ラーメン&つけ麺食べ歩き
永利
(東京都 豊島区)
店名 中国家郷料理 餃子房 永利(えいり) 住所等 東京都豊島区池袋1-2-6 【地図表示】 禁煙 タバコ可(灰皿あり) 訪問日 2006年4月下旬 塩麺 520円
鶏蛋生菜炒飯 730円
〜中国家郷料理 永利〜
お店に到着しました。池袋駅北口の「へいわ通り」商店街の一画です。
うーん・・・・この近辺は、アジア系やエスニック系の飲食店が多くて、
新宿区の「新大久保」辺りと雰囲気が良く似ていますな。
お店は半地下になります。看板には「中国家郷料理」の文字。
「家郷」とは、「ふるさと」「故郷」「郷里」などの意味。
つまり、中国の家庭料理のお店ですね。
割と広めの店内にテーブル席が散在します。
中華店としては、極めてオーソドックスな雰囲気でしょう。
半地下ゆえ、「採光」は入口のみ。
会計は入口横のレジカウンターで。
卓上のメニューです。
まずは飲み物ページ・・・・意外にも中国酒の種類は少なめ。
「沢の鶴」「菊正宗」「白鹿」など・・・日本酒が充実。
カクテルやワインなども揃って、意外にノンジャンルですね。
メニューはともかく豊富です。数ページ目で、やっと「湯麺」(ラーメン)を発見。
「塩ラーメン」と「玉子とレタスのチャーハン」を注文しました。
ご宴会・パーティコースなども有り。
円卓も用意されています。
飲み物棚の奥が厨房スペースのようです。
壁にもメニュー。
中国「東北」地方の料理が並びます。
2006年4月下旬 鶏蛋生菜炒飯 730円
(この写真はクリックで拡大します)
「玉子とレタスのチャーハン」です。
気取りなく、「ドサッ」と盛り付けられて登場します。
ご飯には独特な重さと粘性があり、
いわゆる「フワフワ、パラパラ」とする感じではないですな。
うむむ・・・なんとも・・・
色んな意味で「家庭的」な味です。
チャーハンと言うよりも・・・ケチャップライスのような色合いと口当たり。
生卵かけご飯のような「モッチャ、モッチャ・・・」とする、
やや粘り気のあるウエットな食感。
炒飯のセットで付くスープ。
片栗粉によるトロミがある塩味、コショウとゴマ油の香りがします。
2006年4月下旬 塩麺 520円
(この写真はクリックで拡大します)
何とも「ゆったり・・・」とした味わいの塩ラーメン。
積極的に「美味いと言わせよう」「印象付けよう」としてギラギラしている味ではなく、
全体に肩の力を抜いた、「あっさり」「さっぱり」路線。
どこまでも自然体の、あくまで「日常食」としての造りですね。
器が大きく、スープが多いので、麺や具が「泳ぐ」感覚。
後味に、甘味がうっすらと尾を引く感じ・・・が心地良いです。
スープは油感も非常に少なく、塩気が軽くピンッと効いているものの、
お湯にガラと野菜の旨味が優しくゆっくりと溶け込んだような感じの・・・
驚くほどに「うっすら」「あっさり」としたシンプルな味。
中太の麺は縮れがあり、「ツルツルン・・・」、「プルンプルン・・・」と、リズミカルなすすり心地。
弾力が豊かで、口の中でポワポワと軽く跳ねるような感じがあり、適度な歯応え。
妙なクセや強い個性の主張がなく、実にオーソドックスで食べやすい。
2006年4月下旬 鶏蛋生菜炒飯730円 + 塩麺520円
池袋にある中国東北地方の料理を出すお店。
一言で、「中華料理」と言っても、何しろ日本の約26倍と言う超広大な国土を誇る「中華人民共和国」ゆえに・・・・地方によって料理のタイプも大きく異なる。
そんな中でも中華の四大料理と言えば、「北」の代表は上品な宮廷料理の「北京料理」、「東」の代表は海産物を豊富に使った豪華な「上海料理」、「南」の代表は食は広州にありと言われるほど多彩な「広東料理」、「西」の代表は赤唐辛子や山椒を多用した辛口の「四川料理」・・・と言われているようだ。
こちらのお店は、それらとは異なる「東北地方」の中国料理を出すようで、しかも日本人向けにアレンジしていない本場そのままの味だそうだ。
こちらのお店を、中国の現地そのままの雰囲気とか、日本人には近づきがたいディープな異国ムード・・・・などと評する声も一部にあるようだが、実際に訪問してみれば、何のことはないどこにでもあるオーソドックスな普通の中華屋さんである。店員さんは全員中国の方らしいが、日本語は普通に話すし、接客も日本の大衆食堂と全く変わらない。
初訪問で、その中華料理店の実力を見たければ、「チャーハン」を頼めと言う人がいる。シンプルな米の料理ゆえ、炒める際に調理技術が如実に出てしまい、ごまかしが効かないから・・・らしい。
だからと言うわけではないのだが、「塩ラーメン」と「玉子とレタスのチャーハン」を注文した。ちなみに半チャーハンはあるのか尋ねたところ、無いとのこと。
待つこと5分ほどで先にチャーハンが登場してきた。
さっそく、一口食べてみると・・・・シンプルな塩味メインであるが、味付けは多少濃い目に感じる。
そして、米の食感が「パラパラ」ではなく、結構ウエットな粘性があって、「モチャモチャ・・・」とする、独特な口当たりの重さがある。
何と言うか、まるで生玉子を熱い白ご飯にかけてグルグル混ぜて食べる「玉子かけご飯」を連想するような・・・・溶き卵を思わせるベッタリとした粘り気のあるご飯の食感だ。
これが中国東北地方の本場スタイルなのかどうか判らないが、この「ムチョムチョ」する口当たりから想像するに、炒める際の火力が相当に弱そうに思える。
個人的には中華炒飯の醍醐味は猛烈な火力でギンギンに熱した鉄鍋の「鍋肌」にご飯を「滑らせる」ように回すことで生まれる特有の「食味」にこそあると思うのだが・・・・。
実際、横浜中華街などでも、「炒飯」は空気を含ませたようにふんわりとしていて、飯粒同士がいかにパラパラときれいに軽くほぐれるか・・・・を最も重視し、さらにしっとりとナイーブで上品な玉子の甘味で食べさせる感じのものが多いと思う。
また、この全体がベタッとした食感から思うに、炒める際にラードではなく植物油で炒めているのは間違いないだろう。また、セロリだけでネギが入らないので炒飯特有の香りがやや物足りない気もする。
口当たりの「モッタリ・・・・」とした感じもあって、炒飯と言うよりも、むしろケチャップを使った「チキンライス」のような食感にも感じられ、やや重々しい感じの食感に思えてしまうが、その分、お腹に「ドカッ」と重く溜まる感じ(=食べ応え)はある。
付属のスープは片栗粉でトロミを付け、塩とコショウとゴマ油で味付けしたもの。これはどこにでもある普通の町の中華屋さんの味。
炒飯を半分ほど食べた時点でラーメンが登場してきた。
スープは、細かな油が散りばめられたように浮いている半透明なタイプ。器は大きいのだが・・・・麺や具の量はさほど多くはない。
さっそくスープを飲んでみると、塩気が軽くピンッと効いているが、お湯にガラと野菜の旨味が優しくゆっくりと溶け込んだような感じの味わいで・・・・驚くほどに「うっすら」とした「アッサリ」味である。
スープは油感も非常に少なく、その分、湯気がホワホワと良く立ち昇っている。
麺は中太で縮れがあり、ツルンツルン、プルンプルン・・・・と、リズミカルなすすり心地。
弾力が豊かで、口の中でポワポワと軽く跳ねるような感じがあり、適度な歯応えを持っている食べやすいもの。妙なクセや強い個性の主張がなく、実にオーソドックスで万人向けと言う感じだ。
チャーシューは割と厚みもあり、ホロホロ、ホグホグと肉の繊維が軽くほぐれて、ホクホクする歯触りが心地よい。肉の旨味はさほど濃くなく、ちょっと「ツナ」っぽい食味にも感じられるが、あっさりとした素直な味でなかなか美味しい。
割と大振りの茹で玉子半分はプルルンとする白身の弾力の感触が心地よく、これまた全く味付けのないもので、極めてあっさり、さっぱりとした食味。
ラーメンを食べ終えての印象としては・・・・・ともかく全てが「あっさり」している、と言うことだろうか。
スープ自身も、さほど塩気や化学調味料に頼った味ではなく、何と言うか積極的に「食べさせよう」としてギラギラしている味ではなく、極めて自然体な味なのだ。
さらに、スープだけでなく、チャーシューや玉子もあっさり、さっぱりであり、麺の食味も実に素直、さらに具のモヤシのさっぱりした食味が、さらに全体の「あっさり」「さっぱり」加減に拍車をかけている印象だ。シンプルな塩味にモヤシなどが加わる事もあって、どことなく「タンメン」のような味にも感じられるが、ともかく全体に、「ひねり」や「こだわり」を感じる箇所が少なく・・・・昨今の日本のラーメンのように「スープが命」と言う価値観ではないと思える。まさしく看板どおり、「家庭料理」的な、日常食としての路線を歩む一杯と言う印象だ。
後味はチリチリと旨味と甘味が舌に残っていて、特に甘味がうっすらと尾を引く感じ・・・がなかなか心地よい。
こちらのお店、メニューの数は200種類もあるらしく、どうやら「東北醤大骨」と言う背骨料理やラム肉料理などが目玉のようなのだが、ただ、炒飯とラーメンを食べた限りでは・・・・プロとしての「技術」や「水準」を感じ取れるような修練を積んだコックさんが作る味と言うよりも・・・・お店の看板にも「家郷料理」とあるように・・・・調理や味付けは良くも悪くも、あくまで中国の「家庭の料理」(素人料理)の路線だと思え、調理や味付けなどは気取りがないと言うか、やや大味にも感じられた。
ちなみに、私も過去、中国の北京、上海、西安などで、高級店から大衆店、屋台まで・・・・「本場」の中華料理やラーメンを数十軒は食べ歩いたが、当然ながら、「本場の味だから、すべて美味しい」・・・・・と言うことは無い。
当然だが日本で食べ歩きをするのと全く同じで「美味しい店」もあれば、「美味しくない店」もある。つまり、日本で、「天ぷら」や「寿司」などの日本料理を食べ歩いても、「美味いお店もあれば、そうでない店もある」のと全く同様である。
また、美味しいお店でも、正直に言えば、日本各地に存在するそれなりの中華料理店で食べる味と「大差ない」と思えた。
確かに見慣れない魚や変わった野菜、珍しい食材などは目にするものの、今や、これほどメジャーで、グローバルになっている「中華料理」であれば、値段(物価)が安いと言うこと以外、わざわざ中国本土で食べる意味はほとんど感じられなかった。
(麺は完食。スープは2割飲んだ。)
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