ラーメン&つけ麺食べ歩き
宝来軒
(栃木県 佐野市)

店名 手打ラーメン 宝来軒(ほうらいけん)
住所等 栃木県佐野市浅沼町81-2 【地図表示】
禁煙 タバコ完全禁煙
訪問日 2004年9月下旬 ラーメン 550円 



〜宝来軒〜

(各写真はクリックで拡大します)




到着しました。
お店前が駐車場です。
JR佐野駅からは徒歩20分位かな。






佐野でも屈指の老舗店。
入口左に麺打ち台スペースがあります。






麺打ち台です。
青竹と小麦粉の袋も見えますな。






客席はテーブル、小上がり、
一人客用のカウンター席もあります。
奥には観葉植物の鉢植え。
左の壁には著名人達のサインや写真も。






バターコーンや味噌もあります。
ラーメンを注文しました。






カウンター席は小さいですが、
座ると厨房がよく見えます。
とても真剣な調理ぶりに圧倒されますぞ。

まねき猫多数。
∧∧
( ´∀`)
(     )










2004年9月下旬 ラーメン 550円



この味・・・本当に言葉にならないですね。
まさに「伝統」「歴史」「歳月」を連綿と積み重ねて来た味。
他のラーメンとは、明らかに「背負っている物」が違いますな。

今日の宝来軒のラーメンを食べて、
しみじみと「幸せだなぁ」と感じてしまいました。









宝来軒伝統の青竹による手打ち麺。
不規則な「ちぢれ」と「ねじれ」が織り成す
複雑、かつ、玄妙な味わいの麺。






意外にコシが強く、エッジが豊かなので
見た目以上に極細ではっきりした口当たり。
かなーり「硬派」の麺。






佐野の中では色、味ともに割と「醤油」が強めのスープ。
旨味よりも「醸造風味」、コクよりも「キレ」、に重きを置いた味。
この「太り過ぎていない」味が、
忘れかけていた大切な物を思い出させてくれます。
実に「気骨」のある味わい。






肩ロースのチャーシュー二枚。
とても香ばしく、厚みもあり、しっかりとした歯応え。
肉の繊維感も豊かで、とても美味しいです。
醤油の深い味が染み込んでいます。




2004年9月下旬 ラーメン 550円 

日本全国でもこれだけ手打ちラーメンの名店が軒を連ね、密集し、日々その技を競い合い、鎬を削る類まれなるエリア、栃木県「佐野市」。
手打ち麺フリークにとっては、定期的に巡礼すべき、まさに「聖地」に他ならない。そしてその佐野市において、「老舗店」、「名門店」、「実力店」などなどの称号を、まさに欲しいままにしているお店がこちらの宝来軒である。
ほぼ一年半ぶりに再訪すると、奥の座敷がなくなってそこへ観葉植物が置かれ、全席禁煙になっていた。
厨房は壁で隔てられているが、その壁には小さなカウンター数席があり、そこへ座ると厨房の様子を見ることができる。

登場したラーメンは、見た目は以前食べたものとさしたる変化はないが、一口スープを飲んでみると、かなり明確に醤油の醸造風味が口中を満たす。キレのある醤油の風味が味の輪郭を描き、味の芯を成している。そして、数秒後にその醤油風味が潮が引くようにどこへともなく姿を消すと、後には、実に「ストイック」なほどの繊細なダシの風味がほんのりと姿を見せる。そのダシ風味の現れ方が、これみよがしにあからさまで無粋に出て来るのではなく、実に「通」好みな、隠し包丁的な出し方であり、まさに「侘び」「寂び」の世界に通じる見事な仕事だ。

麺は手打ちの複雑なちぢれが付いた細麺であるが、意外に固めのしっかりしたコシを持ち、不規則な「ちぢれ」と「ねじれ」が織り成す、複雑、かつ、玄妙なる歯応えが素晴らしい。意外にコシが強くエッジが豊かなので、見た目以上に「ちぢれ」が強く感じられ、また、しっかりと芯の通った麺は見た目以上に極細の口当たりに感じる。細い割にとても存在感がある麺であり、気位の高ささえ感じられるような、決して食べ手に迎合しない、かなーり「硬派」の麺という印象だ。
また、噛み締めるとまさにシコシコという絶妙なコシと、意外な極細の食感の儚さが見事にバランスし、さらに小麦の素晴らしい風味がとめどなくあふれ出て来て、スープと混じると得も言われぬ美味さ。まさに、「すするべし」、「噛むべし」、「味わうべし」の三位一体。

ダシはあくまで「ダシ」としての分をわきまえ、縁の下の力持ちとして存在し、醤油の美味しい醸造風味と小麦の美味しさで食べさせるラーメンという印象。
こちらのラーメンと比較すると、昨今の新規店などの出すラーメンは、旨味や素材がダブつき過ぎていて、ブクブク太った「肥満体」ラーメンに感じてしまう。
この宝来軒の「太り過ぎていない」気骨に満ちた味が、ともすれば忘れかけていた大切な事を思い出させてくれる気がした。
ただ、あまりにも「隅々まで美味し過ぎる」と言うか・・・・例えるなら、非常に優秀で高価な業務用スープを飲んだ時と同じような・・・・あまりにも隙のなさ過ぎる造形美を誇る味でもある。

チャーシューは上質な肩ロース肉が二枚、厚さは割と肉厚で7ミリ程だろうか。しっかりした固さとともに、歯を入れると繊維に沿ってホロリと裂ける。肉その物の味わいはふくよかであるが、醤油でしっかりと濃い味が付いていた。メンマも、いかにも手作りと言う感じのショキショキした素晴らしい繊維感。味付けはやはり醤油風味。

今回で四回目の訪問であるが、正直、一度は化学調味料などを割と感じたりして、これほどの名店も野に下ったのかというような認識を持たされた事もあった。その時は「後味」的にも・・・・それなりの負担を感じてしまった記憶がある。
しかし、今回のものは、かなりストイックで、実に気骨のある味わいであり、まさに職人気質の見事な「結晶」と言える。さらに麺、スープ、具、の三者がベストバランスで非常に良くまとまっており、まさに名店の名店たる実力が遺憾なく発揮された至高の味わいだった。

この味わいは、何と言うか、京都や奈良へ旅行して、重要文化財などに指定されている古刹、名刹、寺や神社などの建築物を間近でつぶさに見たときの、あの驚きや感銘に良く似ている。
つまり、昔の大工さん達が、道具といえばノコギリ、カンナ、ノミ、金槌など位しかない時代に、自分達の職人としての「腕」だけで、よくぞここまで壮大で、重厚で、複雑で、精緻で、巨大な建築物を造れたものだという、あの想像を超える「職人仕事」に対して抱く畏敬の念に近い。
食べていて、後半、なぜだか「心満たされるもの」が胸の奥に突き上げて来る。ラーメンを食べながら、久しぶりにジーンとする大きな「幸福感」に包まれてしまった。



(麺は完食。スープは7割飲んだ。)




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