ラーメン&つけ麺食べ歩き
かっぱ 本八幡店
八幡だんちようてー
(千葉県 市川市)

店名 かっぱ 本八幡店(かっぱ もとやわたてん)
     ↓(2005年10月改名)
駅前ラーメン 八幡だんちょうてー
住所等 千葉県市川市南八幡4-7-12 【地図表示】
禁煙 タバコ可否不明
訪問日 2005年7月下旬 ラーメン(薄口) 650円



〜かっぱ本八幡店〜
〜八幡だんちょうてー〜


(各写真はクリックで拡大します)




お店は本八幡駅から徒歩2分ほど。
左手の大きなビルの1Fです。
「かっぱ」の白い提灯がチラッと見えます。






ちょっと水車小屋を連想させるような・・・
何とも言えないひなびた「風情」のある佇まいですな。
看板はどれも手書き感満載。






外観に劣らずユニークな店内です。
小上がり(?)の狭さがイイ感じ。







「畳」と「ちゃぶ台」と「やかん」と言う組合せ。
わーい、座りた〜ぃ (´▽`*)。






メニュー1ページ目。
ふむふむ・・・。






メニュー2ページ目。
ほう・・・。






メニュー3ページ目。
なるほど・・・。






メニュー4ページ目。
まだまだページは続きます・・・。
ラーメン「薄口」を注文しました。






この七輪でチャーシューを炙っていますた。
ジュ〜ッとね ヽ(´ー`)










2005年7月下旬 ラーメン(薄口) 650円



うーん・・・ユニークなお味。
同じ味にはあまり出会った事がないですねー。

あえて華やかな旨味や動物系のコクを抑え、
「煮干の乾煎り」を思わせるような・・・
「通好み」の深煎り&ビターなお味に仕上げられているようです。
ほろ苦味が大好きという大人向けのテイストですな。









あっさり、さっぱりした風合いの中に
煮干特有の「苦味」や「渋味」が絶妙に配置されたスープ。
「通好み」のニガニガしい旨味・・・と言うのかな。






ビンビンに活きの良い麺は、かなーりインパクト大。
低加水のワシャワシャする歯応え、バラつく感じの動き。
とても運動能力が高そうな(?)・・・麺です。






こんがりと炙りたてのチャーシュー。
脂の旨味が活性化して美味しいですね。
コクのある濃厚な旨味で噛み応えもあります。




2005年7月下旬 ラーメン(薄口) 650円

同じ千葉県の浦安市に「かっぱ」本店があり、こちらは2002年10月にオープンした二号店になるらしい。店名はもちろん「河童」の意味であろう。
つや消し黒の壁と水色のトタン板のヒサシの組合せが、どこかしら河沿いの水車小屋を彷彿とさせて、ちょっと「河童」の棲み処を連想させる。
店内は、以前は待ち席だった所を小上がりに改造したらしく、幅の狭い畳敷きのスペースに極小さい「ちゃぶ台」が置いてある。こじんまりとして、ちょっと可愛い空間が誕生していて、なかなかのアイディアだと思う。

登場したラーメンのスープは、「薄口」指定にしたものの、それでもかなり醤油色が濃い。
レンゲで一口スープを飲んでみると・・・・スープの味が判りづらいほどのすごい熱さに驚く。舌先の熱さとともに、「ジンッ・・・・」とした苦味と旨味を感じる・・・。
醤油風味や動物系の旨味は、意外なほどあっさり、さっぱりとしていて、どうやらそのあっさりした風合いの中に、ニガニガしい旨味・・・と言うのか、煮干特有の「苦味」や「渋味」が絶妙に配置されているスープのようだ。

色合いからして、相当に醤油臭いスープかと思っていたが、さにあらず、醤油はかなり念入りに火入れされているようで、香りや旨味がほぼ完全に飛ばされていて、「薄口」にしたことやスープが熱いと言うのも関係していると思うが、ちょっと拍子抜けするほど醸造風味や旨味は抜けており、やや苦いようなじんわりとした「たまり醤油」のようなコクだけが残っている。
この醤油のじんわりとした苦味が、煮干特有の苦味と合わさって、玄人好み・・・とでも言えそうな「W苦味」のデュエットを奏でているイメージだ。
熱さに隠れて判り辛いが、舌がビリビリと軽く痺れる煮干独特のグルタミン酸ペプチド(?)のようなものも感じられた。

もちろん苦味ばかりではなく、煮干や魚節類の旨味もジンワリと出てはいるが・・・・あくまで準主役のような扱いだと思う。うっすらとシイタケのような香りがある気もしたが、それがまた渋味系の旨味を増幅している印象だ。
また、その苦味をより一層際立たせるためか、砂糖かミリンによるとおぼしき「甘味」が、足元に薄く一枚敷かれている事が判る。

一方の麺は、かなりの低加水タイプで、一本一本がバランバランに動く感じ・・・。箸でつかんでも決して一塊まりにまとまろうとせず、口の中へパラパラ、ポロポロとバラバラにほぐれつつ入ってくる感じで、ツルツルと軽くすすれるタイプではない。噛み締めるとプルンプルンと明快な反発力があり、モシャモシャと良く噛み砕き、噛み潰して食べる感じになる。随分と活きが良い麺と言うか、歯応えの明確さを感じるが、小麦や玉子の風味はさほど感じられず、割とカンスイを感じるレトロな食味にも感じられた。

チャーシューは、スープに浸ってしまったせいか炙った風味はそれほど感じられなかったが、醤油でややしょっぱめに味付けがされており、熱々になっていて旨味が活性化していて美味しい。丁度真ん中あたりから赤身と脂身に二分されていて、赤身は食べてみると、肉の繊維が圧縮されたかのように「ギュギュギュッ・・・」と密に詰まっており、しかも一本一本が見事に独立した繊維感を維持していて、心地よいブロック感のある噛み応えでとても美味しい。脂身も単にトロける感じというのではなく、ゼラチン質っぽいようなモムモムとする歯応えだ。

ホウレン草は、歯触りこそややしなれた感じのショグショグするものであったが、噛み砕けば、一気に緑の野菜の旨味、香り、壮健さが口中で炸裂する感じであり、驚くほどの野菜パワーがぎゅうっと詰まったような素晴らしい旨さに満ちていて、何とも言えない「濃い味」であった。
海苔は、スープに浸ると繊維がほぐれるようにトロトロにとろけてしまう感じのもので、食べてみるとコンビニのオニギリなどに使われているような青っぽい風味ではなく、昔懐かしい黒っぽい風味のものであった。口に入るとサーッと溶けて行ってしまう食感である。

食べ終えてみると、何ともユニークな味わい・・・と言うか、少なくとも今まであまり味わった事のないスープだ。
一見、日本蕎麦のツユのようなビジュアルではあるが、カツオの風味や酸味、昆布の旨味などを華やかに出しているタイプではないので、実際は随分と異なる味わいである。もっと、「苦味」や「渋味」によるビター・テイスト・・・・「通好み」の深煎り&ビターな味なのである。

もちろん決して不快な苦味ではなく、「苦味の美味しさ」とでも言うのか・・・例えるなら、苦味を楽しむブラックコーヒー・・・・・中でも、一般ウケするブルマンやモカのような甘く華やかな味のコーヒーではなく、濃い苦味の王様「マンデリン」のストレートをブラックで飲んだ時の感覚に通じるものがある。ビールに例えるなら、世間の主流を占めるホップの効いた爽快で華やかな香味のピルスナータイプではなく、深い苦味が舌の奥へジーンと来るギネスの黒ビールだろう。
ほろ苦い味わいと香ばしい独特な香り・・・・・そんな苦味テイストが大好きという・・・大人向けの一杯を狙っているラーメン・・・と言う印象だ。


(麺は完食。スープは3割飲んだ。)










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