ラーメン&つけ麺食べ歩き
萬福
(東京都 中央区)

店名 萬福(まんぷく)
住所等 東京都中央区銀座2-13-13 【地図表示】
禁煙 タバコ完全禁煙
訪問日 2004年5月下旬 中華そば 650円



〜萬福〜

(各写真はクリックで拡大します)




到着しました。
人の多い銀座もこの辺まで来ると、
落ち着いた雰囲気ですな。
東銀座駅、銀座一丁目駅、新富町駅などが最寄り。






昭和4年からこの地にある老舗です。
2003年に今の新店舗へ建替えました。






入口の脇にお店の変遷が書いてあります。
旧字体+カタカナ書き。






メニューです。
ラーメン以外にも色々あります。
ポークライスというのが目を引きますなぁ。






高そうな建材が使われています。
ちょっとラーメン店に見えない造りの良さ。






昭和初期のムード満載。
レトロモダンというやつでしょうか。






メニューの表。
「チャシュウメン」や「圓」の字など、
創業当時のオリジナルこだわってますな。
中華そばを注文しました。






午後4時より、
ちょっと本格的な中華ぽい
メニューも楽しめそうです。










2004年5月下旬 中華そば 650円



やはり「銀座の味」ですね。
あっさり軽さがあり、優しさがあり、品がある。
淡いトーンのトリガラ、煮干、野菜などの風味と旨味。

店内はレトロっぽくしていますが、
ラーメンはとても「洗練」されています。




2004年5月下旬 中華そば 650円

「昭和4年からこの地に店舗を構えてより今日まで・・・」という説明が入口にある。既に75年以上、都内でも屈指の老舗ラーメン店。
移り変わりの激しいこの世にあって、凄い事である。2003年に新築された店舗は、レトロモダンな高級感のあるインテリア。重厚感のある椅子とカウンターで、中華そばの到着を待つ。

「給仕さん」という感じの服装をした店員さんにより運ばれてきたそのラーメンは、透明感のある醤油スープで、鼻を近づけるとちょっと玉子焼きの匂いがする。実際、こちらのお店の名物である「三角の玉子焼き」が載っている。濁りのないスープを飲んでみると、非常に穏やかで透明感のあるクリアな味、レトロな中華そばとしては、醤油臭さがなく、ショウガの香りがなく、鶏油がなく、それでいて味の輪郭がなかなか鮮明に描かれている。あっさりとした軽さがあり、ふくよかな優しさがあり、すっきりした品がある。相当丹念にアクを取っていることが判る「澄んだ味」だ。薄くはないが淡いトーンのトリガラ、煮干、野菜などの風味と旨味がピアニッシモを奏でる、ふくよかな柔らかいスープである。
スープ全体に「仁丹」のようなスーッとする清涼感のある風味付けがうっすらとされている。昨今のインパクト重視のラーメンとは別次元のラーメンだ。特にこれだけ「油」のないスープは、逆にとても新鮮に感じられる。銀座のご婦人達に大いにウケそうな味である。

麺は中細ストレートで、固すぎはしないものの、やや「曲がりずらい」感じのするしっかりした食感のある麺。スープを良く吸っているものの、麺の味自体は控えめ。ほうれん草がとても上手にアク抜きされていて、非常においしい。色も鮮やかに出ていて、栄養も豊富そうな滋味深い味わい。玉子焼きは薄めでボソッとする食感、味は甘くはなく「焼いただけ」という素朴な印象。メンマはポリッポリッというか、プキプキというか、何とも小気味の良い軽快な歯応え。
チャーシューは肉厚のモモ肉だが味付けは薄く、ちょっとズングリした食味であまり工夫がない感じ、茹で豚そのままという感じでちょっと意外にも無愛想なイメージ。
夕方4時以降からは、ちょっとした中華料理類も出すようで、この落ち着いた店内なら、美味しい食事が楽しめそうだ。

店内には建替え前の旧店舗の写真が大切そうに飾ってあり、メニューは「円」という字がすべて「圓」と書かれている。お店の歴史、自分たちの足跡、をとても大切にしている印象。静かで落ち着ける店内、礼節を知り尽くした感じの店員さん、手足から伝わって来る重厚で素朴な木の触感、などなど、なんとも非常に居心地の良いお店だ。
会計をするときにレジに置いてあった昔のままの「黒電話」が、何ともいえず懐かしく感じられた。


(麺は完食。スープは8割飲んだ。)











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