ラーメン&つけ麺食べ歩き
銀河食堂
(東京都 練馬区)
(2004/12閉店)
店名 |
銀河食堂(ぎんがしょくどう) |
住所等 |
東京都練馬区栄町34-6 【地図表示】 |
禁煙 |
タバコ完全禁煙 |
訪問日 |
2004年7月下旬 つけ麺塩味(中盛) 700円 |
〜銀河食堂〜
(各写真はクリックで拡大します)
到着しました。
江古田駅から徒歩2分ほどですね。
私は迷って10分ほどかかりましたが・・・ (- - ;)
新桜台駅からも数分です。
独特なデザインは「銀河鉄道999」を
イメージしたとか。
「江古田いちば通り」に面しています。
営業時間とメニュー。
麺の量は同額のまま三段階で選べますぞ。
券売機です。
今のところ「つけ麺」だけのようですね。
ギョーザやドライカレーもあります。
あの美味しい味玉が50円は良心的。
つけ麺塩味を購入。
カウンター席の上に裸電球が並びます。
窓などは「列車」をイメージした感じですな。
つけ麺の食べ方などが書いてあります。
テーブルも一卓ありますぞ。
窓の外は江古田の商店街。
2004年7月下旬 つけ麺 塩味(中盛) 700円
まさに「満を持して」この世に送り出された新機軸のテイスト。
美味しい上に、後味の清清しさも特筆ものです。
既存のつけ麺とは全く異なる独自のアプローチで、
ここまで高いレベルの味を「創造」するとは素晴らしいですね。
辛汁も付き、これで700円は超破格値でしょう。
その上、さらに大盛りにもできます。
麺は平打ちの中太ちぢれ。
柔らかめ&結構甘めなテイストですな。
ピトピト吸着性でつけ汁を良くからめます。
並(200g)、中(300g)、大(400g)が選べますぞ。
何とも “イリュージョン” なつけ汁です。
「鉄板焼そば?!」
「カレー風味の野菜炒め?!」
炒めたキャベツのような甘味と旨味が
マジックの種明かしかな?
残ったつけ汁と割りスープ。
煮干やカツオ節が豊かなスープです。
素晴らしいエンドロールの時間・・・。
2004年7月下旬 つけ麺 塩味(中盛) 700円
「オリオン食堂」(東長崎)の2号店として、2004年7月1日にオープンしたお店らしい。外装、内装ともに黒づくめで何となく変わっているデザインだなと思ったら、どうやら銀河鉄道999のイメージで作ったらしい。
現在のメニューは「つけ麺」オンリーで、ラーメンはない。
塩つけ麺の食券を買ってカウンターへ着席すると、若い男性2名で調理と接客に当たっていた。江古田という土地柄、くだけたキャラクターの店員さんを想像していたが、非常に礼儀正しく、実に感じの良いお二人だった。麺の量は値段同額のままで並(200g)、中(300g)、大(400g)が選べ、玉子も温泉玉子か味玉のいずれかを選べるというので、中盛の味玉でオーダーした。
そして、登場したつけ麺を見て、ちょっと驚いた。麺皿もつけ汁もかなり色々載っていて、とてもボリュームがある。さらに小さな器で辛汁も付いてきた。
まずは、何もつけず麺をそのまま一口食べてみると、平打ちの中太ちぢれ麺は、やや柔らかめでかなりの甘味があり、おそらく相当に玉子や砂糖を練り込んでいると思えた。そして表面はモチモチというか、ピトピトと粘り気がある。ちょっとぬるめだったこともあり、まるで「あつもり」の麺のような吸着性のある表面だ。これは相当にスープをからめそうだと思った。
つけ汁は「塩味」にもかかわらず、不透明のこげ茶色である。中にチャーシューが一枚入り、表面には多めの揚げネギが浮いている。幅広く切られたネギがオリオン食堂を彷彿とさせた。
麺をつけ汁に浸して食べてみると、何とも摩訶不思議な美味しさであった。明らかに既存のつけ麺達とは「生い立ち」がまるで異なる印象・・・。一口めはあまりに意表を突かれて、何の味か良く判らず、さらに慎重に、二口、三口と食べ進むと・・・・・意外な事に、「や、焼、焼きそばの味?!」と思えた。
見た目と、味のイメージが一致しないので、現実を把握するのに結構時間がかかったが、つけ汁の出汁の中には動物や魚介と混じって、芳ばしい野菜炒めのような、特にキャベツをサラダ油とソースで炒めたような風味を感じる。それに、揚げネギの焦げた匂いが重なると、まるで鉄板焼の焼そばの風味のように思えたのである。しかし、それ以外にも明らかに二つ、三つの隠し味がある感じで、まさに予期せぬ「大物との遭遇」に嬉しくなってしまった。
麺の上には、モヤシ、キャベツ、ニンジン、ニラ、サヤエンドウ、を油で炒めたものが載っている。まさに「野菜炒め」をトッピングした感じで、なんとも新鮮だ。これを麺と一緒につけ汁に入れて食べると、キャベツやモヤシに、塩コショウを振って、あのサラダ油で炒めた感じの独特な香りが増幅されて、ますます焼きそばテイストである。
具の特筆は味玉で、トローリではなく、サラリとする粉っぽさのある食感だが、口に入れて数秒立つと物の見事に淡雪のように口中で溶けて消えてゆく。絶品の口解け感だ。しかも割と甘めの味付けなので、ちょっとしたデザートテイストである。
メンマは柔らかく、繊維感の大人しいものであった。また、なぜか、トロロ昆布がトッピングされていた。これは普通のトロロ昆布そのもの。
つけ汁の中に入っていたチャーシューは肩ロースで、厚さは標準的、大きさはやや大振りだが、ちょっとハムっぽいモグモグする食感で、ホロホロとかサクリという歯応えではなかった。
また、別に付いて来た「辛汁」をちょっと舐めてみると、実際、「蒙古タンメン中本」の「北極」並に辛いが、辛さと同時にかなりの旨味があるのに驚かされた。何となくイカの塩辛を連想させるような、濃い旨味であった。つけ汁の一部分にちょっとだけ入れてみたが、やはりその辛さゆえ、味がガラリと変わってしまうのは間違いない。
さらに後半になってくると、微妙にカレースパイスの風味が感じられる気がしてきた。もしかしたら、隠し味の一つとしてつけ汁に入れている気がしてならない。
最後の方は、麺と一緒に揚げネギがほとんど食べ尽くされてしまったためか、芳ばしさが少なくなると、焼そばというよりも、「カレー風味の野菜炒め」というテイストに感じられた。
さすがに最後の最後は、大量の麺と具を浸け込んだため、つけ汁はかなり薄くなってしまったが、それでも、ここまで味の「物足りなさ」は絶無であった。
オリオン食堂と同様に、無化調という事らしいが、塩分やラードも極めて控えられており、他のお店の多くが好んで使う、この三種の神器、「塩」「ラード」「化学調味料」をいずれも極力控え、逆に、それ以外の味や素材を総動員して作り出したような、実に見事な味わいである。吸着性のある表面をした麺が、つけ汁をよくからめるのも奏功していると思う。
今までのつけ麺とは全く異なる独自のアプローチで、ここまで高いレベルで味を「創造」できるのだから、実に大したものである。まさに母体のオリオン食堂が、いかに「満を持して」この世に送り出した味であるか、まじまじとその努力の跡が伝わって来るような、オリジナリティあふれる素晴らしいつけ麺であった。しかも、これで700円は超破格値だろう。
最後にスープ割をお願いすると、小さな器で出してくれた。そのまま飲んでみると、煮干とカツオ節の美味しい出汁である。
残っていたつけ汁に足すと、炒めた野菜と魚介の風味が渾然一体となって、素晴らしいエンドロールの時間が流れる。
さらに、食べ終わってから約10分後、二度目の感動がやって来た。
言い様のない「清清しさ」が胸の辺りに感じられるのである。
ラーメンを食べた後に時折経験する、喉の渇き、舌の痺れ、胸焼け、胃もたれ感、等とは、まるで正反対の感覚。
無化調、低塩、低ラード・・・ゆえに成せる「後味の素晴らしさ」に他ならないだろう。
(麺は完食。スープ割も完飲。)
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