ラーメン&つけ麺食べ歩き
一二三
(東京都 武蔵野市)

店名 らあめん 一二三(ひふみ)
住所等 東京都武蔵野市吉祥寺北町1-10-22 【地図表示】
禁煙 タバコ可否不明
訪問日 2004年9月下旬 一二三ラーメン 850円



〜一二三〜

(各写真はクリックで拡大します)




到着しました。
吉祥寺駅から徒歩8分ほど。
大きな看板は出ていないので通り過ぎに注意。






実にさりげない店構え。
左脇に置かれた小さな木片に
「らあめん一二三」と書かれています。






店内はカウンターのみ。
奥へと細長く続いています。
手前の大きな「甕」(かめ)の中身は
「かえし」かな?






メニューはシンプルに三種類のみです。
大盛は200円UP。
「一二三そば」を注文。






人数分の麺がハカリ(?)に乗って待機。
麺の茹で上がりが早いのか、
茹で始める前にスープを器に張ってました。










2004年9月下旬 一二三ラーメン 850円



日本蕎麦とラーメンの「ハイブリッド」なテイスト。
しかし、決して奇をてらった物ではなく、
どこまでも「落ち着いた」「玄人色の強い」印象のラーメン。
麺もスープも意外に「重さ」のあるタイプ。







うっすらとゼラチン膜が浮くスープ。
魚節や煮干の風味がゆっくりと口中にあふれて、
昆布の澄んだ旨味がたおやかに重なり、
最後は醤油のきれいな醸造風味がキラリと姿を見せて、
すぐまた消えてゆく・・・。






結構な細さでも、食感はやや武骨な感じ。
ポツポツと黒っぽい粒子が見えます。
口当たりも、味も、「そば粉」の存在をしっかりと感じますぞ。






表面は摩擦係数が高く、
意外と「ゴワッ」とした固さを備える麺。
噛み締めてじっくりと味わうタイプですな。
決して「ツルツル」という軽い食感ではない。




2004年9月下旬 一二三ラーメン 850円

吉祥寺駅から徒歩8分ほどのマンションの一階にある、そば粉をブレンドした麺が特徴のお店。
店内は奥に向かって細長く、カウンターのみ、奥に行くにしたがって薄暗くなっていて落ち着いた雰囲気がある。
ほんの小さな看板しかないので、通りすがりで入ってくる人は少なそうなのだが、私の訪問時はほぼ満席に近い人気ぶりだった。

実際に茹で釜に投入される前の麺を見ると、そば粉を練り込んでいるためか、ダーク系のちょっと独特な色合いをしている。
平ザルによる湯切りの後、登場したラーメンは、スープの色、麺の細さや色ツヤ、使われている器の色や形まで、「日本そば」と説明されてしまえば、鵜呑みにしてしまいそうな佇まいだ。
唯一、チャーシューが載っている事で、ラーメンの雰囲気を残している。

よく見ればうっすらとわずかにゼラチン膜が浮いているスープを、まずは一口飲んでみると、とても「じんわり」とする穏やかな旨味が舌を覆い、各種の魚節や煮干の風味がゆっくりと口中にあふれて来る。昆布の澄んだ旨味がたおやかに重なり、最後は醤油のきれいな醸造風味がキラリと姿を見せて、すぐにまた消えてゆく・・・。いかにも「無添加」という印象の、実に潔い、美味しいスープだ。
そして、トリガラなどの穏やかな動物系風味が、うっすらとしたベールのように存在するのが感じられるが、通常のラーメンの感覚で言えば、動物系は控えめである。そして、おそらくミリンと思われる上品な甘味がスープ全体を優しい方向へ導いている。
実際に味わってみても、ほぼ見た目どおりの日本蕎麦のツユとラーメンスープの「ハイブリッド」なテイストに感じた。ただ、決して奇をてらったものではなく、あくまでも「落ち着いた」「玄人色の強い」印象のスープ。

また、そば粉が練り込まれていると言う麺は、ほぼ極細に近い細麺で、見た目にも小さな有色粒子がポツポツと混じり、エッジの明確な四角さ、そしてその特有の風味からも、そば粉の存在をしっかりと感じる。
一口すすってみると、食感的には、すする際に摩擦係数の高いサラサラ感があり、口に入っても細さの割にあまり折れ曲がろうとせず、形を変えようとしない形状記憶的なちょっと武骨な歯触りがあり、噛み締めるとエッジを感じる独特な食感だ。
「味」的には、やはりそば粉の風味がはっきりと感じられる。しかも、更科そばのような白くて上品でツルツルしたそばではなく、外皮に近い部分も使った、やや濃いめの風味と粒子感がある。

この麺の小麦粉とそば粉の正確な比率は私には判らないが、実感として感じるのは、中華麺にそば粉を混ぜたというよりも、ほぼ「日本そば」そのものに近い印象が濃厚である。
なぜなら、もともと日本蕎麦の専門店で出す純粋な「日本蕎麦」であっても、そば粉100%のお店は非常に少なく、ほとんどのお店では小麦粉を何割か混ぜて「日本蕎麦」として出している。七割ほども小麦粉を使うお店も少なからず存在する。
したがって、「小麦とそば粉のブレンド麺」という意味においては、こちらのお店の麺が、普段日本蕎麦として食べている麺と、食味的に一致して感じられても特段不思議ではないと思う。

しかし、全体として見れば、トリガラなどの動物素材の風味やチャーシューなどの存在が、やはりラーメンであることを主張している。
ただ、そのチャーシューはあまり大きくはなく、脂身が少なく、おそらくモモ肉かと思うが、香ばしい煮汁の風味があるものの、味わい的には大人しめだ。
茎ワカメは柔らかく、ヌルヌル、ツルツルする舌触りが面白い。白ネギは細長い笹切り状に切られていた。

食べ進んでゆくと、スープは意外に「コシの座った」重さのあるもので、やはり決して「そばつゆ」にはない動物系の量感があることに気付く。そして、麺が割と長めなのだが、あまり折れ曲がろうとせず、しかも摩擦係数の高い表面であり、微妙なウエーブもかかっているので、 意外と「ゴワッ」とした固さを備えた良く噛み締めて味わうタイプなのだが、これが最後まで全く食感が変わらない。つまり最後まで「ダレない」コシの太さ、重さ、強さのある麺だ。
単に上品な和風にまとめている訳ではなく、意外に濃厚でストロングな、骨太な一面も感じる。


(麺は完食。スープは3割飲んだ。)











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