ラーメン&つけ麺食べ歩き
HEY-ZO
(東京都 荒川区)

店名 HEY−ZO(へいぞう)
住所等 東京都荒川区東尾久1-21-8 【地図表示】
禁煙 タバコ可否不明
訪問日 2006年4月上旬 塩らーめん 650円




〜麺や平蔵〜



お店に到着しました。明治通り沿いになります。
京成線の新三河島駅から徒歩3分ほど。
西日暮里駅、田端駅、三河島駅からも徒歩10〜12分程度。






木枠のガラスドアとブラインドがオシャレです。
ラーメン店と言うよりも、小粋なジーンズショップのような・・・。






ドアを入ると左側に6畳ほどのダーツスペース。
ダーツボードは「スペクトラム・アバンテ」と言う型らしいです。
もちろんプレイ可能。






右手には、びっくりするほど粋で豪奢なスペースが・・・(゚∀゚)。
おー・・・・高級な「和食ダイニング」のような造り。
さらに奥には四人掛けの掘りごたつ風テーブルスペースも・・・。






ランチメニューと営業時間。
ふむふむ・・・。






裏には通常メニュー。
ツマミもお酒も、超良心価格ですなぁ・・・。
店長おすすめの逸品と書かれた「塩らーめん」を注文。






広い厨房を埋め尽くす多数の調理機器。
カールスバーグのビア・サーバーが置いてありました。






奥に入って来た入口ドアとダーツスペースが見えます。
高級な店構えなだけでなく、幼児用の椅子もあったりして、親切ですね。
光り輝くクリスタルな水差しが、美しいオブジェのよう。










2006年4月上旬 塩らーめん 650円
(この写真はクリックで拡大します)



うーん・・・見た目も、味も、しっかりと「中村屋ブラザーズ」。
器の中では、明るく、華やかで、明瞭な「美味」が漲(みなぎ)っています。

どこにも一部の隙もない、きっちりと「完成形」な印象ですが、
一口目から旨味が「全開フルスロットル」・・・なイメージ。

決して繊細過ぎる味ではなく・・・・意外に味付けが濃い目で、積極的。
若者向けの「上質&ビビッド」路線と言う印象のラーメンです。









ともかく香りが豊かで、味わいは何とも「明るく」「華やか」なスープ。
背後にハイレベルな味の「設計図」を確信させられ、相当に「完璧」に、「念入りに」、作り込まれている印象。
ただその分、やや「味が多い」と言う感じも・・・。






意外とへビィな一面を持つ中細タイプのストレート麺。
噛むと小麦粉の結束が強い感じで、コシが強く、食べていてしっかりとした反発力を感じる。
パンチのあるスープに負けない食感を放ちます。






ホットプレートで炙った巻きバラチャーシュー。
脂身部分はプルプルする食感、煮詰まった醤油が芳ばしいです。




2006年4月上旬 塩らーめん 650円

2004年10月創業のお店、店主さんは神奈川県の有名店「ZUND-BAR」ご出身の方らしい。
お店は明治通り沿いの判りやすい場所にあるが、「ラーメン」と言う文字は路上の立て看板に小さく書かれているだけで、一見すると「紳士服テーラー」か、「輸入物ジーンズショップ」のような・・・・アパレル風の店構えに見える。
ドアを開けて入ると、左側に6畳ほどのスペースがあるのだが、大きなダーツの機械が置いてあって、プレイできるようになっている。どことなく、アメリカン・カジュアルなノリのお店なのかと思ったら、さらに、右手を見てびっくり。
客席は間接照明を生かした純日本風の粋な和風スペースが広がり・・・まるで高級な「和食ダイニング」のような豪奢な造りである。何となく、ミスマッチな気もするが、敢えてそう言うイメージを狙っているのだろう。それにしても、かなり内装にお金をかけている気がする。

スープは、キラキラと輝いて息を飲むような美しさを湛え、飲めば一口目から、明確に味が「花開く」タイプ。
ともかく香りが豊かで、味わいは何とも「明るく」「華やか」である。
朝、ベッドから起きて、分厚いカーテンを開くと、一気にまばゆい朝日の光が「パーッ・・・」と室内へ差し込んで来るような・・・そんな感じだ。キラキラと無数に光またたく旨味のサンシャイン。まさに、旨味の「朝日の中」・・・・へ身を置く感じ。

この味の構成・・・・私は「ZUND-BAR」は未食なのだが、まさに、中村屋やAFURIを彷彿とさせる「系譜」の味だ。かなり表面の香味油が強めに効かされている気もする。
そして、既に「一口目」で味が完結していると言うか・・・・その一口目の美味しさに、全力が注がれている感じで、いきなり最初の一口目で「レベルが違う」美味しさを突きつけられるとともに、すっかり舌が満足させられてしまう。
しかし、麺を食べ始めると、スープがかき回されて、表層の油とスープ本体とが混じり始めるせいか、たまたまなのかも知れないが、麺を食べ始めてからのスープはやや塩気の強いしょっぱめの味わいになった。塩がむき出しで尖った「しょっぱさ」ではないのだが・・・しょっぱさとともに、やや「味が多すぎる」と言う感じだ。
スープは鶏と魚介のWスープのようだが、鶏のエグ味が出るギリギリまで力いっぱい出汁を採っている感じもある。ともかく、「一生懸命さ」が、ややもすると「力み」っぽくも感じられてしまう。
水菜が、スープの味の強さを緩和させ、さっぱり感を付与しているようだが、あくまで一瞬の出来事・・・と言う感じ。

麺は中細タイプだが、小麦粉の結束が強い感じで、コシが強く、食べていてしっかりとした反発力を感じる。ザクザクと、しっかりした歯応えがあり、圧延された小麦粉の密度と玉子の風味と重めの量感を持っている。この味の強いスープとのバランスは良いと思える。ただ意外とへビィな一面があり、軽快な、のびやかな感じは少ない。

チャーシューはホットプレートで炙った跡が付いている。醤油の味付けが芳ばしく、旨味がきっちりと残っていて、脂身部分はプルプルする食感。ただ、厚みがない切り方なので、「ザックリ・・・」と肉汁がほとばしり出て来るタイプではなく、どちらかと言えばベーコンのような食味。
味玉は、黄身にほんのりと甘味があり、ややしょっぱめの塩のスープの中では、対比の効果で美味しく感じる。黄身はネットリとして舌に良くからみ、麺と一緒にほおばると何とも濃厚な旨味で美味しい。
カリカリとするメンマは、肌色をしていて、まるで水煮のように余計な味のしないシンプルな食味。

食べ終わってみると、繊細系の味を想像していたのだが・・・・意外に味付けが濃い目で、スープも麺も全体的に骨太で積極的な感じだ。
決して繊細すぎる味ではなく、まさしく「一部の隙もない」造り込みと言う感じで、一口目から「明確に」美味しいと感じさせられる。背後には、非常に入念でハイレベルな味の「設計図」を確信させられ、さらに「完璧」に、本当に念入りにしっかりと作り込まれている印象を受ける。
ただ、何と言うか・・・・食べるたびに、美味しさを何度も「念押し」されるような感じがあり、何重にも味が張り巡らされていて、「必ず美味いと言わせてみせる」というような・・・・お店の姿勢(熱意)が見え隠れするような・・・・気がしないでもない。

例えるなら、オーディオで言えば、かかっているCDが素晴らしい「名曲」なのは判るのだが、ちょっと再生ボリュームが大きすぎて、少しだけ耳に「うるさく」感じられる状態のような・・・・イメージだ。
その分・・・・主張が強く感じられ、食べ始めの「前半」にかなり比重を置いた作りになっているように感じられた。
後口は、唇回りが脂でテカテカする感じがあり、素材の旨味と塩気がキラキラとまばゆく瞬くように口の周囲に残る。後味はスッキリと言うよりも、ちょっとヘビーな印象が残る。

やや強めの塩気もさることながら、これだけしっかりとした旨味の量感があれば、味が物足りないと言う人は少ないだろう。
店員さんも若いし、お店の目指すスタイルとして、ダーツやお酒などを楽しみながらワイワイと食べられるような・・・・ある程度、若者向けの「ビビッド」な味作りを目指しているようにも感じられた。


(麺は完食。スープは5割飲んだ。)










ホームへ


− BB!ラーメン&つけ麺 名店集 −



本サイトのすべての画像や文章の転載ならびに二次利用を固くお断りします。

Copyright (C) 2004
01ch.com
All Rights Reserved.


.