ラーメン&つけ麺食べ歩き
ぼたん 大塚店
(東京都 豊島区)

店名 博多長浜らーめん ぼたん 大塚店(ぼたん おおつかてん)
住所等 東京都豊島区北大塚2-12-3 【地図表示】
禁煙 タバコ可(灰皿あり)
訪問日 2004年7月中旬 ラーメン+替玉 720円
2004年7月下旬 チャーシューメン+替玉無料券 850円
2005年2月中旬 ラーメン+替玉無料券 600円 



〜博多長浜ラーメン ぼたん その1〜

(各写真はクリックで拡大します)




大塚駅から徒歩2分ほど。
商店街の真ん中ですな。






半地下ですが、
ガラス張りで明るい店内。






メニューその1
替玉は120円です。
ラーメンを注文しました。






メニューその2
麺の固さも選べます。






店内はしっかり「豚」の香りがあります。
「田中商店」や「よかろうもん」などと
比肩するレベルの匂いですね。






ライスもありますぞ。
このスープならなかなか合いそうですね。






お店の名刺。
営業時間が書いてあります。










2004年7月中旬 ラーメン600円 + 替玉120円



豚臭さは十分ですが、ゼラチンやラードは多少控えめで、
トロリ、サラリとする飲みやすい美味しいスープ。
塩や調味料も割と控えめで、
豚の「天然エキス」で勝負という感じですな。
チャーシューも博多系としては力作。









ちょっと醗酵したような
豚のディープな匂い。
サラサラした粒状感のあるスープが、
結構多めに注がれてきます。




2004年7月中旬 ラーメン600円 + 替玉120円

2004年の初夏、最近オープンしたお店らしい。店内はかなりの豚臭さが漂っていて「これは期待できる」と確信する。
登場したラーメンは、ややこげ茶色の濃濁スープが多めに注がれている。ちょっと醗酵したような豚のディープな匂いが漂っている。一口飲んでみると、「よかろうもん」や「御天」などに比べるとゼラチン質は少なめで、あまりネトネト舌にまとわりつくほどではない。割とトロリとして、サラリとしているが、濃厚な豚の独特のコクがしっかりある。濃厚なコクは豚頭からのエキスだと思う。この豚の旨味のスープでしっかりと食べさせてくれる感じで、化学調味料や塩分は思いのほか控えめなのが好感。

博多系特有の卵殻を練り込んだかなりの極細麺は、スープを吸い込んでやや色が濃い目である。固さの指定をしなかったが、しっかりと固さが残っていてザクザクした食感が美味しい。特に芯が一段さらに固めに感じられ、そのため実際の細さ以上に極細に感じる。
細めに切られたキクラゲがコリコリして新鮮で美味しい。また、チャーシューは博多系としてはかなり頑張っている。がっしりしたブロック感のある肉質で、極めて薄味であり、歯を入れるとサクリと割れるふくよかなもの。このラーメンと合っているかどうかは別として、グニグニしたチャーシューが多い博多系では、このサクサクした肉厚の食味は珍しい。
卓上には無料の薬味として、刻みニンニク、辛子高菜、すりゴマ、紅ショウガなどが置いてある。ニンニクは業務用ではなく、自店で生ニンニクを刻んだもののようだ。入れてみると辛子高菜はピリリとしており、ニンニクは風味良く、いい具合に風味が加わる。

替玉をしてみると、スープの豚臭さやクセも少し薄れて割と食べやすくなる。また、このスープなら白いご飯ともとてもよく合いそうだ。替玉でなく白いご飯でおじや風にしても美味しいだろう。
ただ、冷房の調子が悪いのか、スープや茹で釜の熱気がすごいのか、入口が開けっ放しのせいなのか店内はちょっと暑くて、さらに辛子高菜の辛味のせいもあってか、替玉をする頃には額やアゴから汗のしずくが流れ出してしまった。
会計時に次回替玉無料券を一枚くれた。


(麺は完食+替玉。スープは7割飲んだ。)




↓続きあり






〜博多長浜ラーメン ぼたん その2〜




夜に再訪。
カウンターは広めでガッシリしていて
なかなか居心地が良いです。










2004年7月下旬 チャーシューメン850円 + 替玉無料券



ドドドドンッ・・・と、肉厚チャーシュー四連発。
スープの中にはオマケの肉もごっそり。
サクサクした肉質なのでいくらでも食べられます。
「ボリューム満点」な良心路線ですね。









うーん、肉厚ですなー。
美味しい肉をバクバクと好きなだけほおばる。
替玉無料券で麺をお替りする。
コストパフォーマンスも良好です。




2004年7月下旬 チャーシューメン850円 + 替玉無料券

前回の訪問が「昼」だったので、今回は夜の10時半過ぎという、閉店時間ぎりぎりのおそらく最もスープが煮詰まっていて「濃い」であろう時間帯を狙って訪問してみた。
先日、チャーシューが気に入ったのでチャーシューメンを頼んだ。今回の店内は閉店の間際で、スープの仕込みをしていないせいか、豚臭さはあまり感じなかった。

この日のスープは、「濃い」というよりも、何と言うか「こなれた」感じの味であった。シチューなどを作った食べ残しを、一晩置いて、翌日温めなおしたりして長時間煮ていると、じゃが芋が煮崩れてサラサラする粉っぽさがスープに出てくるが、そんな感じの「サラサラと粒状感のあるこなれた味」である。そのせいか豚の風味も前回と比較すればちょっと飛んでしまっている気がする。たまたまのブレもあるのかも知れないが、前回の昼間のスープの方が、鮮度があり風味も良くおいしかったと思う。
今回の風味は、強烈な豚のクセや醗酵臭というよりも、何となく「毛皮」や「皮ジャン」などの「動物のなめし皮」の匂いを連想させられるものだった。
また、今回はだいぶタレが薄めで、卓上のタレを少し足してちょうど良くなった。

チャーシューは厚めのモモ肉が四枚、ドドドドンと載ってくる。さらにスープの中にも小さな肉のおまけが結構入っていて、かなーり良心的だと思える肉の量だ。肉の食感は前回同様に「サクサク」する美味しいもの。フチがこげ茶なので香ばしく甘辛いタレの味を予想したが、意外にもかなりの薄味であり、肉自体の旨味もそれほどは感じられず、ブロック感があるので歯触りは良いが、ちょっとパサついたライト系の肉質である。薄味なのでいくらでも食べられる感じである。

麺は固さ指定をしなかったら、前回より少し柔らかめに感じたが、改めて見るとやはりかなりの超極細である。ただ、今回麺を食べていて感じたのは、他の博多系のお店と比較すると、こちらはやや「器」が大きくてスープの量も多いので、微妙に、麺とスープのバランスが異なっている気がする。替玉をしても、まだスープがなみなみと残っている。
つまり、器が大きくスープがなみなみと多いために、脇の固めがちょっと甘く感じるというか、博多系ラーメン特有のあの「ソリッド感」があまり感じられない気がした。
「英」(経堂)などのスープ少なめの博多ラーメンと比べると、その違いが良く判ると思う。どちらが良いという訳ではないが、個人的にはやはり本場志向の博多豚骨ラーメンは「屹立」タイプの「小さな器」で登場した方が、私の好みには合っているようだ。

無料薬味の辛子高菜は、それだけで食べると非常に辛いが、ラーメンに入れてしまうと、ピリリとする程度である。この点から考えても、やはり、かなりの濃厚なスープであることは間違いない。食べていてもあまりネトネトしないので、ゼラチンは薄く感じるが、実際には結構溶け込んでいるようで唇が軽くくっつく感じがある。いずれにしても、都内では貴重な「本場志向」を掲げる博多長浜ラーメンの新星という感じだ。

会計時に再び次回替玉無料券を一枚いただいた。


(麺は完食+替玉。スープは7割飲んだ。)




↓続きあり






〜博多長浜ラーメン ぼたん その3〜




開店直後、午前中に訪問。
スタッフ募集の貼り紙があります。






奥へと長い店内は鮮度感に満ちた
ふくよかな「豚風味」が心地よく漂っております
店員さんの元気な声が飛び交います。










2005年2月中旬 ラーメン 600円 + 替玉無料券



うーん・・・素晴らしく「美味しい」です。
このスープ、あまりにも劇的にレベルアップしましたね。

豚骨オンリーで・・・ここまで見事な「旨味」が出せるとは、
博多長浜の真の実力をまざまざと見せつけられた思いです。

おそらく今日のこのスープ・・・開店以来、
店主さんが「本当に作りたかった味」、「心に思い描いていた味」
まさに「そのもの」じゃないかな。

きっとご自身でも今日のスープには
「100点」を付けているのではないでしょうか。









豚のふくよかな風味と旨味があふれる素晴らしいスープ。
本来の博多長浜スープは、豚の「臭み」ではなく
陶酔させられる濃厚な豚の「風味」と「旨味」が魅力なのだと再認識。






古すぎず、新しすぎず・・・絶妙な博多テイストの極細麺。
おいしいです、スープが良いと麺も一層引き立ちますなぁ・・。
茹で方は「普通」指定が私的にはベスト。






チャーシューは以前のブロック感のあるサクサクしたドライ系から
脂肪の多いトローンととろけるタイプに変化。
口の中でトロリとする柔らかさです。




2005年2月中旬 ラーメン 600円 + 替玉無料券 

一ヶ月位前の某TV番組でこちらのお店が結構華々しく取り上げられていたらしく、その直後に訪問した知人によれば店頭に20人位の行列が出来ていたらしい。
その一気に増えたお客さんの行列を前に、量産の利かなそうな濃厚豚骨スープの味がどうなっているのか、ちょっと気がかりになりながら久しぶりに訪問してみた。

麺の茹で時間が短いはずの博多豚骨の割に、こちらのお店ではラーメン登場までいつも多少待たされる。
しかし、そのおかげか、待ち時間の間に、既に私の「鼻」には以前の訪問時と比べて明らかな匂いの変化が感じ取れた。つまり、店内に漂う匂いが・・・以前の一本調子のちょっと醗酵したような「豚臭さ」から、鮮度感にあふれた心地よい豚の「風味」になっていたからである。
実に食欲を誘う素晴らしく「馨しい」(かぐわしい)匂いである。決して「プーン」と来る一本調子の強い匂いではなく、「ホワ〜ァ]と何層にも積み重なって徐々に畳み掛けるようにやって来る匂いだ。

そうして登場したラーメンは・・・・見た目こそ以前と大きな変化は感じ取れなかったものの、一口スープを飲んでみれば、やはり、紛れもなく「劇的な」成長を成し遂げたスープと感じられた。
今回のスープは、「粗さ」が全く感じられず、「乱れ」が一切なく、豚の一番美味しい「ふくらみのある旨味」の部分だけが、見事なほど「ピュア」に整然と分離抽出されたスープと言う感じなのだ。
「こ、これが豚の本当の味なんだ・・・」と思わず納得させられ、何より豚オンリーでここまで「おいしく」できる事に驚きを禁じえない。

本場の博多長浜ラーメンと言うと、「どれだけ臭いか」とか、「どれだけコクがあるか」、などばかりが話題になりがちだが、今日のこちらのスープを飲んで、改めて感じたのは、そういった「臭さ」や「コク」というものを超越した次元で、何よりも素直に「おいしい」という感想が真っ先に脳裏に浮かび上がって来る事だ。つまり、すでに「臭さ」や「コク」を語るレベルを大きく通り越している味なのだ。
何より、豚の「ふくよかさ」「旨さ」だけが突出していて、他の雑味を押さえ込み、非常にストレート&ピュアに舌に伝わって来るのである。
以前と同じ何層にも重なったような豚の風味ではあるものの、今日の出来から比べると、明らかに以前の味は「混濁」していた・・・・と思えてしまう。

また、素材の掛け合わせをあまり期待できない豚骨スープでは、4〜5口食べると、ニンニクや辛子高菜や紅ショウガなどの「薬味」が欲しくなってしまうことが多い。
ところが、今日のこちらのラーメンは、まるで「薬味」が欲しくならない。というより、むしろ入れたらスープの邪魔になってしまう気がするほどの完成度なのだ。
最初の一口だけ、ちょっとしょっぱいなと思ったが、逆に化学調味料臭さがほとんど感じられず、豚素材のナチュラルな旨味を塩味で「増幅しよう」としている意図だと理解した。
こういうディープ&フレッシュな深い味は化学調味料では絶対に出せない味だ。それに化学調味料や粉末エキスでは「味」は付けられても、こういう出来立ての生々しい風味(匂い)を付ける事はできない。

麺は以前と変わっていないようで、古すぎもせず、新しすぎもせず・・・わずかのノスタルジーぽさを上手に残した絶妙な博多テイストの極細麺である。
一口すすって、「いやー、うまいなぁ」と思ってしまう。スープが素晴らしいと麺も一層引き立つという事にほかならないだろう。
この「たおやかな」極細麺に細切りキクラゲが良い具合に混じってからんで来て、「ザクザク」と食べ進めるさまは、博多豚骨の最大のハイライトシーンである。
前回もらった「無料替玉券」があったので、替玉を「バリカタ」でお願いした。確かに歯応えがアップして、武骨なテイストが増幅するものの、やや生っぽい麺はちょっと歯切れが悪くなり、ねじ切れるような後味の悪さが微妙に感じられた。茹で方は「普通」指定が私的にはベストであるようだ。

チャーシューは以前のブロック感のあるサクサクしたドライ系から、脂肪の多いトローンととろけるタイプに変化していた。やや薄めになっていたこともあり、口の中でトロリとする柔らかさだ。キクラゲは上質な歯触りのもので、しかもたっぷりと量が入っていたのは嬉しい。

それにしても今日のこのスープ・・・・開店してから既に半年以上が経過し、スープを作りなれたという事もあるのかも知れないが、店舗経験者などによれば、「毎日、ある一定以上のラーメンの杯数が出ないと、どうしても作れない味の壁がある。」と言う。つまり、ある程度大量の素材を投入でき、かつ、それが思い通りに消費され、仕込んだものが次々と売れて「回転」してゆく良循環の環境があってこそ、やっと「思い描いている味」が作れるようになると言うことらしい。
その話を思い出し、こちらのお店もここ一ヶ月ほどの人気化で、安定した客数を確保する環境が整い、いよいよその「思い描いていた味」が出せるようになったのではないか・・・・と想像をしてしまった。
つまり、もともとこちらの店主さんは高いレベルの味の設計図を持ち、機会があればそれを確実に実現できる才能を持っていたんだなぁ・・・と思えた。

もし、今日のこのスープが、今後も安定して確実に提供されるのであればだが・・・・おそらく遠からずして、都内屈指の博多豚骨ラーメン店の座へ、一気にその階段を駆け昇るであろう予感がしてならない。


(麺は完食。スープは8割飲んだ。)










ホームへ


− BB!ラーメン&つけ麺 名店集 −



本サイトのすべての画像や文章の転載ならびに二次利用を固くお断りします。

Copyright (C) 2004
01ch.com
All Rights Reserved.


.