ラーメン&つけ麺食べ歩き
旭鳳
(東京都 新宿区)

店名 旭川ラーメン専門店 旭鳳堂(きょくほうどう)
住所等 東京都新宿区歌舞伎町2-39-3
     ↓ (2006年12月移転&店名一部変更)
東京都新宿区百人町1-14-3 【地図表示】
禁煙 タバコ完全禁煙
訪問日 2005年8月上旬 正油ラーメン 700円



〜旭川ラーメン 旭鳳〜

(各写真はクリックで拡大します)




お店に到着しました。
歌舞伎町のやや裏手と言う感じの場所。
新宿駅から徒歩7〜10分程。西武新宿駅なら2分位かな。
東新宿駅や新大久保駅も使える距離。






旭鳳の「旭」はもちろん「旭川」の意味でしょう。
ノレンに染め抜かれた北海道の地図が誇らしげですな。






入口脇のメニューと営業時間。
正油ラーメンを注文する事にしました。






店内はL型カウンター形式。
雑誌の切り抜きが貼ってあります。






旭川の名店で、製麺所としても有名な加藤ラーメンの
家系図が貼ってありました。
もちろんこちらのお店も載っています。










2005年8月上旬 正油ラーメン 700円



豚骨+魚がパワフルにドッカンと来るかと思いきや・・・さにあらず。
最初は「やんわり」と始まって・・・
後半になってじっくりと味が浮上して来るような印象です。

スープの奥深い場所に息づく旨味に気づき始めると、
もう一口、さらにもう一口・・・・・と、レンゲが止まらないですね。

性急に味わい尽くすのではなく、
じっくりと腰を据えて食したい一杯ですな。









ほんのりとした甘味も感じられ、口当たりが優しい、
非常に「まろやか&マイルド」なスープ。
アジの風味は適度で・・・どちらかと言えば豚骨の
ふくよかでミルキーな旨味がメインにも感じられます。







低加水の縮れ麺は独特のモソモソする硬い動きがあり、
噛むとボソボソとする麺を噛み潰すような独特の食感。
ザラザラした舌触りで、粗い粉っぽさのある「旭川テイスト」の麺です。
後半、多少柔らかくなると、意外にデリケートな一面も・・・。




2005年8月上旬 正油ラーメン 700円

都内の有名な旭川ラーメン店の一つ。歌舞伎町のコマ劇の左を抜けて、北方向へ200mほど進んだ場所にある。この辺りまで来ると、歓楽街のネオンも多少は少なめになるようだ。
看板に「旭川ラーメン専門店」の文字が入り、ノレンに染め抜かれた北海道の地図が誇らしげである。店内には、旭川の名店でもあり、製麺所としても知られている加藤ラーメンの家系図が貼ってあった。こちらのお店も協賛店として載っている。

まずはスープを一口飲んでみると・・・・予想に反して非常に「まろやか&マイルド」なスープであり、ちょっと意表を突かれる感じだ。
醤油の味がほとんど立たず、じっくりと裏方に回っている感じであり・・・・そのため、最初の一口は「薄味?」かと思ってしまうが、何口か飲み進んでいると、スープの奥底の方から、じわじわと、非常にしっかりとした、柔らかな、まろやかなダシが次第に浮かび上がって来る。雑に味わうのではなく、よーく、味わえば味わうほどに、素材の優しい旨味がスープの中に息づいている事に気づく感じだ。

店内の貼り紙には「濃厚でこくがあり、アジの丸干しが効いているスープ・・・・」と書かれているが、アジの風味もそれほど際立ってわざとらしく出ている訳ではなく、あくまで「あるべき程度」に効かされている感じだ。どちらかと言えば豚骨のふくよかでミルキーな旨味がメインにも感じられ、ほんのりとした甘味も感じられる。
それほどラードは多くないのでギトギトする感じもなく、全体として、「無理をしている」「力づく」と言うような「気負った」感じが全くなく、醤油臭さや塩辛さなどの強すぎる味付けで、食べ疲れしてしまうこともない。

麺は、最初口に入ると、ツルツルする軽快な感じではなく、低加水の縮れ麺に独特のモソモソする動きの硬い感じがあり、噛んでみるとモチモチとかプリプリとかの粘りや弾ける感じがなく、ボソボソと麺を噛み潰すような食感になる。ザラザラした舌触りで、粗い粉っぽさのある麺である。そのせいかスープをとてもよく吸い込むようであり、中盤あたりになると、スープを十分に吸って多少の柔らかさが加わると、いよいよ本領を発揮する感じで、しっかりとコシがありながらも素直な食味になって、意外にデリケートな口当たりと感じられるようになる。そのせいか後半になると、見た目よりも細さを感じる食感になるように思えた。

チャーシューは、やや乾燥したようなカピカピする口当たりで、放射状に入った脂身部分を境目として、既にほぐれかかっていて、分解しやすい。ちょっと火が通り過ぎたような印象で、味わい的にもやや旨味が抜けかかっているように感じた。
長ネギは新鮮で風味が良く、またシャクシャクする口当たりも素晴らしく美味しい。水にさらして適度に辛味が抜けたような感じで、香り味ともに抜群である。スープとの相性も申し分ないが、ネギ自体がこれほど美味しいのにはびっくりさせられる。メンマは、パリッポリッ、パリッポリッ、とする軽快な食感でこれまた美味しい。味付けは薄めでメンマの風味を生かしたもの。

食べる前は、歌舞伎町と言う酔客の多そうな場所柄、酔った舌にも判り易いように、スープは味付けが濃く、明確なパンチやインパクト重視なのかと予想していたのだが、さにあらず・・・である。
最初は「やんわり」と始まって、後半になって味が追いついて来る感じと言うか・・・・後半になってじっくりと味が浮上してくるような印象だ。スープの奥深い場所に旨味が静かに横たわっている感じで、その美味しさに気づき始めると、麺を食べ終わってからも、もう一口、さらにもう一口・・・・・と、なかなかスープを飲むレンゲが止まらなかった。

美味しいスープであるが、性急な美味しさばかりを前面に出そうとするスープではなく、ゆったりと構えた、いわゆる「遅咲き」タイプなのだと思う。そのため、雑に味わったり、早食いをしてしまうと、このスープの真価を十分に堪能できない場合があるような気もする。
ただ、調子に乗ってスープをほとんど飲み干してしまったせいか、食後、やや舌に残るものはあった。


(麺は完食。スープは9割飲んだ。)










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