ラーメン&つけ麺食べ歩き
おおもり
(栃木県 那須塩原市)

店名 ラーメン おおもり(おおもり)
住所等 栃木県那須塩原市鍋掛1015-37 【地図表示】
禁煙 タバコ可(灰皿あり)
訪問日 2006年7月上旬 ラーメン 600円




〜おおもり〜



お店に到着しました。黒磯駅から東南へ4Kmほどの場所。
左手にチラリと見える赤いノボリ旗がお店の入口。
右側の緑色のネットは鍋掛小学校の敷地。
お店はこの小学校の真向かいです。






お店は民家を改造したような造り。
鬱蒼と茂る林を背景として、緑の樹木や草花に囲まれています。
店舗前に広めの駐車スペースがあります。






厨房スペースとカウンター席。
小鳥の巣箱のアクセサリーは手作りかな?






とてもウッディなインテリア。
緑の鉢植えが並び、丸太を使った可愛い椅子がいい感じです。






畳の座敷スペースに座卓。
こう言うスペース、家族連れにはとても重宝しそうですね。
幼児用のミニ椅子も完備。






卓上に置かれたメニューです。
塩ラーメン専門店と思っていましたが、味噌も始めたようです。
「ラーメン」を注文しました。






沢山の草花のガーデニングに囲まれたテラス席もありますぞ。
ともかく緑が豊かで静かな環境に恵まれ、空気も抜群に美味しいです。






帰り道に同じ黒磯の「軍鶏ラーメン美幸」を訪問。
あっさりとお店は見つかったものの、しかし・・・・お休みですた (TーT*)。










2006年7月上旬 ラーメン 600円
(この写真はクリックで拡大します)



見た目も爽やかな「グリーン」調の塩ラーメン。

「多加水手打ち麺+穏やかな塩味スープ」が切り拓く新境地は、
本物の素材感、本物の手打麺の美味しさが醸す、
「優しく頬を撫でる五月の微風」のような・・・・「あっさり&柔らか」な美味しさ。

都会のラーメンにありがちなギミックやインパクトとは無縁で、
麺、スープ、具と・・・・全身「手作り感」満載。
本当に人に優しい「食べ物」としての魅力に満ちた一杯と言う印象です。









ほとんど濁らず透明感があり、油があまり浮いていないスープは
旨味も実に穏やかで、塩気も控えめ、むしろ柔らかな甘味が感じられる。
非常に「あっさり&さっぱり」とした口当たりだが、決して弱さとか、物足りなさはない。
飲み進むほどに「ジワジワ」「うっすら」と旨味が感じられて来るタイプ。






手打ち麺は打ってから2〜3日寝かせて熟成しているとの事。
ツルツルした表面のすすり心地は非常に滑らか、いかにも多加水の手打ち麺らしいビビッドな動き。
しかし、決して軽くなく、縮れがプルンプルンと揺れ動く際の量感があり、
太さも手伝って、結構ヘヴィなすすり心地を併せ持つ。






手揉み縮れによる「プルプルプル・・・」と跳ねる動きも実に楽しい麺。
歯を入れると「モッチン」「モチョン」と歯を包み込む粘りの豊かな食感があり、
表面は「多加水」、中心部は「低加水」・・・・と言うイメージ。
しかも、粉臭くなく、滑らかで、玉子の黄身が多く使われた風味豊かな美味しさ。




2006年7月上旬 ラーメン 600円

栃木県・黒磯にある塩スープ&手打ラーメンで知られるお店。
手打ちラーメンと言うと、ほぼ醤油スープとの組合せになることが多いと思うが、こちらは「塩味スープ」との組合せを追求している・・・・なかなか興味をそられる貴重なお店である。
場所的には、JR東北本線の黒磯駅から東南へ4Kmほどの場所になり、周囲は緑が多く残り、ポツポツと民家が点在する長閑な場所にある。お店は鬱蒼と茂る林を背景として、緑の樹木や草花に囲まれ、民家を改造したような建物はノレンが掛かっていなければラーメン店とは判らないと思える。道路からやや引っ込んでいる事もあり、初訪問の場合、道路に面した赤いノボリ旗を見逃さないように注意が必要だ。
店内はウッディな内装で座敷もあり、割烹着姿の店員さんは家庭的と言うか、アットホームな雰囲気である。

白無地の器で登場したラーメンは、長ネギの小口切りがたっぷりと乗り、ホウレン草やワカメも乗って、一面緑色である。
スープは・・・・一口飲んでみると、実に穏やかな旨味の利かせ方、塩気も控えめで、むしろ柔らかな甘味が感じられる。見た目も味も、ほとんど濁らず透明感があり、油はあまり浮いていないのだが、僅かに浮いている油自体も非常に「軽い」のが印象的だ。
素材は、鶏ガラ、げんこつ、昆布、煮干、アゴ、野菜類などだそうだが、飲み進むほどに「ジワジワ」「うっすら」と旨味が感じられて来るタイプで、非常に「あっさり&さっぱり」とした口当たりである。その分、スピード感やキレ、バンチと言うものはないが、大量のネギの良い香りも手伝ってか、決して弱さとか、物足りなさはない。

塩ラーメンとしては塩気の強さや化学調味料の味もほとんど感じられず、香味油や薬味でやたらといじりまくっておらず、好き嫌いの分かれそうな海老やホタテの風味も使われておらず、口に優しいナチュラルでスムースな穏やかな味わいが、こちらの塩スープの美徳だと思う。
ただ、スープに隠し味的に砂糖を足しているのかどうか不明だが・・・・「ホワッ」とする甘味がキーテイストのように感じられるが、食べ進むうちに舌に蓄積する感じで、後半は甘味がやや気になって来る。

そして何よりの特徴は、やはり店主さんが精魂込めて手打した平打ちの縮れ麺だろう。
表面付近がツルツルとして、すすり心地は非常に滑らかであるが、いかにも多加水の手打ち麺らしいビビッドな動きを持っている。しかし、決して軽くなく、縮れがプルンプルンと揺れ動く際の量感があり、結構ヘヴィなすすり心地である。
口に入ってからも、手打ち麺特有のトロトロとした多加水感がありながらも、縮れが良く弾む感じで「ポヨン、ポヨン」と角が立ち、良く熟成された硬めのバネっぽいしっかりとした弾力とコシがある。この手揉み縮れによるプルプルプルと跳ねる動きも実に楽しい。

噛み締めると・・・・表面は多加水、中心部は低加水・・・・と言うイメージで、歯を入れると「モッチン」「モチョン」と一回ずつ歯を包み込む粘りの豊かな食感があり、すすり応え、噛み応えともにたっぷりとしていて、かなり印象的な美味しい麺である。
こう言う食味は「手打ち麺」の独壇場であり、しかも「うどん」や「きしめん」とは違って、粉臭くなく、もっと滑らかで、玉子の黄身が多く使われている風味豊かな味わいがある。

肩ロースのチャーシューは、塩ラーメンに合わせているらしく、醤油ではなく塩で味付けがなされているように感じられた。
非常に「ふっくら」としていて柔らかく、「クチッ、クチッ」と歯にくっつく感じがあり、噛むほどに旨味がにじみ出て来る大変美味しいチャーシューだ。これならチャーシューメンが人気らしいのも大いに頷ける。
メンマは「ポリポリ」とする歯応えで薄味、ホウレン草は歯切れが軽く、いかにも自家製と言う優しい茹で加減で、どこかしら家庭的な風味と味わい。ワカメが磯の風味を添えてくれている。

ちなみに、ミネラルの結晶体である「塩」スープと言うと、どうしても「醤油」や「味噌」のような「香り」がないので、すりゴマや焦がしネギ、柑橘や香味油などを足して「香り」(風味)を補強する事が多い。
こちらのお店では、多めの長ネギの小口切りをたっぷりと浮かせることで、香りと歯触りを同時に補強しているようだ。このネギの風味が食欲を誘い、微細な辛苦味が「あっさり」感を強調するとともに、甘味のある口当たりの優しいスープの良いアクセントにもなっている。

食べ進むと、しっかりと「一食」となるよう配慮されているのか、手打ち麺は量もやや多めであることに気付く。
噛み砕くほどに「モチョ、モチョ」」「モッチ、モッチ」と、非凡な重みと粘りを発揮し、肉厚のコシがモッチ〜リと粘って感じられるため、太さも手伝ってなかなか食べ応えがある。
ただ、こう言ったつき立てのおモチのような「モッチリ感」のある食味の麺は、おモチが醤油での味付けと非常に相性が良いように、大抵の場合、醤油スープとの組合せになってしまっていると思う。しかし、こちらのお店は敢えて甘味のある優しい「塩味」と組合せているところに斬新さを感じ、オリジナリティを見出せる気がする。

食べ終わってみると、都会のラーメンにありがちなギミックやインパクトやヒネリとは無縁で、本物の素材感と本物の手打の美味しさで真っ向から勝負しようとしている事が、しっかりと伝わって来る。そのお陰で、お店を出てからも、舌に残る後味や食後の胃腸のコンディションがすこぶる良いのが嬉しい。
しっかりと地元志向&日常食志向と言うイメージであり、業務用品や既製品の匂いがしない「手作り感」「おもてなし感」に満ち溢れ、本当に人に優しい「食べ物」としての魅力に満ちた一杯と言う印象を受けた。


ちなみにこの後、同じく「黒磯」でもう一軒、こちらのお店からも車で15分ほどの近場にある軍鶏ラーメン「美幸」を訪問してみた。
「美幸」は細い道の奥の方にある住宅地で場所が非常に判りづらいと言われる事が多いようだが、実際には細いながらも一本道であり、幹線道路から一度も全く迷うことなくあっさりと到着。意外に建物や敷地は小振りで、思っていたよりも随分と判りやすい場所であったが、残念ながらこの日はお休みであった。


(麺は完食。スープは5割飲んだ。)










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