ラーメン&つけ麺食べ歩き
宮口軒
(群馬県 藤岡市)

店名 純手打羅阿麺 宮口軒(みやぐちけん)
住所等 群馬県藤岡市上栗須250-4 【地図表示】
禁煙 タバコ可(灰皿あり)
訪問日 2004年8月中旬 純手打ちラーメン 500円
           純手打ちおまかせラーメン 700円 



〜宮口軒 その1〜

(各写真はクリックで拡大します)




宮口軒まであと150mほどで出現する看板。
左右から行けますが、左の道の方が広いですぞ。






到着しました。
細い道を何回か曲がっていくと、
突如として広大な駐車場が出現。






ほう・・・立派な植木ですな。
「純手打ち」麺のお店です。






店内は広めです。
銘木を使ったようなウッディ
&カントリー調の店内。






大きなテーブル席。
奥が厨房です。
冷水も美味しいですね。






メニューと営業時間です。
座敷から遠いのでちょっと視力検査風・・・。
( ´∀`)

純手打羅阿麺と
おまかせ羅阿麺を注文しますた。










2004年8月中旬 純手打羅阿麺 500円



動物系ダシに野菜の旨味が加わって、
とてもナチュラル&ヘルシーな美味しさですな。
そこへ個性的な手打ち麺が鮮烈なインパクトを付加。
七種の香辛料はとても控えめでした。









油は少なめで、醤油ダレもとても優しいです。
ダシがとてもよく出ていて、酸味も少しあるため、
お正月の「お雑煮」を彷彿とさせるテイスト。






純手打ち麺です。
いかにも「小麦の練り物」という食味。






うーん、見事なちぢれ方です。
ちぢれていて、かつ、全体に短めなので
慣れるまでは、ちょっと箸でつかみづらいかも。




2004年8月中旬 純手打羅阿麺 500円

よく雑誌やマスコミにも登場する群馬の有名店。
お店はちょっと入り組んだ道の先にある。細い道を何回か曲がってゆくと突如として大きな視界が開け、広大な駐車場の向こうにお店が建っていた。
店内は座敷やテーブル席があり、なかなか広め、太くて立派な銘木を使ったような造りである。店主さんはお話好きな印象で、とても感じが良い。冷水器の中の水は、わざわざ仕入れた美味しいお水との説明をしてくれたので、実際に飲んでみると、確かに美味しい水だった。

ラーメンは、淡い醤油色のスープにはほとんど油が浮いておらず、多めの野菜とワカメが載っている。
スープを一口飲んでみると、豚骨や鶏を使ったというスープは、上に載せられた野菜の風味や旨味も加わって、なかなか穏やかな味の輪郭を持ち、かつ、とてもナチュラルな美味しさである。
隠し味に七種類の香辛料を使っていると本で読んだことがあり、多少、漢方的なクセのあるスープを想像していたが、今回たまたまなのか、それとも路線変更したのか判らないが、とても素直なテイストであり、七種の香辛料の存在はかなり控えめと思えた。油があまり浮いておらず、醤油味が適度に効かされていて、酸味も少しあるため、なんとなくお正月に食べる「お雑煮」のスープと印象がダブる気がする。強い塩分や化学調味料に頼った感じは一切なく、実にヘルシーでとても安心できる美味しさのスープは「さすが」と思う。

麺は、純手打ち麺とのことで、ゴツゴツとした食感のかなりの太麺、太さや長さや形状は実に不ぞろいであり、かつ、かなり強いちぢれが付いている。
中力粉を使い、カンスイを控えているのか、表面はちょっとトロトロに溶けたような感じがあるものの、コシがしっかりとあって、玉子の練り込みなどは少なめな印象、いかにも「小麦の練り物」という歯応えだ。歯が麺に食い込む感触が心地よく、食味としては「すいとん」に通じるものがあると思った。
ツルツルすすってゴクリとやるような喉越しを楽しむ麺ではない。口の中に入れるとバランバランと麺が元気良くばらけて、歯で押さえつけるようにモグモグと良く噛んで食べる感じになる。よく噛み締めると小麦の美味しさが次々に湧き出てきて小麦の旨味を十分に堪能することができる。とても食べ応えがある麺だが、手打ちの包丁切りのためか、麺が全体的に短めに感じられ、かつ大きくちぢれているので、慣れるまでちょっと箸でつかみづらい感じはあった。

野菜もシャキシャキ新鮮で、ナチュラルスープとの組合せは、食べていてとてもヘルシーな気分になれる。チャーシューはおそらくモモ肉だと思うが、そのため食感はちょっとモソモソする感じ。
それにしても、毎日の手打ちの労力も考えれば、この内容で500円の価格はかなり良心的だと思う。
店内はTVが付いていて、さらにコミックや雑誌なども置いてあった。有名店らしく、芸能人のサインや来店時の写真も少し飾ってある。

(麺は完食。スープは8割飲んだ。)




↓続きあり






〜宮口軒 その2〜







同上日 純手打おまかせ羅阿麺 700円 



手打ち麺のインパクト、大量の美味しいモツ煮と野菜、
ピリ辛スープなどなど、実に独創的なラーメンです。
他ではまず同じラーメンに出会う事はないでしょう。

しかも、味わいは正統派のナチュラル&ヘルシー路線。
きちんと「一つの料理」としてまとめ切っている、
その見事な手腕に心から敬服してしまいます。
栄養面も満点でしょう。









穏やかなナチュラル路線のスープ。
ちょっとピリ辛で、微妙なゴマ油風味と酸味・・
何となく「けんちん汁」を想起します。






むむ・・・その複雑な形状ゆえに、
一つとして同じ形の麺がない気がしますな。
麺に歯が食い込む感触が心地よく、
食味としては「すいとん」に通じるものがある。




同上日 純手打おまかせ羅阿麺 700円 

続いて、「おまかせラーメン」を食す。店主さんによれば、こちらのお店のイチオシだそうである。
このメニューは、お店で出していたモツ煮が美味しいと評判で、お客さんからの提案でラーメンのトッピングにして出したところ、とても好評でメニュー化したものだと言う。

麺がまったく見えないほど、どっさりとモツ煮や野菜、コンニャク、ワカメなどが載っている。ベースのスープは普通のラーメンと共通かと思うが、こちらは唐辛子が入っていて、なかなかピリ辛になっている。ゴマ油の風味や酸味も付けられていて、コンニャクなども入る味わいは、何となく「けんちん汁」の味わいと通じるものを感じた。やはり、スープに油はあまり浮かず、添加物感もなく、とても安心できるナチュラルな味わいである。
麺はやはりゴツゴツとした太い手打ち麺、小麦の味わいを前面に出した物。人間の指の「指紋」は、その複雑な形状ゆえか同じ物が一つとしてないというが、こちらのお店の手打ち麺も、その複雑な形状ゆえ、一つとして同じ形の麺がないのではないかと思えてしまうほど、一本一本の麺が見事に個性的な形状をしている。

モツ煮は非常に柔らかく、口に入れるとトロけるようだ。この柔らかさはおそらく圧力鍋などで調理したのではないかと思う。噛み締めると、しっかりとモツの味が残っていて、その味わいを大切にするためか、味付けは薄めになっている。余計な味付けが一切なく、確かに評判になっておかしくない美味しいモツ煮である。
野菜類もとても新鮮で、エグミなどが一切なく、モツ煮とスープを合わせてほおばると、様々な味が口の中で一体となってとても美味しい。しかも700円という価格から考えると、非常にたっぷりと具が載せられていて、かなりのお徳感がある。具がこれだけ多いと、スープの味が薄まりがちになってしまい、何かの補強が必要になるところだが、こちらでは塩分や化学調味料ではなく、唐辛子のピリ辛と酸味などで実にヘルシー、かつ、見事に補強しているのはとても好印象だ。
どちらかと言えば「薄味」の部類だと思うが、ともかく「調味料の味」ではなく、「素材の持ち味」で次々に食べさせてくれる印象だ。

全体的にモツ煮や野菜などが多く載り、麺も太くて短めなため、「すする」感じで食べることにはならず、どうしても箸で大量の具と短めの麺を一緒に「つかんで」、口に入れる感じになる。角切りのコンニャクなどは形もさることながら、弾力もあるので箸ではちょっとつかみづらい。口に入ってからも、野菜やコンニャクの食感がしっかりとあるうえ、麺もストロングな食感なので、モグモグと良く噛んでから飲み込むことになる。そのため、食べる「テンポ」のようなものが、一般のラーメンとはちょっと異なる気がした。

ともかく、手打ち麺の食感も個性豊かであり、大量の美味しいモツ煮、ピリ辛スープなど、他ではまず同じラーメンに出会う事はないだろうと確信できるラーメンだ。
しかも、決して奇をてらったわけではなく、話題性を狙って作った感じでもなく、「おいしくヘルシー」「手作りの大切さ」「ボリューム感」などを考えながら年月を積み重ねていった結果、自然と今の形になったという印象である。
インパクトのある外見だが、ごまかしや、あざとさが一切なく、味は正統派のナチュラル&ヘルシー路線だと思った。当然のように食べ終わってお店を出てからの「後味」もすこぶる良い。
接客もお客さんの一人一人を大切にしている感じがひしひしと伝わってきて、とても好印象。
何と言うか、心身ともに、とても栄養が付いたような、「満たされた」気分になってしまった。


(麺は完食。スープは6割飲んだ。)










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