ラーメン＆つけ麺食べ歩き
一風堂 銀座 店
（東京都 中央区）

2004年5月下旬　赤丸新味　750円

ご存知、一風堂の銀座店。東銀座駅の出口のまん前にある。
お店の入口は小さく見えるが、店自体は階段を降りた地下にある。厨房をぐるりと取り囲むように席があり、２５席位はあると思う。店員さんは６人位いて皆とてもキビキビと働いている。
天然木で出来たカウンターの上は、数々の薬味や調味料が所狭しと置いてあり、これでラーメンが来ればぎゅうぎゅうという感じである。卓上にある冷水ポットの中身はなんと「ルイボスティー」だった。体内の有害な活性酸素を取り除くという、あの奇跡のお茶である。このような高価なものを無料サービスするとは太っ腹だ。しかし、このお茶は、私は好きだが、慣れない人にとってはちょっと薬臭く感じるかも知れない。

スープは豚骨がとてもよく出ていて、濃厚な素材感があり、一口目からぐいぐいスープに引き込まれる。やはり、良く出来ていると思う。まさに押しも押されもせぬ博多豚骨の王者の風格だ。表面に浮く香油は意外に多目で、無臭ニンニクのような強い味が付いている。また、辛子味噌がポテッと載せられていて、見た目にも、味の面でも、良いアクセントになっている。ゼラチン質はさほど多くなく、あまり粘らないスープなので、この美味しさとともに、確実に万人ウケしそうだ。これだけしっかりとインパクトがありながら、スープに高い塩分や化学調味料臭さがないのも素晴らしいと思う。
麺の固さは「普通」でオーダーしたところ、やや柔らかめで出てきた。クセのないとても上品な麺で、伝統的な物というよりは現代風に洗練されている印象を受ける。実に良い小麦を使っている印象。さりげなく使われている麺のように見えるが、実は何十種類もの中から選び抜かれた麺という気がしてならない。かなりのポイントアップだ。
キクラゲがシャキシャキ非常に新鮮な歯応えで、とてもおいしい。他店で出されているキクラゲはクニクニして歯応えが良くない事が多い。一風堂のキクラゲだけがなぜこうも美味しいのだろうと、いつも不思議に思う。チャーシューは肉厚の肩ロースのようなバラ肉で、サクリ、ホロリと、歯応えが良く、濃厚スープの中でさらに一段じっくりと濃い味付けになっていて実に美味しい。またまた大きくポイントアップである。
一風堂でいつも思うのは、やるべき事、やれる事、考えつく事、はすべてやっているという事だ。店員さんも沢山いるが、じっとしている人は一人もいない。客がいてもいなくても、いつも動いている。声を出している。全員が自立心の強そうな人という印象を受ける。

卓上の豊富な無料トッピングを入れてみるのも一風堂の楽しみの一つだ。生ニンニクをクラッシャーでつぶし、白ゴマをすって入れる。スープの骨格がしっかりしているので、余裕でこれらの薬味を取り込み、一層旨味が増幅する。辛子高菜は意外と臭みが抑えられて食べやすい。もともとスープに入っているモヤシはシャキシャキおいしいのだが、卓上にあるナムルのようなモヤシは歯切れが悪くてあまりラーメンとは合わない気がする。
やはり博多ラーメンということで麺は少なめ。120g位だろうか。替玉すれば良いわけだが、替玉が150円というのはちょっとだけ高い気はする。ただし、平日の11〜17時までだと、ご飯と餃子が付くセットがわずか100円で付けられる。しかもご飯はお代わり自由。やはり太っ腹だ。


（麺は完食。スープは８割飲んだ。）

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