ラーメン&つけ麺食べ歩き
萬金
(東京都 中央区)
店名 |
中華そば 萬金(まんきん) |
住所等 |
東京都中央区入船3-4-2 【地図表示】 |
禁煙 |
タバコ可否不明 |
訪問日 |
2005年5月下旬 中華そば 450円 |
〜中華そば萬金〜
(各写真はクリックで拡大します)
お店に到着しました。
東京メトロ有楽町線「新富町駅」から徒歩2分ほど。
この辺りは「銀座」のバックヤードと言う雰囲気ですな。
歴史を感じさせる佇まい。
真紅のノレンが風に揺れています。
店内はカウンターとテーブル席。
風通しの良い造りですね、奥にTVが点いていました。
壁には芸能人のサインも。
うーん、豊富なメニュー群、価格もとても良心的ですな。
中華そばを注文しました。
定食や一品料理も充実。
気取りのない地元密着型のメニュー構成です。
2005年5月下旬 中華そば 450円
うーん、美味しいですね。
言うなれば「下町のごちそう」の伝承者・・・かな。
トラディショナルな「中華そば」の味とスタイルが見事に継承されている感じ。
とてもまじめ、かつ、基本に忠実に作られた「一杯」でしょう。
この内容でこの価格は嬉しい限りです。
作り手の良心とプライドを感じる味ですね。
前半はうっすらと浮かぶ鶏油とミリンの甘味が支配的。
後半からジワジワとトリガラのコクがしっかりと感じられて来るスープ。
まるで「幼なじみ」のような味と言うか・・・信頼できる味、ホッとできる味です。
中華そばの定番「柔らかなちぢれ細麺」を見事なまでに堅持。
羽毛でなでられるかのような口当たりは・・・まさに「癒しパワー」全開。
ほんのりとカンスイが香り、郷愁心をあおります。
2005年5月下旬 中華そば 450円
東京のウォーターフロントにほど近い街、「新富町」にある老舗店。
かなり以前になるが、テレビドラマ「ロングバケーション」のロケにも登場したお店らしい・・・確かにいい雰囲気を醸している。店内にも芸能人のサイン色紙が飾られていた。厨房には様々な調理器具が並んでいるがいずれも良く手入れされており、またテーブルも椅子もかなり使い込まれた感じで、地元での人気の高さが伺える。
運ばれて来たラーメンは、いかにもトラディショナルな「中華そば」の風貌である。
最初の一口目は醤油ダレや鶏ガラの「ジワッ」とする旨味とともに、やや強めのスープの甘味が感じられる。この甘味・・・・伝統的な中華そばに良くあるタイプの鶏油とミリンを足したような独特の甘味だ。見た目からの予想通りのとても優しい、地に足の付いた味わいである。
いわゆる「老舗」系統の味になるのだが、こちらのお店は銀座にもほど近い場所にあり、実際に徒歩10分ほどで都内の著名な老舗の一つである銀座の「萬福」があり、名前も似ているが、「萬福」のように銀座を意識させる洗練された「あっさりライト系」ではなく、もっと下町的なテイスト・・・・同じ都内の老舗でも浅草の「来集軒」のスープをやや大人しくマイルドにした感じが近いだろうか。
そして麺は、昔ながらの中華そばの定番「柔らかなちぢれ細麺」を見事なまでに堅持している。
すすってみればポヨポヨと柔らかく、ちょっとモソッとして動きが遅く、一本一本があまり明確には分離しようとしない感じの麺である。ほんのりとカンスイが香り、なんとも郷愁心をあおる。普段はあまり歓迎したくないカンスイ臭であるが、この麺の香りはとても心地よく感じられ、スープとのマッチングにおいて「ある役割」を果たしているように思える。つまり、何より昔ながらのラーメン「らしさ」を感じさせてくれるレトロ感あふれるキー・スメイルに思えるのだ。
チャーシューはモモ肉のようだが、厚みもあり、かなりガッシリした食感。噛みちぎる感じでモグモグと食べる事になるが、繊維が密な感じの割には味わいは淡白だ。このラーメン全体の中においては、やや食感が強すぎるような気もするが、昼時など働き盛りのビジネスマンも多そうな場所なので、このガッシリしたチャーシューが「食べ応え」を出す役を担っている印象だ。
メンマは太めの割に繊維が柔らかく食べやすく、味付けは割と甘めである。ややざっくばらんに切られた感じのネギが、スープの輪郭を浮き立たせるとともに、気取りのない下町テイストを加速する。
半分ほど食べ進んだところで、いつの間にか、このラーメンに深く引き込まれている自分に気付いた。
前半こそ、甘味のあるスープに柔らかめの細麺の組み合わせは、よくある「町の中華料理屋さんの味」に思え、スロースタートであったものの、後半になると、いつの間にか箸が、レンゲが、まったく止まらなくなってしまった。
実際、鶏ガラと醤油のシンプルながら風味豊かなスープは、塩分や化学調味料に頼った感じがまったくなく、職人気質さえ感じられるほどに、非常に丁寧に、地道に、まじめに、作っている事が伝わって来て嬉しくなって来る。ポヨポヨと柔らかな細ちぢれ麺も、昨今のやたらと硬い「インパクトありき」の麺とは、まさに対極にあるかのような「なごめる味」であり、ふっくらしたソフトな口当たりが実に心地よく、すするたびに羽毛でなでられるかのような・・・まさに「癒しパワー」全開である。
お店を出てから10分ほどすると、胃の中から「ガラ」の風味がゆっくりと湧き上がって来て、アフターもかなり満足させてくれる。
価格からは考えられないほど、きちんとした仕込みがなされているラーメンであり、言うなれば「下町のごちそう」とも言えるトラディショナルな「中華そば」の味とスタイルが見事に伝承されている「一杯」と言えるだろう。
(麺は完食。スープは7割飲んだ。)
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