小麦を使ったラーメンを出していて、一度だけ食べた事があった。
一つかみ箸で掴んでみると、細くて微妙に縮れたその麺は、フルフルと震える感じがまるでちょっと糸コンニャクのようだ。見た目は茶色のフスマが混じり蕎麦のようでもあるが、すすってみるとザラザラする粒子感はなく、ほとんど圧延していないような「ふうわり」としたコシの軽さがあり、意外にも柔らかくて繊細な口当たり。しかし、噛み締めてみると、確かに普通の小麦とは違う「野生味」や「素朴さ」のある風味であり、小麦原種を思わせる濃厚な風味と強い旨味がある。
しかもこのスープとも非常に相性が良く、なかなか美味しいオリジナリティのある麺だ。ただ、全体的に「ふんわり」というか、「ライト」な食味なので、あまり「ドッシリ」とお腹に溜まる感じではないかも知れない。
チャーシューはバラ肉、信州地方の銘柄豚なのかも知れないが、たまたまなのか私にはあまり肉質の違いが判らなかった。味玉は甘じょっぱい濃いめの味付けがされていた。
具の中では何と言っても「キノコ」が主張している。どうやら信州名産の「シメジ」と「エリンギ」を醤油とミリンと砂糖などで味付けした感じだが、キノコの独特な風味「グアニル酸」なのだろうか、その旨味と香りがスープに結構流れ出ていて、スープの味わい自体にもかなり影響を与えていると思う。まるでちょっとした「キノコ鍋」テイストにも感じられ、私はキノコが大好きなので嬉しいが、キノコが苦手な人にはちょっと辛いかも知れない。
また、ネギは意図的なのか、長ネギの「青い部分」に近い箇所を使っている。そのため苦味のある風味と固めの歯触りがなかなか珍しい印象だ。
全体的にナチュラル志向の「繊細系」という印象を受けたが、ダシが良く出ていて味の輪郭がしっかりしているので、決して難解な味ではなく、誰からも支持されそうな美味しさがある。
スープは透明感があり、深い旨味があってグイグイ飲まされてしまうものの、全体的にちょっと甘めだと思う。後味的にもミリン系の甘味が口の中に残った。
(麺は完食。スープは8割飲んだ。)
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