ラーメン＆つけ麺食べ歩き
本八幡 マルバ
（千葉県 市川市）
（2005/1閉店）

2004年7月中旬　ぶっちぎり 昼間のせ　700円　

浦安市のマルバの支店として誕生した後、現在は別経営になっているらしい。メインメニューとして「ぶっちぎり」と「赤皿ぶっちぎり」があり、どちらも白濁豚骨スープだが、赤皿は背脂がどっさり入るタイプ。
ランチタイムだったためか券売機では、普通のラーメン600円は選べず、「昼間のせ」というランチ用の具が充実したラーメンを購入した。
店内はカウンター席がゆったりと広がり、ニンニク臭が強めに漂っている。また、あちこちに色々な説明や口上書きが貼ってある。麺はストレート麺かちぢれ麺が選べ、また、茹で加減も選べると言うので、ストレート麺で固さ「ノーマル」でオーダーした。卓上にはおろしニンニクと生ニンニク＆クラッシャーの二種類のニンニクが置いてあった。

ラーメンは、まるで麦わら帽子を逆さにしたような「超幅広」の器で登場した。器の口が広がっているので、スープがはねなくてよいが、慣れるまではちょっと落ち着かない。スープからは豚骨とニンニクの匂いが強めに漂っている。
レンゲでスープを一口飲んでみると、これがまた、想像を超えた「旨さ」で、そのあふれかえる素材の風味の良さに、正直、面食らってしまった。まるで、不意打ちで、力士に突然力いっぱい背中を押されたような・・・予期せぬ「力一杯」の旨さである。
ふくよかで力強い豚の風味と、ニンニクの鮮烈な香気が素晴らしく、化学調味料による強い旨味の補強もあって、まるで舌に五寸釘を打ち込まれたかのように、あまりの美味さで舌が身動きできない。

まさに、寸分の狂いもなく舌に向けてしっかりと「照準」が合っている味。見事と言う他ない。
濃厚な白濁豚骨スープだが、これだけ豚が濃厚でありながら、おそらくあくまで「豚骨」しか使っていないようで、豚の頭のクセのあるコクや、豚足を使った濃密なゼラチンなどは感じられない。人によっては旨味が強すぎるというかも知れないが、おそらく味のインパクトとのバランスを考慮して、このようなさじ加減になったのだろう。

麺は極細で、一見ちょっと博多風であるが、食べてみるとハリがあって美味しいが、博多系特有の「卵殻」を練り込んだ感じがしないオーソドックスな食感の麺であった。
チャーシューは巻きバラ２枚だったが、豚肉特有の臭みが割と感じられた。しかし、これは意図的に「豚っぽさ」を出す演出とも言えるかも知れない。味玉は半熟トローリ系で、黄身が大きめなのは良いが、ちょっと冷たい状態だった。黒キクラゲの色が随分濃くて、しかも割と多目に入っていたのは嬉しい。麺とからんで食べるとコリコリして歯応えが心地よい。白ゴマも麺をすするとプチプチからんできて良いアクセントになっている。
途中で、生ニンニクをクラッシャーで一粒砕いて入れてみた。その特有の辛気が、一層スープを高揚させる感じになる。ともかく、「旨い」「旨い」と思いながら、どんどん食べてしまう。これだけ味が「はっきり」していると、お酒を飲んだ後などのちょっとほろ酔い加減の状態でも、かなり美味しく感じる事ができる味付けだと思う。しかし、その分、お店を出た後も、ニンニクや化学調味料の後味が残る感じはある。

また、平日のランチタイムだとチャーシュー丼などの無料サービスが付くようだ。お店の奥のトイレへ行く際に、店の奥の方は床が脂でちょっとすべる感じがあった。やはり、本格的に大量の豚素材を使っていることが分かる。


（麺は完食。スープは７割飲んだ。）

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