ラーメン&つけ麺食べ歩き
桔梗 新宿店
(東京都 新宿区)

店名 めん屋 桔梗 新宿店(ききょう しんじゅくてん)
住所等 東京都新宿区西新宿7-6-8 【地図表示】
禁煙 タバコ可(灰皿あり)
訪問日 2005年9月中旬 らーめん(正油味) 680円



〜桔梗 新宿店〜

(各写真はクリックで拡大します)




お店に到着しました、JR大久保駅から徒歩3分ほど。
新大久保駅や新宿駅も徒歩圏内。
本店は初台にあります。






メニューは「らーめん」と「ざるらーめん」の二本立て。
3月から正油ラーメンが「極上和だし」へ
変わった旨の貼り紙があります。






店内は木製カウンターがメインですが、
奥にテーブル席もあります。
積み上げられたビールケースが目立ちますな。






壁に貼られたメニュー。
「ほろ酔いセット」「おつまみ」類もあります。
「らーめん」を醤油味で注文しました。






ドリンクメニューも充実。
かなりの深夜営業なのも嬉しいですな。










2005年9月中旬 らーめん(正油味) 680円



「極上和だし」の正油ラーメンです。
重トロ〜ンとして旨味の豊かなどっしりしたスープに
軽さのある細ちぢれ麺の組合せが斬新ですね。

中華系香辛料が香る肉厚チャーシューは
ふっくら、サックリした口解け感が無類の美味しさ。

飲んだ後でも美味しく食べられる一杯ですな。









意外にもコッテリしていて、「重トロ〜ン」とした割とへビィなスープ。
濃厚な旨味が何段にも重なったような図太い味わい。






一方の麺は・・・いわゆる「支那そば」風のデリケートなタイプ。
良く熟成させた印象の半透明な麺で、プルプル、ポヨポヨするコシも感じられる。






スルスルと軽くすすれて、実に食べ易いうえ、
深夜に食べても胃モタレしない消化の良い麺と言う印象。




2005年9月中旬 らーめん(正油味) 680円

都内有数の激戦区の一つ新宿小滝橋通りにあるお店。本店は初台にあり、どうやら「らーめん」とともに「ざるらーめん」が看板メニューのようだ。
店内は白木が上手に使われた「和風」の造りで、一番奥にテレビが点いていた。「ざるらーめん」は、いわゆるつけ麺に刻み海苔を載せたもののようで、そちらを目当てに訪問したのだが、店頭に3月から正油ラーメンは全て「極上和だし」へ変更した旨の貼り紙があり、興味を持ったので、急遽、正油らーめんを食べてみる事にした。

スープを一口飲んでみると、意外にもコッテリしていて、「重トロ〜ン」とした割とへビィなスープである。
豚骨がトロリとかなり濃厚に出ていて、そこへカツオ節類の和ダシが合わさり、さらに魚粉がダメ押し的に加わって、濃厚な味わいに舌が板ばさみされる感じ。さらに旨味の濃さに加え、ラードと塩分で上下からも挟まれるイメージがある。決して「サラリ」と食べ終えられる「あっさり」とか「軽快」なスープではなく、濃厚な旨味が何段にも重なったような味わいである。
醤油味らーめんとは言え、さほど醤油の風味が立っている訳ではないのだが、素材感や油分が濃密なので塩分がダイレクトに舌に触る感じはないものの、太い塩気をしっかりと感じるので、タレの物足りなさや判り辛さもない。素材が相当な濃度で溶け込んでいる感じで、ともかく全体として図太い味わいになっている。

麺は細縮れ麺が組合せられるのがやや意表を突かれる感じだが、濃い黄色をしていて良く熟成させた感じの半透明なタイプの麺である。
すすってみると、熟成させた麺に特有のプルプル、ポヨポヨするコシも感じられるが、ややデリケートなハリであり、食感の主張はあまり強くない。加水率が割と高そうな印象で、小麦粉の風味などはさほど感じられず、どちらかと言えばその「優しい口当たり」を楽しむ、いわゆる「支那そば」タイプの麺に感じられる。
「極上和だし」になる前のスープがどういうスープだったのか判らないが、この手の麺であれば通常はあっさりとした清湯スープと組合せられる事が多いような気がするので、こちらの濃厚スープとの組合せには斬新さを感じる。

チャーシューはしっかり肉厚であるが、音もなくサックリと歯が入り、口の中でサクサクと軽くほぐれ、ふっくらとした肉質は非常に美味しい。上品な旨味が詰まっている相当に良い肉を使っている美味しさだが、スーーッとする中華系の香辛料が感じられるやや個性的な味付け。この香りがスープへ移らないか心配したが、濃厚な味のスープは微動だにしない感じである。
メンマはソフトなコリコリ感がある柔らかなタイプで、シャクシャクと歯の通りが良い。味付けは薄めで、濃厚なスープの中ではやや埋もれがちに感じた。
ネギが多めに入っていて、おそらくへビィなスープの清涼感あるアクセントとなるよう多めなのだと思えるが、ネギの鮮度や香りはあまり強く感じられず、こちらもややスープに埋もれがちな印象だ。ホウレン草は「家系」で良く見かける感じのもので、グニグニとやや歯切れが悪く、味、香りともに緑色野菜感はあまり強くない。

スープには化調感はないのだが、ともかく豚骨と魚粉がビッチリと隙間なく続いている感じで「芯の重さ」のようなものがあり、スープを半分以上も飲めば、人によっては多少「クドい」と感じ始めるかも知れない。途中から卓上のコショウや刻みニンニクを入れてみたが、スープの濃厚さに打ち消されてしまう印象で、パンチやスピード感が出る感じまでは至らなかった。
最近どこかで似たスープを経験しているなぁ・・・・と思ったのだが、先月訪問した吉祥寺の「虎洞」のスープにとても良く似ているように思えた。特に虎洞のスープをガリ(生姜)なしにすれば、旨味感、油感ともに近いものがあると思う。ただ、虎洞はこう言う濃厚スープをがっつりした硬めの太麺に組合せているが、こちらでは支那そば風の繊細な細麺と組合せているので、全体のバランスや印象は大きく異なる。

食べ終えて、壁面のメニューを眺めているうちに、何となくこのお店の目指しているラーメンの姿が見えて来たような気がした。
新宿駅からも徒歩圏内と言う場所柄か「ほろ酔いセット」「おつまみ」類などとともに「酒類」もちょっとした居酒屋並に揃っているのだ。営業時間もかなりの深夜までやっていることも考え合わせると、このラーメン・・・・おそらくお酒を飲んだ後の「締めの一杯」と言う位置づけで深夜に食べられる事も少なくないのだろう。
お酒を飲んだ後は、人の体はなぜかコッテリした「脂肪分」を欲しがると言う。飲んだ後の牛丼がやたらと美味しく感じられたりするのもその一例だ。
コッテリした油感と濃厚な味のスープは、まさにその点にピッタリ照準を合わせた味であるし、がっつりした太麺ではなく、優しい口当たりの細麺を使っているのは、飲みながらでも軽くすすれて食べ易いうえ、深夜に食べても胃モタレしない消化の良い麺を選んでいる・・・・ように思えるのだ。
「コッテリした濃厚スープ」と「デリケートな細縮れ麺」と言う、一見すると「斬新」に思えた組合せも・・・・実はしっかりとしたマーケットリサーチの結果による「必然」の組合せと言う気がして来る。


(麺は完食。スープは4割飲んだ。)










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