ラーメン&つけ麺食べ歩き
桂花
(東京都 豊島区)
店名 くまもと 桂花ラーメン 池袋サンシャイン60通り店(けいか) 住所等 東京都豊島区東池袋1-22-13 【地図表示】 禁煙 タバコ完全禁煙 訪問日 2004年10月下旬 桂花ラーメン 650円
〜桂花池袋店〜
(各写真はクリックで拡大します)
到着しました。
池袋駅から徒歩4分ほど。
東急ハンズ手前を右に入ってすぐ。
ガラス張りの明るい店構え。
1FとB1の2フロア店舗です。
せっかくなので地下フロアへ。
「入口」の矢印デザインがレトロ感満載です。
地下フロア入口はこんな感じ・・。
券売機です。
「桂花ラーメン」を購入。
「太肉麺」(ターローメン)も有名です。
卓上メニュー。
うーん・・・「イラスト」が
実にイイ味を出してますな。
(´Д`)
カラオケルームのような雰囲気。
椅子のデザインなどもちょっとレトロ調。
2004年10月下旬 桂花ラーメン 650円
マー油の香りと豚骨のコクがベストバランス。
味の柱が太く、しっかりとコクがあり、それでいてナチュラルなスープです。
マイルドな歯触りと、しっかりした固めのコシを持つ麺も個性的。
長らく「東京」にあっても、決して洗練され過ぎない
「老舗っぽさ」「熊本っぽさ」が実に上手に維持されています。
なかなか「オツな味」という印象ですな。
出来の良いマー油の鮮烈な薫りと
豚骨&トリガラの深い「コク」が印象的。
熊本の「郷土色」を絶妙にアピール。
丸太ストレートの麺は意外にしっかりと固めで
「モフモフ」、「モニモニ」とする個性的な食感。
小麦粉同士の結合が強いという感じ。
薄め&固めのチャーシューは
ロースハムのような食味。
燻製のような風味で芳ばしいです。
2004年10月下旬 桂花ラーメン 650円
昭和30年創業の熊本ラーメンの老舗店。既に昭和43年に東京へ進出し、都内で初の九州豚骨ラーメンを出したお店らしい。私も十数年前に「桂花」新宿末広店へよく通った記憶がある。
「桂花」とは、キンモクセイを意味する中国語で、薫り高いキンモクセイに美味しいラーメンを例えての命名と言う。ここ池袋店は、1FとB1に分かれている。面白そうなのでB1へ入ってみると、地下と言うことで全く窓がなく、天井が低く、周辺の喧騒も聞こえなくなるせいか、何となく「カラオケボックス」の中にいるような雰囲気。1階の厨房で作ったラーメンを厨房エレベーターで地下へ降ろすシステム。
ほぼ10年ぶりに再会を果たした「桂花」のラーメン。白湯スープには茶褐色の「マー油」が乗っている。
一口レンゲでスープを飲んでみると、マー油独特の「サラサラ」とする粒子感がちょっと感じられる。そして、あの独特なニンニクをベースとした鮮烈な風味が、私の鼻腔をあふれんばかりに占領してゆく。非常に食欲をかき立てられる素晴らしい芳香に、私の鼻もしっかりご満悦という感じだ。と、その後には、豚骨、トリガラベースの豊かなコクのある白湯スープが続き、コクのある旨味で、今度はしっかりと舌を満足させてくれる。
「香り」から「味」へと、「鼻腔」から「口腔」へと、実に見事な「バトンタッチ」が行われるイメージだ。ゆったりとした塩味が全体をほどよくまとめていて、意外にドッシリ感のあるスープであり、妙なチープさや添加物感がなく、かなりきちんと作られた本物のスープだと感じた。
私の記憶では、昔はもっとマイルドと言うか、薄味だった記憶があるが、今回のものはやや濃い味で、味の柱が太く、しっかりとコクがあり、それでいてナチュラルさをきちんと維持したもので、かなり美味しいと思う。過去の記憶で、もっとファーストフード的なイメージを持っていた私としてはちょっと面食らってしまったが、まあ、10年も経てば、多少味が変わっていても不思議はない。昨今はレベルの高い九州系ラーメン店が続々と都内に進出していることを考えれば、「桂花」の味もまた日々進歩しているという事なのだろう。
マー油はあまりゴマの風味はせず、ニンニクの独特な「アリシン」の刺激性の匂いも姿を潜め、それらの原材料を意識させないほど、新しい一つの芳ばしい香りになっている。非常に食欲を刺激する、濃く、深い匂いだ。マー油とは「魔油」と書き、「魔法の油」という意味らしい。
麺は、中太ストレート。一見すると、どこにでもありそうな麺に見受けられたが、これがまたなかなか個性のある麺で、すすってみると、「ツルツル」と軽快感のある感じではなく、「モソモソ」とするややスピード感のないすすり具合、表面の摩擦係数は高く、スープをよくからめる。噛んでみると、「プリプリ」とハリがある感じではなく、「ボソボソ」とはっきりしない感じでもなく、「モフモフ」、「モニモニ」と、口当たりはマイルドながらもしっかりとした固めのコシがある実に珍しい食感だ。歯を入れてもすぐに「プツン」と麺がちぎれる感じがなく、小麦粉同士の結合がしっかりしているというか、噛んだ分だけつぶれて切れるという感じ。小麦の風味はしっかりと感じられる。
チャーシューは、おそらく狙った食感を出すために、意図的に薄く切られたと思われる肩ロースが2枚。食べてみるとゴワッとする割と固めの肉質で、まるで「ロースハム」のような歯応えである。昨今の流行とは対極にあるような食味ではあるが、味付けの「塩」と、「肉」の味とが口の中で絶妙に交じり合い、芳ばしさもあって、これはこれでなかなか美味しいと思う。茎ワカメが数本入っている。メンマは柔らかめだが、ちょっと業務用ぽい味わいに感じた。
卓上にコショウと一味唐辛子が置かれていたので、一味唐辛子をかけてみると、これが実にスープと抜群の相性であり、「ヒリリ」とする赤唐辛子の刺激、マー油の芳ばしさ、どっしりとしたスープのコク、が実に良い感じで「一体化」し、まさに箸とレンゲが止まらなくなる。
ただ、スープは意外に「脂」が多めに溶け込んでいるようで、終盤になると、ちょっと口の中がコテコテして来る。しかし、卓上のお茶はプーアール茶(?)のようで、これを飲むと口中が実にスッキリとする。プーアール茶は、中国茶の中でも特に油を洗い流す効果が高いと言う。
それにしても、初の東京進出以来、既に36年・・・・長らく「都会」にあっても、決して洗練され過ぎない「老舗っぽさ」、決して生まれた故郷を忘れない「熊本っぽさ」、が実に上手に維持されていると思う。
それでいて、店内には新作メニューの紹介なども多数貼られており、決して「老舗」「熊本」という枠だけにはとどまらない、今なお、日々進歩中のラーメン店という印象を受けた。
(麺は完食。スープは8割飲んだ。)
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