ラーメン&つけ麺食べ歩き
二郎 小岩店
(東京都 江戸川区)
店名 ラーメン二郎 小岩店(じろう こいわてん) 住所等 東京都江戸川区西小岩3-31-13 【地図表示】 禁煙 タバコ可否不明 訪問日 2006年12月上旬 小ラーメン(ニンニク) 550円 2006年12月中旬 小ラーメン(麺少なめ、ニンニク) 550円
〜小岩二郎 その1〜
お店はJR小岩駅の北口から徒歩3分ほど。
おお、5〜6人の行列、これはラッキー♪
と思ったら・・・・
その10m後方に「第二の行列」が・・・・結局20人近い待ち。
二つの行列の中途には「ワープ空間」が・・・(´Д`)。
お隣りのビルの出入り口の邪魔にならないための配慮でしょうな。
お馴染みの黄色い看板。
黄色いヒサシ。
営業時間と定休日。
ガムテープも「黄色」・・・・こだわりを感じます。
入店するとすぐ右側に券売機。
「量」についての解説があるのは親切ですね。
「小ラーメン」を購入しました。
店内はL型カウンター形式で、スタッフは二名。
昼の営業終了間近だったので、途中でシャッターが半分降ろされてしまいました。
比較的シンプルな厨房には寸胴が三本並びます。
壁際に製麺機と小麦粉の袋が見えます。
ここで・・・・この「絶品太麺」が打たれているのですね。
2006年12月上旬 小ラーメン(ニンニク) 550円
(この写真はクリックで拡大します)
うーん・・・・「凄い一杯」ですね。
まるで他の全てのラーメンが霞んでしまうかのような・・・
あまりにも「劇的」な美味さと、圧倒的な「満足感」。
しかも「二郎」の持つ魅力や長所はそのままに、
さらに、ここまで見事に「ブラッシュアップ」してしまうとは・・・
店主氏の類まれな「センス」に頭が下がります。
私にとって、「二郎系列」の中でも・・・
そして「全ラーメン」の中でも・・・
間違いなく、トップクラスに位置する一杯です。
「野菜」は味付けや塩気が全くないサラリとしたタイプ。
その色は透き通るように白く、シャキシャキと歯切れも明るく、
その役目は、油分の多いスープの飲み口を、
淡白な歯触りと水気でサッパリ中和させる事にのみ専念。
豚骨や脂の重厚さと、それを忘れさせる醤油の鮮やかなキレが同居する見事なスープ。
明るくて、若い醤油による味の輪郭が非常に「鮮やかでクッキリ」と描かれ、意外に「濁り」がない。
スープに浮く大粒の背脂が「まろやかさ」を加える・・・。
プロック状の「豚」の驚くべき「厚さ」も必見。
サックリと歯切れが軽く、ホクホクと非常に柔らかく、食感的にはシーチキンに近いかな・・・。
ほとんど醤油ダレを感じない薄味タイプなので沢山食べられそう。
こ、こ、この自家製太麺が・・・とにかく「超絶品」の美味しさ。
平打ちで、ヨレもなく、表面がツルツルな上に、油をまとって、摩擦係数が究極的に低い麺。
こう言う「滑らかな」太麺を出してくれる「二郎」を・・・長年探していました。
。゚(゚´Д`゚)゚。
太いのに、軽く「すすって」食べられる美味しさの上、噛めば「モチモチ」として、
良く出来たふくよかな「手打うどん」のような魅力がある。
上質な小麦粉感があり、決してゴツゴツ、ボソボソ、ザラザラと・・・粗野な感じがない。
実に心地良い「ゆるやかさ」と、見事な「滑らかさ」の美学を装備。
う、うぅ・・・・食べても、食べても、エンドレスで無尽蔵に湧き出て来る、
麺、麺、麺、麺、麺、麺、麺・・・・。
しかし、「うまい」ので、結局全部食べてしまう・・・・。
2006年12月上旬 小ラーメン(ニンニク) 550円
「ラーメン二郎」の中でも、ひと際、多くの二郎ファンから支持を集めている評判のお店。
近年メキメキと店舗数を拡大し、今やラーメン業界の中でも揺るがぬ一大勢力となった「ラーメン二郎」。その多くの二郎系列店の中でも、こちらの「小岩店」を特に強く「推す声」を、最近よく耳にするようになり、興味を覚えて訪問してみた。
お店はJR総武線の小岩駅から徒歩3分ほどの好立地の場所にある。常に行列しているとの話を聞いていたのだが、到着してみると、店頭に5〜6名の待ち客が見え、「この程度の待ちなら・・・助かった。」と安堵したのも束の間、その列の10m程後方に「第二の行列」が出来ていた。どうやら、お隣りのビルの出入り口を塞がないように、行列が二つに分断されて並んでいるようだ。結局20人近い待ちで、ほぼ50分ほど待っての入店となった。
ラーメンの器が目の前に置かれた瞬間から・・・・「モヤシ」と「水」のフレッシュな匂いが鼻腔を占領する。生のモヤシの袋を開けた時の・・・・「あの匂い」である。
その野菜のみを一口食べてみると・・・・どうやら、生のモヤシとキャベツを、単にお湯で軽く茹でただけのものを、大量に盛り付けたようで、一切の風味付けのない、極めてプレーンな「モヤシとキャベツ」、そして生々しい「水気」が・・・・サラリと口中に広がる。
野菜の色は透き通るように白く、味に透明感があり、濁りがなく、シャキシャキと歯切れも明るい。お湯で茹でた際に、野菜としての旨味も割と茹で湯に流れ出てしまった感じがあり、さらに味付けや塩気が全くないため、とにかくサッパリとした味と食感だけ・・・・が感じられる。
以前食べた、「ラーメン二郎三田本店」などの野菜は、スープでしっかりと「煮込んだ」ような濃い目の味わいがあり、食感ももっとクッタリとこなれて麺に馴染んでいて・・・・器の中のスープや脂や麺と渾然一体となって、旨味や味わいを発揮するように感じられたのだが、こちらの野菜は、「渾然一体感」ではなく、敢えて「分離独立」して載せられている印象だ。
つまり、野菜を旨味の「加算」や「増幅」に使うのではなく、口当たりの「リセット用」として位置付けている気がする。そのため、野菜を食べてもさほど美味しいと言う感じではなく、あくまでその役目は、油分と醤油の効いた濃口スープの飲み口を、淡白な野菜の歯触りと水気でサッパリと中和させる事にのみ専念しているようだ。
その狙いは成功していると思うが、ただ、もし「野菜マシ」などにした場合は、スープの味が薄まり過ぎて、やや全体のバランスが崩れてしまうかも知れない気はする。
続けて麺を食べようとして、箸を入れた途端・・・・そのひとかたならぬ麺のボリュームに、一瞬、「戦慄」を覚えてしまう。
事前に良く判っていたつもりでも、さらにその一段上を行く・・・・「量」なのだ。
そうして一口すすってみれば・・・・・この自家製の平打ち太麺のとにかく「超絶品」の美味しさに、再び、度肝を抜かれる事になる。
まず、この太麺を、口幅いっぱいに頬張り、一気にすすり込んだ時の・・・・滑らかな平打ちの麺が「ピロピロ〜♪」と滑り込むようにして口に入って来る物理的な快感がたまらない。
麺の表面はさほど「モニャモニャ・・・」と溶けかかっているタイプではなく、どちらかと言うと「ツルンツルン」として光沢感のあるタイプ。そのせいか、すすった際に「ツルツル、ツルーリ」と、本当に滑り込むように口の中へ入って来る。他店の二郎は「すする」のではなく、ワシワシ、モシャモシャと口に「押し込む」ようなタイプの麺が多いが、こちらは「すする」事が可能な上、軽くすすっただけで、一気に「滑空」するかのように、太い麺があまりにも滑らかに・・・・口中に収まってくれるのだ。
スープの多めの油も手伝って、まるで表面に潤滑剤を塗ったような・・・・量感のある太麺にもかかわらず、まさにツルツルと口の中へ「流し込める」ように流暢に食べられるのは、「麺大好き人間」にとって、まさしく無上の喜びだ。
そして次に、口中で「ピトピト、ピッチリ・・・・」と、歯や口の内壁に吸い付くような、平打ち麺に特有の「吸着感」がたまらない。
そして噛み締めれば、粉臭くなく、ゴツゴツ、ザラザラせず、ボソボソ、モソモソしない・・・・「モッチモッチ」「モッチーリ・・・」として、粘り気がとても豊か、本当に「よーく、練り込んである麺だなぁ・・・」と感心してしまう。美味しい小麦粉の香りが豊かに立ち昇り、小麦粉の味わいにも「ヒネた」ような部分が絶無で、上品ささえ感じられるほどだ。しかも美味しいだけではない、その半端のない量の多さを物ともさせない非常に消化の良さそうな麺だ。
実際、他の二郎系列店の麺に比較すると、小麦粉に「ザラザラ」する粉っぽさや、「茶色っぽい」風味がなく、明らかに上品な口当たりと風味を持つ、もっと「白っぽい」別種の小麦粉を使用しているような気がするのだが・・・・果たして実際にはどうなのだろうか?
二郎の場合、ほとんどのお店でレンゲが置かれていない事もあるが、麺と野菜とスープが、ほぼ渾然一体となって口に入って来るので、あまり、どれかを単独で味わうと言う食べ方にはならない。
しかし、太麺に良く絡み、麺と一緒に口に入って来るこちらのお店のスープが、これまた「出色の出来栄え」なのだ。
第一印象は、非常に「鮮やかでクリア」な美味しさであり、「豚骨や背脂の重厚さ」と、それを忘れさせる程の「醤油の鮮やかなるキレ」が見事過ぎるほどに同居しているスープ・・・・と言う印象。まさに「コクがあるのに、キレがある。」の世界である。
豚骨のスープも、まろやかな背脂も、作り立ての鮮度感を強く意識させるフレッシュなもので、濁りや雑然感と言うものがなく、長時間火にかかっていたような・・・・どこか、くたびれたような、疲れたような、雑然とした・・・・部分が全くない。
そこへ、醤油の醸造風味が、まるでトライアングルが「チィィィィーーーンンン・・・・」と鳴り響くかのように、鋭角的でシャープな線が一本引かれていて、その「凛」としたトライアングルの高周波の鐘の音が、非常に「明るく」「きれいに」隅々まで響き渡り、見事に「冴え冴え」と味の輪郭を描き切っている。
おそらく製法については割とシンプルで、それほど手の込んだスープではないと思うが、明るくて澄んでいて、透明感があり、美しく響く、醤油の味わいであり、醤油が効いていながらも、全く「しょっぱい」とか「重い」と言う感じにもなっていないのもイイ。
今回、食べ終わってからも、多少の油っこさは口に残るものの、これだけ明るい醤油の味がきっちりと効いているにも拘らず、醤油の強い味が舌に残らず、意外に舌がすっきりとしていた。
二郎三田本店のスープに比較すると、高熱で溶かされた豚脂のパワフルな匂いや加熱されたような芳ばしいニンニクの匂いは控えめで、キャベツの旨味や甘味も控えめなため、旨味にやや厚みや重層感は少なく、脳髄に「ズーン・・・・」と来るディープな多重的旨味&脂味で「中毒」を予感させるタイプとはやや異なるが、要は味わいが混濁しておらず、スープが、明るくて、若く・・・・スッキリとした透明感が生きていて、見事に「ブラッシュアップ」されていると言うか・・・・美味しさの輪郭が非常に「鮮やかでクッキリ」としていると思う。
「ぶた」(チャーシュー)は、驚くべき巨大なボリューム。二枚ではなく、「二塊り」と表現したくなるような部分的に四センチはある分厚いブロック状のもので、二郎以外の他店で言えば、「チャーシューメン」に匹敵する量か、それ以上の量だろう。
食べてみると、サックリ・・・と歯切れが軽く、ホクホクとして非常に柔らかくほぐれ、プロック状と言う事もあって食感的には缶詰のシーチキンに近い。豚肉の臭みなどは絶無、味付けはかなり薄めで、ほとんど醤油ダレを感じない。多少は肉の旨味も流れ出ている感じを受け、そのため味わいに「旨味のパンチ」は控えめであるものの、そのおかげで量が沢山食べられそうだ。
脂身部分は、「脂身」と言うよりも「ゼラチン質」と言う感じで、ネットリ、トロントロンの非常に美味しいものだった。「トロロ〜ン」と舌の上で脂身が踊るようにトロけて行く感じがたまらず、普段は脂身が苦手な私でもすべて食べ尽くしてしまった。
ただ、「豚」は多少は温めてから出しているようだが、それでも半端でなく分厚いためか、中心部がやや冷たく、中心付近はふっくら感が弱まって、モソモソとした食べ心地になってしまう。二枚程度なら、スープの温度には大して影響しないものの、四枚とか、六枚を選ぶと、それなりにスープ温度を低下させてしまうかも知れない。
それにしても創業してから、まだわずか一年少々で・・・・ここまでの「美味」に、一気にその階段を駆け昇ってしまうとは・・・・。
特に、感心してしまったのは、多くの二郎系の麺が、「すする」と言うより「食べる」と言う感覚に近く、まるで「すいとん」や「小麦粉の練り物」を連想させる食感であるのに対し、こちらのラーメンでは、きちんと「すすれる」滑らかさのある麺として仕上がっていたことだ。
「麺も」「スープも」「豚も」・・・・美味しいが、もし敢えて小岩二郎の魅力を一つだけ挙げよと言われれば、「麺の美味さに尽きる」と思うほど、この麺が美味しい。
まれに、こちらの小岩二郎の麺が「柔らか過ぎる」と評する声もあるようだが、あくまで好みの問題だが、私はむしろ、こう言う麺の肌理が非常に細やかで、かつ、驚くほど滑らかな太麺を出してくれる「二郎」を、長らく心の底から待ち望んでいたと言える。
「二郎」の持つ魅力や長所はそのままに、明るくクリアでキレのあるスープ、ツルツルと流暢な口当たりの滑らかな太麺などなど・・・・ここまで見事に二郎を「ブラッシュアップ」できる・・・・店主氏の「感性」に、完全に脱帽である。
しかも、食べ終わってからの帰り道・・・・これほどの美味しさで、これほどの大ボリュームで、これほどの極厚チャーシューが二枚も入って、これほど交通至便な場所で提供されるラーメンが・・・・実にわずか「550円」という価格であった事実を思い出し・・・・さらに、「愕然」としてしまった。
こちらのお店は、店舗は非常に簡素な造りで、男性スタッフ二名のみで切り盛りし、券売機制、水はセルフ、食べ終わった器はカウンター上へ客が戻すなど・・・・こと、「ラーメン本体」以外のコストを徹底して抑える「努力」をしている事が良く判る。「自家製麺」も大盛りラーメンをコストを抑えて出すための「必須アイテム」だろう。
逆に言えば、客の払った数百円のお金は、無駄な装飾や、余計な人件費や、安易な外注費などに・・・・一円も無駄に使われる事がなく、そのほぼ100%全額が大盛りの美味しい「ラーメン」に形を変えて、しっかりと「客へ還元」されている・・・・と言う感想だ。
(麺は完食。スープは6割飲んだ。)
↓続きあり
〜小岩二郎 その2〜
2006年12月中旬 小ラーメン(麺少なめ、ニンニク) 550円
(この写真はクリックで拡大します)
「麺少なめ」バージョンでも・・・・
やはり、ひとかたならぬ巨大なボリュウム。
何が何でも、否応なしに・・・「満腹」にさせられてしまいます。
「混沌」としながらも、決して「雑然」ではない味の構成。
食べ始めてから後は・・・もう、まさに「真剣」&「忘我」の境地・・・・。
食べ終わるまでは、目の前の器以外、
周囲の景色の一切が全く目に入らなくなってしまう・・・・。
消化の良い麺のおかげで、
「満腹」によるダメージがないのも素晴らしい。
この「半球状」の器の形が「二郎」の秘密。
この「丸々としたカーブ」の中に、タップリと麺が埋蔵されています。
さぁーて・・・・では、「気合」を入れて、
(*゜∀゜)=3 「やっつけ」ますか。
ミンチ状の背脂がビッシリ、所狭しと浮くスープ。
今回は油の量が多く・・・・「ギトッ」とした脂感が目立って感じられますた。
そのせいか、前回よりもスープにやや「濁り」が感じられ、
「明るさ」や「キレ」や「クリア感」が少々影を潜めた印象も・・・・。
最初、豚は二個に見えたが、実はスープにもう一個・・・
さらに「極厚」の豚が沈んでた・・・。
まるでTVゲームの「ボスキャラ」のような「豚」の存在感。
今回の麺は・・・ちょっと表面が「モニャ・・・」として
微妙に溶けかかったような食味。
やや朴訥と言うか、素朴で気取りのない食感ですが、
この方が「二郎らしい」と言う人もいるかも・・・。
2006年12月中旬 小ラーメン(麺少なめ、ニンニク) 550円
前回、あまりにも感激する美味しさだったため、日を置かず再訪してみた。
平日の夕方の部の開店15分前に着くと、既に4名が並んでいて、開店時間になる頃には15名程の列になっていた。それにしても、改めて思うのは、事実上「一種類」しかないメニューで、これだけ連日客が並ぶのだから・・・・実に大したものだと思う。
この日は既に二軒食べていて、三軒目だったため、用心をする意味で「麺少なめ」で注文をしてみた。
前回同様、ラーメンの器が目の前に置かれた瞬間から・・・・「モヤシ」と「水」のフレッシュな生々しい匂いが鼻に感じられる。
しかし、野菜だけを食べてみると、さほど水っぽくなく、今回は割と「旨味」が感じられ、野菜だけ食べてもなかなか美味しい。どうやら「キャベツ」の甘味と旨味が、前回よりもかなり良く出ていたようだ。
「太麺」の盛り具合は、「麺少なめ」でお願いしたため、スープの表面より上には、麺が盛り上がり出ておらず、確かに麺はやや少なめにはなっている・・・・。
だが、実際に食べ始めてみると、それでもやはり、ひとかたならぬボリュウムであり、まさに今、これから自分が食べようとしているラーメンが「普通の量ではない」事実を突き付けられ、容易には食べ切れなさそうな・・・・いやが上にも、これからの十数分間に向けた「臨戦態勢」を取らされてしまう。
麺を食べてみると・・・・前回はもっと麺の表面が「ツルンツルン」として、非常に「滑らか」だったが、今回はちょっと表面が微妙に溶けかかっているような・・・「モチャ・・・」とする歯ぬかりするような食感が僅かに感じられる。
つまり、前回は、もっと「磨き込んだ」「垢抜けした」「艶(なま)めかしい」ような食感だったのだが・・・・今回は、やや朴訥と言うか、素朴で気取りのない食感に落ち着いているように感じられた。
今回の麺の食感の方が、以前食べた三田本店の麺に近いとは思う。
スープは・・・・相変わらずの「若々しい力強さ」で、グイグイと太平麺を食べさせる美味しいもの。
ただ、「ブレ」の範囲だと思うが、前回のスープと比較すると、今回は背脂の塊りがかなり浮いていて、油の量も多く・・・・「ギトッ」とした脂感が目立って感じられた。
また、その「脂感」のためか、前回よりもスープに「濁り」を感じる。しっかりとした「味の骨太感」や「味の濃さ」はあるのだが・・・・その濁りのせいなのか、今回は「明るさ」や「キレ」や「クリア感」が少々影を潜めた印象を受ける。
「豚」(チャーシュー)は、ホクホク、トロトロと柔らかな繊維が良くほぐれるタイプ。
脂身は、前回の「ネットリ・・・」としたゼラチン感はなかったが、やはり口の中で「トロットロ・・・・」にトロける美味しさだ。味付けは極めて薄めで、肉の本来の味が判るタイプだが、多少、煮込み過ぎなのか、やはりやや肉の旨味も流れ出ている感じを受ける。そのため味わいに「ツナ」のようなあっさり感があるが、それでも前回よりは豚肉らしいパンチが感じられた。
食べ終えてみると、前回、非常に感激させられた小岩店ならではの「美徳」である、「明るくクリアでキレのあるスープ」と「ツルツルと流暢な口当たりの滑らかな太平麺」は、やや影を潜めているように感じられた。
それでも、一口食べ始めてからは・・・・最後の麺の一本を食べ終えるまで・・・・本当に「ノンストップ」で、まさしく「無我夢中」になれる美味しさだ。
食べ始めてから後は、こちらももう、まさに「真剣」そのものである。食べ終わるまでは、まさしく「一心不乱」、まさしく「忘我」の境地・・・・目の前の器以外、周囲の景色の一切が全く目に入らなくなってしまう・・・・実に「真剣勝負」の世界なのだ。
これは「小岩二郎」を食べた多くの人が経験しているであろう「共通体験」だと思う。
また、最初は二枚に見えた「豚」だが、実はスープの中にもう一個・・・・とりわけ「極厚」な物が沈んでいて、最後の最後、その予期せぬ大物との遭遇に・・・・まるでTVゲームの「ボスキャラ」が登場したような衝撃を受けた。
たまたまだったとは思うが、まるで、「麺」を少なめに指定した分・・・・「豚」を増量されてしまったかのような印象で・・・・二重、三重に詰め寄られ、結局は、何が何でも・・・・否応なしに「満腹」にさせられてしまう。
それでいて、こちらの「小岩店」の場合・・・・非常に消化の良い麺なので、満腹によるダメージと言うものが、ほとんど感じられないのも実に素晴らしい事だ。
(麺は完食。スープは4割飲んだ。)
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