ラーメン&つけ麺食べ歩き
海皇
(千葉県 市川市)

店名 小笠原塩ラーメン 海皇(かいおう)
住所等 千葉県市川市南八幡5-8-5 【地図表示】
禁煙 タバコ完全禁煙
訪問日 2005年7月下旬 塩らーめん(あっさり味) 600円



〜海皇〜

(各写真はクリックで拡大します)




お店に到着しました。
本八幡駅から徒歩6分ほどです。






白いヒサシがとてもオシャレ。
木製デッキが船の甲板をイメージさせますね。






透明なアクアブルーの看板が「海」を演出。
小笠原の「塩」にこだわった「体にやさしい」ラーメンです。






入口に貼られたメニュー。
ラーメンだけでなく、「つけ麺」もあります。






営業時間と定休日。






券売機製です。
らーめんを「あっさり味」で購入。
塩か醤油が選べます。
店員さんに「塩味希望」と告げました。






木製の重厚な造りのカウンターです。
奥にはテーブル席も一卓あり。










2005年7月下旬 塩らーめん(あっさり味) 600円



ミネラルたっぷりの小笠原の天日高級塩を使ったラーメンです。
豊かなエキス感とまろやかな甘味に満ちていて、
とても口当たりの優しいスープですね。

厳選素材を使いつつも、親しみ易い味、判り易い味を
目指しているラーメンと言う印象です。









「肉系スープ」と「和風スープ」のWスープだそうです。
塩味自体はとても柔らかい利かせ方ですね。
ミルキーな「甘味」がメインキャラクターかな?






塩ラーメンには珍しい平打手揉み麺の組合せ。
かなーり熟成させた感じで、しっかりとした強めの歯応えがある。
トトトト・・・タタタタ・・・と軽く歯をノックする感触が楽しい。




2005年7月下旬 塩らーめん(あっさり味) 600円

2003年7月開店の「小笠原の塩」にこだわったラーメン店。以前は東京の新宿で「島よし」という店名で営業されていたらしい。
お店は外観も内装も「海」をイメージさせるかなり凝ったデザインで、入口付近の棚には小笠原の塩とおぼしき白い結晶が入ったビンがオブジェのように置かれている。客席はL型カウンターが続き、奥にはテーブル席も一卓ある。塩ラーメンには「あっさり味」と「こってり味」の2種類のスープが用意されているようなのだが、初訪問なので、まずは「あっさり味」を注文してみた。

事前に少し調べた限りでは、「あっさり味」のスープは、「肉系スープ」と「和風スープ」のWスープであるらしい。
「肉系スープ」は地鶏の生肉、ガラ、モミジ、国産豚のゲンコツ、シイタケ、野菜類を素材としたもので、「和風スープ」は、カツオ節、宗田節、日高昆布、等によるスープだそうだ。
塩ダレは、ミネラルたっぷりの小笠原の天日高級塩を昆布、椎茸、野菜類でとったダシで溶かして煮詰めて4〜5日寝かせたものを使い、さらに抗生物質を使わずに養殖したエビの殻を使った自家製のエビ油を加えているらしい。

一口飲んでみると、塩味自体はとても柔らかい利かせ方で、とがった感じやしょっぱい感じは全くと言うほど感じられない。むしろ塩味と言うよりも優しい甘味がかなりしっかりと舌に感じられ、豊かな素材感とともにこの「まろやかな甘味」がメインに感じられる実に口当たりの良いスープだ。濃厚と言う訳ではないのだが、決してサッパリした感じでもなく、意外にも「ミルキーさ」「まろみ」を感じる飲み口である。化学調味料に頼った感じが全くなく、塩辛さやあざとさもない、まさにお店の口上どおりの「体にやさしい」ナチュラルでふくよかな素材感に満ちている美味しいスープだ。

麺は大成食品に特注した平打ちの手揉み麺らしい。
すすってみると縮れが、トトトトト・・・、タタタタタ・・・、と明瞭に歯をノックする感触があり、なかなか賑やかなすすり心地である。かなり熟成させた感じで、しっかりとした強めの歯応えであり、口の中に入ると、縮れやねじれによる「パタパタパタ」とする複雑な動きと、平打ち麺特有の「ペトッ」としたフラットな舌触りが、刻々と交差する感じがある。噛むと、タムタム、タムタム、と言う感じの反発力のあるコシを感じる、かなり自己主張の豊かな食感だ。複雑にちぢれた形状ゆえか、スープを大変良くからめてくれる。

チャーシューはやや薄めに切られていることもあってか、口の中でハラハラととろける食感。味付けには醤油風味などが感じられず、優しい肉の旨味が純粋に楽しめて美味しいものの、スープの影響か、やや甘味を感じる。メンマはパリッポリッ、パリッポリッ、と砕け、噛み砕くとシャキシャキした歯応え。歯切れが明瞭で弾けるような強い食感なので、メンマの量が多いことも手伝って、食感的に器の中でかなりの存在感を持っている。ワカメの磯の風味が絶妙に「海」を演出している感じだ。

「あっさり味」と言いながらも、スーッとする軽さは感じられず、かと言ってもちろんコッテリとクドい感じでもない。全体として結構なエキス感に満ちていて、適度な油も加えられているため、「小笠原の塩」をダイレクトに舌に触らせるのではなく、ふくよかな量感のあるスープの中で、穏やかにその持ち味を生かそうと言う意図を感じる。
ただ、個人的には、まるでちょっとホタテエキスを連想させられるようなミルキーな「甘味」がこのラーメンのメインキャラクターだと感じた。多種類の素材からの旨味をじっくりと堪能しようとすると、先にこの甘味に舌が満足してしまう感じがあるのだ。
そういう意味では、決して高尚で難解な味を目指している訳ではなく、厳選素材を使いつつも、親しみ易い味、判り易い味を目指しているラーメンである気がする。


(麺は完食。スープは4割飲んだ。)










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