ラーメン&つけ麺食べ歩き
くるり
(東京都 新宿区)
店名 麺処 くるり(めんどころ くるり) 住所等 東京都新宿区市谷田町3-2 【地図表示】 禁煙 タバコ可否不明 訪問日 2005年11月下旬 みそらぁめん(大盛) 630円
〜麺処くるり〜
(各写真はクリックで拡大します)
お店に到着しました。
市ヶ谷駅、飯田橋駅から徒歩6〜8分。
店頭に7名ほどの待ち客、外堀通りに面しております。
ブティックかカフェのような洗練された店構え。
目立つ看板がなく、ノレンも出ないので通り過ぎに注意しませう。
30分ほど待って・・・いよいよ次で入店です(゜∀゜*)
頭上に可愛い看板を発見。
営業時間と定休日。
一日3時間のみの営業です。
入って左に券売機。
上段が普通盛、下段が大盛用で、いずれも同額。
「みそらぁめん大盛」を購入しました。
店内はL型カウンター形式。
シンプルな造作と天然木のカウンターがオシャレな感じ。
厨房では「ジャッジャッ」とフライパンを煽る音と共に、
真っ赤な炎が上がります。
お店を出ると道路の向こうに
法政大学の校舎がそびえ立っていますた。
2005年11月下旬 みそらぁめん(大盛) 630円
ウ、ウマー (゚∀゚)!
どこのラーメンとも似ていないオリジナリティあふれる傑作。
これだけ個性的ながら、しかも、きちんと味が「完成している」のがスゴイ。
作り手の素晴らしいセンスと技量を感じさせるコンプリート・テイスト。
コストパフォーマンスも卓越、満腹度もドッシリ。
いつも行列らしいですが、
確かにこれなら・・・・客が並ぶでしょうなぁ。
非常に「芳ばしい」豚風味のスープ。
脂身多めのローストンカツをラードでジュワ〜ッと熱々に揚げて、
ソースや調味料を使わずに、そのままバクバク食べた時の
食味に通じる味わいと匂い・・・のイメージ。
平打ちの麺はカドが立っていて、ピロピロと暴れる感じがあり、
非常にメリハリのある動き方をする麺です。
粘度のあるスープとの相性もまさにパーフェクトですな。
2005年11月下旬 みそらぁめん(大盛) 630円
2003年11月にオープンした濃厚粘性味噌スープで人気のお店。
外堀通りに面したお店はブティックかカフェのような洗練された小粋な店構え。店内はL型カウンター7席ほどで、この日は店主さんお一人で切り盛りされていた。
場所柄か、店内も待ち客も、近隣の大学の学生とおぼしき3〜4人連れが多く、タイミングによってはかなり行列が長くなることもあるようだ。
登場したラーメンは微妙にゴツゴツしたややいびつな器に入れられている。
スープをレンゲですくってみると、なるほど「ドロリ・・・」としていて、表面に全く波紋が生じない。つまりそれだけ粘度の高いスープの証明である。
飲んでみると、「ドロッ・・・モッタリ・・・・」としたスローな口当たりだが、同時にサラサラする粉っぽい舌触りがある。このサラサラする粉っぽい舌触りはおそらくフライパンの高熱で液状化させた背脂によるものだと思う。続けて飲むと、「ドロッ・・・サラッ・・・ドロッ・・・サラッ」と言う舌触りである。
味わい的には、ともかく「豚」の肉エキスの旨味が口中いっぱいに炸裂する感じで、「ハッ」とさせられるほどに、かなり明確に「美味しい」と思わせられるパンチがある。
味噌はさほど主張せず、豚骨や背脂・・・そしてほんのりと甘味がベースに感じられるが、フライパンで熱しているせいなのか、兎にも角にも、非常に「芳ばしい」豚風味のスープなのだ。
単に「味」だけではなく、「鼻」と「舌」の両方で一気に食べ手を魅了してしまう。これは・・・・「ジュワ〜ッ」と揚げ立ての熱々ロースカツの芳ばしさを彷彿とさせる味わいと匂いだ。恐らくはトンカツを揚げる高熱ラードの風味と融けかけた脂身のジュワッとする肉汁的な旨味が非常に良く似ているのだと思う。
また、舌が拍子抜けするほど、スープ自体には驚くほどに塩分感がなく、口当たりがふんわりと優しい。
麺は平打ちで、定規で測ったように長方形の断面をしている。
すすってみるとカドが立っていて、ピロピロと暴れる感じがあり、非常にメリハリのある動き方をする。このドロッとした粘度の高い重いスープには、このような麺が非常に良く合うと思う。大盛りにしたこともあって量も十分にあるのだが、食べていて次々に箸が動いてしまい、見る見る麺が減ってゆく・・・そうさせる衝動にかられる強烈なパワーを持っているスープと麺である。
チャーシューは、あまり味付けは感じられず、ほぼ茹で豚と言う感じで、むしろ豚肉らしい匂いや旨味がしっかりと感じられて美味しいが、ホロリ、サクリと柔らかに崩れる感じではなく、意外にモソモソとした食感だ。
多めの白髪ネギ、モヤシ、玉ネギ、ニラなどが投入され、それぞれがこの濃厚粘性スープの食感や風味のアクセントとしてとても良くマッチしている。本当にお互いの長所を伸ばし合っているイメージだ。
特にニラの「葷」(くん)の香りが隠し風味的に効いていて、スープの風味を増強し、より一層食欲をかき立てているのは間違いない。もし、ニラが入らないと「香り」の点で何か物足りない仕上がりになると思う。塩分や化学調味料に頼っていない分、「ラー油の辛味」と「ニラの芳香」が両輪となり、巧みに味の輪郭を描いている気がする。
途中で卓上の「山椒粉」を振り入れてみたが、これがまた意外にもスープと非常に良く合う。サンショウの独特な風味による清涼感とパンチが加わって、何とも表現の出来ない未体験の美味しさを醸し出す。
卓上の豆板醤も少し入れてみたが、やはり辛さと発酵したような旨味が加わってそれなりに美味しくなるが・・・やや凡庸になってしまうと言うか、辛味噌風味が支配的になってしまい、このお店ならではの個性的な味が消え、むしろどこにでもある感じのお決まりの辛味噌ベースの味に近づいてしまう印象だ。
麺を食べ終わると、ほぼスープも残り僅かになっている。麺にたっぷりとスープがからむため、自動的に一緒に消費されてしまう形になるのだ。そのわずかに残ったスープも飲み干したい強い衝動にかられ、レンゲが数回往復した後・・・・エンディングに至った。
スープを飲み干しても、ギトギトするラードの油っこさはなく、冷水コップにもラードの白い塊りが浮くような事もない。あまりゼラチンのペタペタする感じもないが、それでも豚骨&背脂が食後、腹にズーンと重くこたえる。いかにも腹持ちが良さそうな、消化に時間がかかりそうなイメージ・・・。
実際、スープを飲み干したせいか、さすがにちょっと胃もたれを感じてしまった。
食べ終わって感じた事は・・・・非常にオリジナリティの高い一杯ではあるが、スープがドロドロして少なめと言うこともあり、「ラーメンを食べた」感覚と言うよりも、大量の豚肉を使った何かの鍋物料理をグツグツ煮詰めた汁に麺を入れたもの・・・・と言う感じでもある。
こちらのスープ・・・・何となく、「豚しゃぶ」を味噌ダレに付けてたくさん食べた後の、その豚のエキスが大量に溶け込んだ「味噌ダレ」の味にも良く似ていると思う。
全体としては、並んでいる客層も付近の大学生が9割と言う感じに思え、若者向けのテイストに感じられる。実際、店主さんも若い。
それにしてもオープンして2年ほどで、これだけの独創的なラーメンを創造し、ハイレベルな完成形の領域に到達させてしまうのであるから・・・・・いやはや、作り手の相当な才能を感じる。実に今後の展開が楽しみでならない。
一日、3時間だけの営業と言うのは実にもったいない気もするが、その背後にはこれだけの美味を提供するための膨大な仕込みの時間が必要だと言うことなのだろう。
(麺は完食。スープも完飲。)
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