ラーメン&つけ麺食べ歩き
元祖恵比寿ラーメン
(東京都 台東区)
店名 |
元祖恵比寿ラーメン(がんそえびすらーめん) |
住所等 |
東京都台東区千束1-15-8 【地図表示】 |
禁煙 |
タバコ可 |
訪問日 |
2005年10月中旬 ラーメン 650円 |
〜元祖 恵比寿ラーメン〜
(各写真はクリックで拡大します)
お店に到着です。
つくばエクスプレス「浅草駅」から徒歩5分ほど、
東京メトロ「入谷駅」から徒歩10分ほど。
真っ赤な梁や柱で視認性は抜群。
ガラスに描かれているのは店主さんの似顔絵かな・・。
券売機制です。
「ラーメン」を購入しました。
大盛りがわずか50円のアップとは・・・安いですな。
しかーも、ランチタイムは半ライス付です。
店内は奥へ長いL型カウンター形式。
スタッフさんは2名でした。
卓上メニューです。
営業時間や定休日が書いてあります。
英語表記は外人さんの多い「六本木」時代の名残りかな・・・?
2005年10月中旬 ラーメン 650円
優しいフィールの麺に、優しいテイストのスープを重ねた
まさに「癒し系」の一杯ですね。
クリアで薄味のあっさりスープは多めに足された「油」がキーテイスト。
「ビロード」や「シルク」のように滑らかなタッチフィールの細麺は
非常に優雅で心地よい舌触りです。
全体的に「押す」のではなく、「一歩引く」ことの
「美学」が貫かれている印象・・・。
横一列に並ぶ大量のメンマが壮観ですな。
ともかく優しい口当たり・・・塩や醤油が立たず、タレが控えめ、
ややおっとりして、透明度の高い「奥ゆかしい味わい」のスープ。
表面には油が多めに浮いています。
軽く縮れた白っぽい細麺は・・・恐ろしいほどに「シルキー」なタッチ。
ポヨポヨと軽く弾むように動き、ふわっと優しい口当たり。
まるで「羽毛」でなでられるような・・・「淡雪」に触れるかのような・・・
何とも艶(なまめ)かしい柔らかいタッチが
どちらかといえば「女性」的なフィールを感じさせる麺。
2005年10月中旬 ラーメン 650円
1990年代の頃、東京ラーメンの代表的なお店の一つとしてJR恵比寿駅近くの「恵比寿ラーメン」がよくマスコミに取り上げられていた。
もちろん、今もその「恵比寿ラーメン」は同じ場所にあり人気店であるが、こちらはその当時に「恵比寿ラーメン」の店長をされていた方が、独立して出店されたお店らしい。一時期は六本木に店舗を構えていたものの、現在はこちらの浅草近くへ移転し営業されている。お店は奥へ長い造りで、入口近くにテレビが点き、雑誌なども数冊置いてあり、一人でも寛げる雰囲気になっている。
登場したラーメン、きれいに澄んだ醤油スープとドッサリと並べられた大量のメンマが目を引く。
レンゲにスープを取り、一口飲んでみて数秒・・・・「う、ぅ、薄味?」と言うのがスープの第一印象であった。
ともかく優しい口当たり・・・・塩や醤油が立たず、タレが控えめなのに加え、どうやら表面の多めの油が味をマスキングしてしまうのも関係していると思う。
出汁は鶏ガラや豚骨だと思われ、雑味がないのは良いのだが、随分おっとりしていると言うか、大人しいと言うか・・・・透明度の高い「奥ゆかしい味わい」である。
「どうだ、美味しいだろう」とでも言わんばかりにグイグイと前へ出てくる自己主張の強い味ではなく、むしろこちらから前へ出て味を追いかけて行くような感じになる。化学調味料もほんのりと言うか、うっすらと言うか・・・・まるで雲の合間から「薄日」が差すような絶妙な効かせ方である。
それゆえ普段、強い味に慣れている人が食べれば、味が「奥まっている」と言うイメージを持つ人もいるかも知れない。
そしてそのクリアで薄味のあっさりスープに、あえて多めに油を足しているのがキーポイントだろうか。どうもこの「油の味」を積極的にスープの前面に出そうとしている印象も受ける。
続いて麺を一口すすってみて驚いた。
この軽く縮れた白っぽい細麺・・・・何とも恐ろしいほどに「シルキー」なタッチの麺なのだ。
ポヨポヨと軽く弾むように動き、ふわっと優しい口当たり、そして麺の表面付近が良い意味で絶妙に少量だけ歯ぬかりする感じがあり、その表層が何とも「ビロード」や「シルク」のような滑らかなタッチフィールを生み出している。非常に優雅で心地よい舌触りである。
決して「ツルツル」と硬質なのではなく、まるで「羽毛」でなでられるような・・・「淡雪」に触れるかのような・・・何とも艶(なまめ)かしい柔らかいタッチに、どちらかといえば「女性的」なイメージを感じさせる。
そして、ややカンスイが感じられるのだが、決してレトロと言うのではなく・・・弱い麺ではないのだが、はにかむようなコシ・・・噛むと「フニフニ」と軽く空気を含んだような食感だが、きちんと芯も残っている・・・この辺りのバランスの采配の上手さは「さすが」としか言いようがない。
チャーシューは醤油がしっかりと「中まで染み込んだ」味。奥の奥まで醤油のキレのある味が染み込んでいて、少しだけしょっぱいかなと感じるギリギリ手前の味になっている。肉の旨味自体は半分ほどスープへ奪われてしまった感じであっさりとしているが、このあっさりとした肉の旨味と醤油のキレが醸すハーモニーを楽しむ感じだ。
昨今多い贅沢な「ジューシーさ」のあるチャーシューではなく、むしろこの素朴な「淡白さ」こそが身上と言える、懐かしい感じのチャーシューである。モサモサとした噛み応えながら薄切りなのでトータルとしては丁度良い食感に仕上がっている。
横一列に大量に並ぶメンマは、繊維が粗い感じでシャクシャクと軽く歯が入り、繊維同士の結着が弱い感じで軽快に噛み砕けるもの。
ほんのりと甘めで味付けはしっかりとされている。量からも判るように、単なる箸休めではなく、しっかりと「食べる」ためのメンマとして仕上げられて、いわば「第二の麺」として位置付けられている印象だ。シャクシャクと明確な歯触りのネギが、全体に優しいタッチが支配するこのラーメンのワンポイント的な良いアクセントになっている。
食べ終わってみると、やはりなんと言っても最大の魅力は「麺」だなぁ・・・と言う印象。
こんなに「シルキー」な口当たりの麺は他ではなかなかお目にかかった事がない。おそらくは、この麺の食感が気に入った人にはヤミツキになるだろうと思う。
そしてスープは口当たりが柔らかく、単に「あっさり」と言うよりも、押し付けがましさがなく、「一歩引く」ことの「美学」が貫かれている感じ・・・。
それにしても、この優しいフィールの麺に、この優しいテイストのスープが重なるのであるから・・・・食べ終われば、こちらまで「優しい気持ち」になってしまう。
そう言う意味では、いわゆる「癒し系」の一杯にも感じられる。飲んだ後の「深夜」に、一人でゆっくりと食べてみたくなるラーメンだ。
(麺は完食。スープは6割飲んだ。)
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