ラーメン&つけ麺食べ歩き
大黒屋本舗
(千葉県 松戸市)
(2006/6 中華蕎麦 とみ田)
としてリニューアルオープン

店名 名代ラーメン 大黒屋本舗(だいこくやほんぽ)
住所等 千葉県松戸市松戸1339 【地図表示】
禁煙 タバコ可否不明
訪問日 2005年12月中旬 もりそば(中) 680円 



〜大黒屋 本舗〜

(各写真はクリックで拡大します)




JR松戸駅ホームです。
松戸と言うと・・・加瀬あつし氏の漫画「カメレオン」に登場する
「松戸苦愛」(マッドクラブ)を思い出す。
(;´Д`)






お店に到着しました。
松戸駅東口から徒歩3分ほど。






窓ガラスに大きく「大黒屋本舗」の文字。
店頭に待ち客用の椅子があります。






営業時間と定休日。






昼と夜でメニューが変わる「二毛作」営業。
こちらは「昼の部」のメニュー。






入店すると左手に券売機。
「もりそば(中)」を購入しますた。






店内はカウンターとテーブル2卓。
窓が大きいので明るいです。






カウンター上には「王族」の色紙がズラリ。
Σ(゜o゜)!










2005年12月中旬 もりそば(中) 680円



うーん・・・・・素晴らしい。
これぞ、「ガチンコ」の真剣勝負ですね。
何とも・・・・「慇懃」(いんぎん)で「シリアス」な美味しさです。

動物系と魚介系が恐ろしく高いレベルで拮抗する
一切の増量やごまかしのない、まさしく「異次元」濃度のつけ汁に、
想像を絶する「素材」の量と膨大な仕込み時間を確信します。

食べ手側としても「姿勢を正して食べるべき味」。
そして、食べ終わるまで「決して気の抜けない味」・・・・ですね。

まさに、「おみそれ致しました」の一言。









つけ汁は、そのあまりの濃厚さゆえに、
麺を沈める時に「ドプ、ドプッ・・・」と重々しい抵抗が発生するほど。
旨味がガツンッと、「下段」からえぐるようにやって来る。






ツルツルと硬めで「がっつり」したストロングな太麺。
小麦の風味が「ギュウ〜ッ」と中に閉じ込められている感じで、
あまり曲がろうとしないややプラスチッキーな歯応え。
太めのスパゲティをやや硬めに茹でた時の食感にも似ているかな。






汁に浸けて引き上げたところ。
濃厚なつけ汁に負けない、「がっつり」と太い芯の通った太麺。
筋骨隆々の麺と汁が土俵中央でガップリと
四つに組んで力比べをしているイメージ・・・。






チャーシューは厚めのバラロール肉が2枚。
ふくよかな口当たり、ジューシーな肉汁でなかなか美味しい。






スープ割をして頂いた図。
うーん・・・これほど「慇懃」なスープには
滅多にお目にかかれないでしょう。

まるで「旨味の溶岩流」が舌全体を覆い尽くす感じ・・・。
まさに鬼気迫る「迫真」の味ですな。




2005年12月中旬 もりそば(中) 680円 

「佐貫大勝軒」を筆頭に茨城県や千葉県で多数の店舗を展開している「高橋こうじグループ」のお店。
昼は「佐貫大勝軒」系のモチモチ麺、夜は同グループの「角ふじ」系の極太麺を提供し、昼と夜でメニューをガラリと変える二毛作で営業している。
店頭には待ち客用の椅子が並べられているが、もし行列があった場合は注意が必要だ。すぐに列の最後尾へ加わるのではなく、まず店内へ入って券売機で食券を買って店員さんへ渡してから外の行列へ加わる方式になっているようだ。

作り方は数杯を一度に作るようだが、十分に時間と手間をかけて非常に「真剣」、かつ、「入念」に作っている様子がビシビシと伝わって来る。
店内は静かながらも張り詰めた緊張感があり、柔道や剣道などの「道場」へ足を踏み入れた時の感覚に似ている。
また、スタッフの方は3名いらっしゃったが、全員が「志を同じくしている」と言うことが客の私にもはっきりと伝わって来る感じがあり、接客や店の雰囲気は、今まで私が訪問したお店の中でも五指に入る居心地の良さだった。

いよいよ登場した「つけ麺」。まずは汁に浸けず、麺だけを食べてみると・・・・・麺は驚くほど「キンキン」に冷やされている。
真冬の水温なので当然なのかも知れないが、なかなかここまでキッチリと冷やしているお店は少ないと思う。
すするとツルツルと硬めで「がっつり」していて、小麦の風味が「ギュウ〜ッ」と中に閉じ込められている感じで、あまり曲がろうとしないストロングなすすり心地。
噛み砕いてもそれほどモチモチする粘る感じはなく、プリプリとかの弾性やサクサクと言う軽快な感じでもなく、ツルツルして歯に「コツン」と当たるような・・・どちらかと言えばややプラスチッキーな硬さを感じる。卵白を使っているのか、「頑者」(埼玉)の麺をちょっと思い出した。噛めば噛んだ分だけ正確に潰れてゆく歯応えで、ちょっとパスタっぽいと言うか、太めのスパゲティをやや硬めに茹でた時の歯応えにも似ていると思う。

いざ、麺をつけ汁へ浸けようとして、一瞬、驚いた。
ネギが沢山浮いているということもあるのかも知れないが、つけ汁自体があまりにも濃密なため、麺を沈めるのに「ドプドプッ・・・」とする重々しい手応え(抵抗)が発生するほどなのだ。
一口食べてみると、あらゆる素材の密度がどっさり・・・・と感じられ、一切の増量やごまかしがなく、まさしく「異次元」濃度でダシが溶け込んでいる様相。口当たりはほとんどドロドロに近い感じだが、驚いたことに味が非常に鮮明で雑味がない。動物系と魚介系が恐ろしく高いレベルで拮抗しているようにも感じるが、やや頭一つ魚節系が抜け出ているようだ。

他店のつけ汁が「一般人」の体格レベルだとしたら・・・・・こちらは明らかに「力士」もしくは「プロレスラー」の鍛え抜かれた尋常ではない筋肉を連想させる。
そして「がっつり」と太い芯の通った明確な食感の太麺は、この濃厚なつけ汁に埋もれることもなく、筋骨隆々の「麺」と「汁」が、土俵中央でガップリと四つに組んで力比べをしているイメージである。

つけ汁はともかく素材感が半端なくすごいのだが、それらをまとめ上げるべく醤油ダレもしっかりと効かされ、さらにやや強めの塩分が一発パンチを加えて、味の筋を通しているようだ。
また、多めに散らされた小口切りのネギがパラパラと混じって、食感的にも風味的にもとても良いアクセントになっている。
食べ進んでいて気付くのは、つけ汁の味が上段や中段からやって来るように感じられるのではなく、「下段」からえぐるようにやって来ると感じられることだ。旨味と塩分感がガツン、ガツンッとローキックのように舌の奥へ打ち込まれて来る感覚だ。
K−1で言えば、派手なハイキック一発で相手をKOするような浮ついた華やかな味ではなく、下段からの何発ものローキックの連続で相手をダウンさせるような・・・上辺だけの味、表層的な味・・・ではなく、ズシンッ、ズシンッと足元から攻められて来る重い打撃のイメージ。

ただ、全体的に味が「重装備」なので、軽快感やシャープさやキレというものはあまり感じられない。
そこで卓上の「酢」を少し入れてみたのだが、これが意外や「大正解」であった。酢による酸味で、明るさが加わり、キレが加わり、軽さが加わって味全体が一層「動的」になるとともに軽快感も出て来て、箸の動きもスピードアップ、次々に麺が胃の中へと収容されて行った。

チャーシューは厚めのバラロール肉が2枚、つけ汁に沈んでいた。ふくよかな口当たりでジューシーな肉汁が良く残っていてなかなか美味しい。ただ、汁が濃厚なので脂の多いバラ肉よりも、サッパリと淡白なモモ肉などを使ってみても合うかも知れない。
同じく茹で玉子が半分入っていて黄身がネットリする半熟であったが、やはりこれだけ濃厚なつけ汁だと、口直しの意味で黄身がサラリとする固茹で玉子でも良いと思う。メンマはフニフニとかなり柔らかめの仕上がりなので、麺を食べる邪魔にならないのがいい。

8割ほど食べ進んでいると、器の底から柚子の香りが漂って来た。あまりに図太い動物と魚ダシの風味に、今まで気付けなかったようだ。
おそらくは、濃厚一辺倒にならないようキラリと清涼感のある柚子を最後に香らせる趣向なのだと思う。しかし、濃厚つけ汁と柚子の柑橘系の香りの両者の間にちょっとギャップがあり過ぎる感じで、相性的にはいかがなものかと思える。大満足で食べ終わろうとする寸前に、突然に予期せぬ毛色の変わった伏兵が登場すると面食らってしまう気がする。

最後にスープ割を頂いたのだが・・・・一口飲んだ時点で、これまた、そのあまりに鬼気迫る「迫真の味」に、「うーん・・・」と考え込まされてしまった。
どれだけ様々なお店を食べ歩いていても、これほど「慇懃」(いんぎん)なスープには滅多にお目にかかれるものではない。
まるで「旨味の溶岩流」が流れ込んで来て、舌全体を覆い尽くすかのようである。
「ネットリ・・・」とするゼラチン質が際立って感じられ、「素材感」「旨味」「コク」に舌が圧倒され、思考がすっかり占領されてしまう。このスープの背後には、想像を絶する「素材」の量と膨大な下ごしらえの時間が控えているのは間違いない。

到底、お金には換算できない実に熱い真心のこもったスープであり、当方としてもスープの最後の一滴まできちんと姿勢を正して食べるべき味に思う。
ただその分、やや肩に力が入り過ぎてしまうと言うか、食べ終わるまで決して気の抜けない「シリアス」な味・・・にも感じられる。
また、食べ終えてから10分ほどは多少の塩分感が舌に残った。麺も消化に時間がかかりそうな、腹持ちの良さそうなタイプなので、食後はかなりの満腹感になった。


(麺は完食。スープ割も完飲。)










ホームへ


− BB!ラーメン&つけ麺 名店集 −



本サイトのすべての画像や文章の転載ならびに二次利用を固くお断りします。

Copyright (C) 2004
01ch.com
All Rights Reserved.


.